takabatake

2022/11/16

ケンジの浜のTNR

写真家・土肥美帆さんのSNSで紹介されるや、8.4kgの堂々たる巨体と、愛嬌のあるおおらかな顔立ちと性格で多くの猫好きを虜にした北海道・小樽のケンジ(7歳オス)。人気者になっていったのと同じ頃、彼がボスを務める漁港では、猫たちのTNR※が円満に進められていました。成功の秘訣は、人を思いやる心と信頼関係にあったようです。 ※TNR…T(Trap:捕獲器で捕獲すること)、N(Neuter:不妊手術)、R(Return:元の場所に戻し、適切な管理のもと一代限りの命を見守ること)   漁師のそばに猫あり ...

2022/11/16

旅のお客様をもてなす女性専用宿の保護猫カフェ

写真・文 原田佐登美 愛知県蒲郡市の西浦温泉にある女性専用旅館『姫宿 花かざし』は、部屋から一望できる三河湾や渥美半島の絶景が人気の宿。2019年、宿の4Fに自由に触れ合える保護猫カフェ『猫宿 はなはな』がオープンした。約200㎡のラウンジを改装しソファが並ぶ部屋には、手作りの猫用遊具と共に12匹の猫がのびのびとくつろぐ。 女将の渡辺栄子さん(71歳)は、3年ほど前にふらりと旅館にやってきたキジトラの野良猫〝花ちゃん〟を可愛がっていたそう。そのうち子猫を産んで数が増えてきたため、これ以上増やしてはいけない ...

2022/11/9

寄りそう猫「ねぎ様はいい女」

ねぎ様と、いっとくさんは、21年間一緒に暮らしてる。ねぎ様は、わがままだけど、この上なくいい女だ。 ねぎ様は、シャインマスカット色の美しい瞳を持つ三毛猫だ。 推定23歳。もしかしたら、それ以上。英語教師で造形作家でもあるいっとくさんと、ひとつ屋根の下で暮らしている。 年と共に少し寂しがり屋になって、いっとくさんがお風呂に入っているときも、トイレに入っているときも、ずっと鳴き続けている。 そのくせ、朝、仕事に出かけるときは、鳴かない。「私のご飯を稼いでくる」と分かっているようだ。 いっとくさんとねぎ様の出会 ...

2023/4/4

伝統や文化と、動物愛護の埋まらない溝 其の一

写真・文 堀晶代 本誌前号では、フランスで昨年11月に可決された動物の取り扱いに関する法律の改正案を取りあげた。日本でもとくに注目されたのは「2024年からペットショップで、猫や犬の展示販売を禁止する」という項目だ。 この法改正は猫や犬の展示販売だけではなく、すでに毛皮用のミンクの飼育を禁止しており、26年からはイルカやシャチのショー、28年からはサーカスで野生動物を利用することも禁止される。「動物は娯楽や贅沢のためにいるのではない」ということが、大まかな主旨だ。また動物への虐待や、ペットの遺棄に対する罰 ...

2022/11/6

芳澤ルミ子のぶらにゃんこ 第11回

今回は、沖縄本島の泊港から高速船で約50分、ケラマブルーと称される美しい海が広がる慶良間(けらま)諸島の島群のひとつ「阿嘉島(あかしま)」にやってきました。島の周囲 は約11kmの小さな島です。 映画『マリリンに逢いたい』の主役となったワンコがこの島からお隣の座間味島(ざまみじま)に暮らす恋人の〝マリリン〟に逢うため、およそ3kmの海を泳いで渡った話は有名。 そして、島には国の天然記念物 に指定されている〝ケラマジカ〟が生息していて、道でバッタリ遭遇!の、驚きの島なんです。 鹿に導かれるように海沿いを行く ...

2022/11/4

寄りそう猫「よれよれの猫」

雨の夕方、行き倒れのようにやってきた黄色い猫。夫婦は猫を放っておけず、最期を看取るつもりで、家に入れた。 窓から差し込む光が、ふっさりした黄色い毛並みを輝かせる。名を呼べば、甘えを帯びた目で見つめ返す。 安心しきったその姿にいとしさがこみ上げながら、ひとみさんは思い出す。 この子がここにたどり着いたときの、衰弱しきったよれよれの姿を。 それは、3年前の5月の夕方だった。 「黄色い猫がよたよた玄関までついてきちゃったんだけど。かなり衰弱してる」 先に帰宅した夫の邦彦さんから、そんなメールをひとみさんが受け取 ...

2023/3/22

五・七・五で詠むネコゴコロ! みんなの猫川柳・その1

猫たちのさまざまな写真とともに、猫と人の本音を詠んだ「猫川柳」。現在も募集中のところ、一足先に集まった秀逸な川柳作品を大公開♪ 風呂嫌い エアーお風呂は いい湯だな うるち山/うるち(1歳オス)     うれしいな 嘘はつけない ひげの向き かな/ナナ(16歳メス)     君たちと 出逢えたことに 日々感謝 竹/だいちゃん(オス)、たろちゃん(オス)、くろちゃん(オス)     フローリング ひんやりしてて 気持ちいい オスカー&アメリのママ/ ...

2022/10/28

寄りそう猫「ボクは、新入り教育係」

保護猫カフェ「鎌倉ねこの間」の新入り教育係は、とらくん。散歩中の柴犬に命を救われ、ここにやってきた。 緑あふれる鎌倉の閑静な住宅地に「鎌倉ねこの間」はある。オーナーの久美子さんが自宅の一部を譲渡型保護猫カフェとして、3年前に開いたものだ。 つらい思いをした末に保護された猫たちに、新しい家が決まるまでをのびのび過ごしてほしいと、吹き抜け階段や大窓、ロフトもある、思い切り開放的な空間になっている。 お客さんの膝の上で甘える猫、階段で追いかけっこする猫、大窓から裏山のバードウォッチングを楽しむ猫、高い梁の上を散 ...

2022/10/13

猫の個性を尊重する猫カフェ

関内駅北口から5分ほど歩いてキャットカフェミーシスに到着。入り口で説明を受け、靴を脱ぎ、荷物をロッカーに入れていざ猫の待つ部屋へ。 扉を開けるやいなや三毛猫のおふぅ(13歳メス)がしきりに足元に寄ってきて熱烈な歓迎をしてくれました。 部屋を見渡すとさまざまな猫が悠々とくつろぐ姿に自然と笑みがこぼれます。 カフェスタッフになった子も里親募集中の子も、お客さんの足に乗って眠ったり、身を寄せてまどろんだり、保護された猫がほとんどということが信じられなくらい人懐こい子が多く驚きです。 「みんなが優しくなったのはご ...

2022/12/13

寄りそう猫「マリちゃんの『女の一生』」

若くして漁港に捨てられたマリちゃん。いろんなことがあったけど、潮風に吹かれてきょうも海辺を闊歩する。 ころんとした手足と大きめの顔を持つマリちゃんは、南房総にあるこの漁港の主のような雌猫である。 漁協直営の「ふれあい市場」の人たちみんなに、可愛がられている。 寒い季節はあまり外に出ず、市場の従業員休憩所でぬくぬく過ごすが、暖かくなってくると、朝から漁港内の見回りに精を出す。 「マリ姐さんが見回り中だ」と、若い猫たちが遠くから見つめる中、悠然と一帯をのし歩く姿は、女ボスの貫禄十分だ。 「変わりはないようね」 ...

2022/10/19

天然の本格消臭成分配合! におわないシステムトイレ

愛猫の健康管理のため尿検査は定期的に受けさせたいもの。我が家のミイは、消臭効果の高い鉱物タイプの猫砂でノーマルタイプのトイレを使っているのですが採尿が大変です。システムトイレに変えたいのですがニオイが心配でなかなか踏み切れないでいました。 そんな時に出会ったのが、「エステーペット実感消臭トイレ」シリーズ。チップは森を散歩しているかのような木のいい香り。チップに使用済みの鉱物の砂を混ぜると、新しいもの好きなミイはクンクンにおいを嗅いで、すぐに用を足してくれました。 これが驚くほど臭わないんです!鼻のいい妻や ...

2024/4/18

長毛種、短毛種のブラッシングのやり方。嫌がる猫のお手入れ方法は?

ブラッシングは皮膚を清潔に保ち、血行促進や触って嫌がる箇所があれば病気の早期発見にもつながるので、毎日行うのが理想。 血行促進や病気の早期発見にも 自分で毛繕い(グルーミング)していつも身綺麗にしている猫ですが、舌が届かない部分もあり、やはりお手入れは必要です。特に毛の抜け替わる換毛期(春先・秋口)や、長毛種は毛繕いだけでは間に合わないので、こまめなブラッシングを。 定期的なお手入れは抜け毛対策だけでなく、血行促進や、猫が飲み込む毛を減らす効果もあり、触って嫌がる箇所などがあれば思わぬ病気の早期発見にもつ ...

2022/12/6

ネコのとなりに [第16回]待ち人

ネコは身近な動物で、ヒトの社会の中で暮らしています。そのため野生動物とは異なり周囲の環境も含め、ヒトがいてネコは生きていけると思うのです。ヒトとヒトの間に繋がるいのち。今を生きる友達として向き合いながら、街の中にネコのいる風景が時代は変わってもあり続けてほしいと願うばかりです。 写真・文・イラスト平井佑之介 ▲待っていたよと伸びをする “ギァーー、ギァーーオ”と住宅街にネコの声が響く。 “キジロー”と名付けられたこの声の主は、どこからか流れてきたオスのキジネコで最初から懐こい性格だったという。ヒトを見ては ...

2022/10/11

猫や犬の展示販売を禁止、それは問題解決になるの?

写真・文 堀晶代 昨年11月、フランスの議会上院は、動物の取り扱いに関する法律の改正案を可決した。なかでも注目を集めたのが、「ペットショップなどで、猫や犬の展示販売を禁止する」という項目。これは2024年1月から施行され、日本でもニュースとなった。 西欧では「ペット放棄大国」という不名誉な呼ばれ方をするフランス。理由は長期のバカンスを取るために、ペットを手放す人が後を絶たないからだ。フランスの動物保護団体によると、毎年捨てられる猫や犬の総数は約10万匹を超える。とくに数週間単位で休暇を取る夏に集中する。 ...

2022/10/14

寄りそう猫「自由に生きればいいんだよ」

画一教育からこぼれでた子どもたちの集う場所。傍らに寄りそうのは、捨て猫だった灰色の猫だ。 静岡県天竜川のそばに、「ドリーム・フィールド」はある。市内の高校で21年間教師をしていた大山さんが、15年前に作ったフリースクールだ。 現在は、6歳から30代まで、およそ50人が通ってくる。不登校や発達障害など、一斉画一教育になじむことができなかった生徒たちだ。 ここには、猫も暮らしている。スクールの2代目スタッフ猫のごまちゃんだ。まだ若いが、灰色のどっしりした雄猫で、スクール内を自由気ままに歩き回っている。捨て猫だ ...

2024/4/19

第16回 愛猫CIAOちゅ~る物語 第16回「『ちゅ~る』をもらえると知った時のリアクション」猫びより賞

Presented byいなばペットフード株式会社 「仲良くなるきっかけに」、「お薬を楽しく飲んでもらえるように」、「爪切りを頑張ったご褒美に♪」……など愛猫や顔なじみの猫と「CIAOちゅ~る」にまつわるエピソード&写真を毎号テーマを変えて大募集!   心待ちにしている音 普段はあまりおやつをあげていないのですが、爪切りの時だけ CIAOちゅ~るをあげてご機嫌をとりながら切っていました。 1歳になった今はハサミのチョキチョキという音を聞くと尻尾を立てて喜んで近くに寄ってきます。 (千葉県 ...

2022/10/11

こんなときどうすれば? 獣医師の先生に相談してみよう!(1)

私たちは食後、朝起きたとき、寝る前などで歯みがきをしますが、猫に同じように歯みがきできている方は少ないと思います。ですが、猫は歯をみがかなくても平気なのでしょうか。歯周病になったり抜けたりしたら大変です。そんな愛猫家の不安に、獣医師の先生が答えてくれました。   歯みがき、口内ケアについて教えてください! A. 猫ちゃんに歯みがきをするのは難しいですよね。ただ、歯みがきをしないと、歯周病になるリスクが高まります。目に見える変化としては、歯石が付いたり、歯肉が痩せたり、赤くなるといった症状がありま ...

2022/10/13

みんなに愛される花屋の看板娘

東急東横線綱島駅から鶴見川を渡り、少し歩くとかわいらしい外観の「フルール・ミモザ」に到着。 雨宮靖さんと里香さん夫妻が営むお店には、近所で生まれたどん君(5歳オス)とぐりちゃん兄妹(5歳メス)、千葉県の大佐和花卉園から引き取られたぎん君(4歳オス)がいます。 生後2週間でやって来た手の平サイズのぎん君を、ふたりで必死に育てたといいます。 とても人なつこくておっとりしたどん君、彼とは正反対の性格の、慎重派で怖がりなぐりちゃん、超元気で遊ぶのが大好きなぎん君は、ご近所やお客様の人気者。 ときどきお店を手伝って ...