芳澤ルミ子のぶらにゃんこ 第11回

猫たちは避妊去勢手術済み。その中で数少ない「これから手術」の若いオス猫のにゃんたま撮影に成功

今回は、沖縄本島の泊港から高速船で約50分、ケラマブルーと称される美しい海が広がる慶良間(けらま)諸島の島群のひとつ「阿嘉島(あかしま)」にやってきました。島の周囲 は約11kmの小さな島です。

映画『マリリンに逢いたい』の主役となったワンコがこの島からお隣の座間味島(ざまみじま)に暮らす恋人の〝マリリン〟に逢うため、およそ3kmの海を泳いで渡った話は有名。

そして、島には国の天然記念物 に指定されている〝ケラマジカ〟が生息していて、道でバッタリ遭遇!の、驚きの島なんです。

鹿に導かれるように海沿いを行くと、 一軒の民宿へ辿り着きました。

宿に訪れると 「いらっしゃいませ~」とお出迎え

「はいさ~い、お邪魔しまーす」

中に入るとまたまたびっくり! たくさんの猫が暮らす楽園のような庭。

海を渡る風が心地よく吹くオーシャンビューのテラスに、のんびりくつろぐ猫たち。

木登りを披露してくれたり、鳥を仕留める野性味溢れる一面を見せつけてくれる猫もいます。

狩りの腕前を披露してくれました

いったい何匹いるのだろう、と数えていると宿のご主人が、庭の桑の木の枝を切りはじめました。

桑の葉っぱは鹿の大好物で、この葉っぱを食べに鹿たちが訪れるんです。

猫は鹿を恐れることもなく、鹿の足元で戯れていて……初めて見る異種混合な光景に感動激写!

こちらが鹿の大好物、桑の葉っぱです

それから今度は猫たちがご主人からオヤツを貰って、食べ終わると申し合わせたように一斉に毛繕い&シエスタ。

宿のお客さんは皆、シュノーケリングやダイビング、シーカヤック等のマリンレジャーが目的といいますが、動物好きとしては、一日中この庭で過ごしたい。次回は宿の予約を入れて訪れたいと思いました。

シエスタタイム。綺麗なブルーの海が広がっています

前浜ビーチ(メーヌ浜)は1945年、第二次世界大戦における米軍上陸第一歩の地であり、悲惨な沖縄線がここから開始された

フェリー乗り場から徒歩約7分。クジラの絵が目印。 潮の香りと波の音、客室からはパノラマビューで、新鮮な魚介類を使った沖縄料理が味わえます

サンサンビュー むとぅち
沖縄県島尻郡座間味村阿嘉105
TEL 098-987-2649 宿泊料金:8,000円(1泊2食)~
※固定電話が繋がらない場合は携帯へご連絡ください(TEL 080-1546-8763)

芳澤 ルミ子
カメラマン。1972年生まれ。独学で写真を学び猫撮影を中心に活躍。猫の自然な姿と個性を捉えた写真を得意とする。著書に『ネコの裏側』(辰巳出版)、『にゃんたま』『開運酒場』(自由国民社)。9月9日に2023『開運!にゃんたまカレンダー』が発売予定。

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