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猫だって……「最後まで人を信じてる」

路上に倒れた猫が見つめていたのは、「生」というほんのかすかな明るみ。そして、やさしい手が……。 ボクは、ママが大好きだ。一日に何度も「抱っこ、抱っこ」とせがんで、胸に顔を埋める。下ろされそうになると「いや、いや、いや」としがみつく。 また、リオのやつ、ママに甘えてらあ。大きななりして。ママもリオに甘いんだから」 ナッツたちが呆れた目で見ていても、やめられない。 だって、ここは、ボクがやっと見つけた安住の場所。ママのやさしいハートの一番近くにいつもいたいんだ。 ボクは、ママのそばで、「生き直し」を始めたばか ...

猫だって……「ワイルドを楽しみたい!」

牧場暮らしのネコ助くん。育ての親はドーベルマンで、馬も友達。日々、牧場を駆け回り、ワイルドさに磨きがかかります。 オレの名は、ネコ助。安直につけられた感じがしないでもないけど、恩人の父ちゃんと母ちゃんがつけた名前だし、自由猫のオレにぴったりの飄々とした名前かと、最近はそこそこ気に入っている。 今でこそ、「都会ではとんと見かけないワイルドな顔つき」とよく言われるオレだけど、3年半前には、「助けてよー。カラスが怖いよお」って、妹といっしょに弱々しく泣いてたチビだったんだ。 オレたち兄妹は、まだ目も開いてない頃 ...

美味しいおやつでストレスフリーな投薬を!

猫の平均寿命は年々伸びていますが、病気や高齢ゆえの不調で投薬が欠かせないという猫も多いのではないでしょうか。しかし、飲みたがらない薬を猫に与えるのは、猫にとっても飼い主にとってもかな りの負担です。 そんなときにもってこいなのがVet's Laboのメディボール。メディボールとは、薬が苦手な猫のための、薬を美味しく包む投薬補助おやつです。 Vet's Laboの商品開発には獣医師が携わっていて、ペットと飼い主がより幸せになるために日々試行錯誤を重ねています。メディボールが開発されたのも、投薬を嫌なものでは ...

第14回 愛猫CIAOちゅ~る物語「CIAOちゅ~るどこで食べる?」猫びより賞

Presented byいなばペットフード株式会社 「仲良くなるきっかけに」、「お薬を楽しく飲んでもらえるように」、「爪切りを頑張ったご褒美に♪」……など愛猫や顔なじみの猫と「CIAOちゅ~る」にまつわるエピソード&写真を毎号テーマを変えて大募集! お風呂場でどうぞ うちの気まぐれわがまま娘を大人しくさせるには、CIAOちゅ~るが効果テキメン! 先日、久々にシャンプーをしました。意外にもシャンプーは大人しくさせてくれるうちの娘。だけど、さすが気まぐれ。何がスイッチか分からないけれど、突然ニャーニャ ...

猫小説『佐々木テンコ』第8章「ランからの、最後のお願い」

猫一匹拾っても、世界は変わらない。でもその猫と家族にとっての世界は、まったく違うものになる。実話を元にした猫小説、ついに最終回! 乳腺の腫瘍が見つかり、手術を受けたボンビ。それから月日は流れ……。 ランとプが居間の壁に紙を貼ってから、秋、冬、それからもなんかいか、春、夏、秋、冬……がおとずれた。 ランとプと、わたしとボンビ。 たまにとても遠い場所にプがいても、お昼にランがいる場所がちょっと遠くても、近かったら獣医さんからでも、みんなもわたしもどこかに行っても、このお家にかならず戻ってくる。 でも、ちょっと ...

猫だって……「穏やかに年をとりたい」

ウギャーちゃんは、後期高齢猫。外猫時代の事故のため、満身創痍だけど、やさしい人のそばで穏やかに年老いていきます。 こうして毎日、ぬくぬくして部屋ん中で暮らしているけどさ、あたしゃ、外猫生活がうんと長かったの。 そうねえ、12年以上は外で暮らしたかしらね。いろんな人に情けをかけてもらって生きてきた。ご飯もいろんな人がくれたし、冬の寒い夜は、泊まらせてくれる家もあってね。この町では邪険にする人もいなかったよ。ノラをやるには、いい町だったねえ。 4年前のあの暑かった日は、駐車中の車の下でうっかり寝入っててね、動 ...

猫だって……「秘密をもっている」

路地にある喫茶店で看板猫を務める黒猫ネロくん。じつは、彼には、6つの秘密があるのです。 ボクのおうちは、路地で喫茶店をやっているんだ。喫茶店のママは、ボクのママのミキコさん。ミキコさんのお父さんは昔、ここで小さな鋳物工場をしてて、その片隅に、ミキコさんは喫茶店を作ったんだ。お仕事を終えた人たちが、珈琲を飲みながら、くつろげるようにって。 初めて入ってきたお客さんとでも気さくにおしゃべりするミキコさんの、誰も知らない秘密を、ボク、知っているよ。 ミキコさんは、ほんとは、ものすごーく人見知りで恥ずかしがり屋な ...

芳澤ルミ子のぶらにゃんこ 第9回

有明海に浮かぶ猫の島へ。ぶらっと……のつもりが、遠かった! 熊本空港からリムジンバスで熊本駅へ。「超快速あまくさ号」のバスに乗り換え、道の駅「上天草さんぱーる」で降車。江樋戸港まで歩いて、連絡船(1日5往復)に乗り、はるばる憧れの「湯島」です。 1637年、当時16歳だった天草四郎は、海の上を歩いて湯島に渡って来て作戦会議を行い(湯島は別名「談合島」とも呼ばれている)、後の「島原の乱」へと突入していったといわれています。いよいよ着岸! 「島にはキリスト教信者が多いのですか?」 船着き場すぐ、売店のお姉さん ...

猫小説『佐々木テンコ』第7章「七夕の短冊」

猫一匹拾っても、世界は変わらない。でもその猫と家族にとっての世界は、まったく違うものになる。 実話を元にした猫小説、連載第11回。美味しいゴハンで最近太り気味のボンビに異変が…? 「春」「夏」「秋」「冬」がやってきて、「一年」がすぎる。 でもそれは、ただただくり返しているだけではないみたい。ランやプが前よりも、 「歳、くったなぁ」と、ため息をつくことが増えた。   歳をくうって、どんどんと覚えたことが増えていくということなのかな。 それとも太るということなのかな。 わたしもこの家に来た頃よりはず ...

猫だって……「郷に入らば郷に従う」

気ままなフーテン暮らしを謳歌していた大猫ゴンちゃんがついに保護。はたして、すんなりと家猫になれるのか……。 ずっとおひとり様の自由生活を楽しんでたこのオレが家猫になるなんて、思ってもいなかったぜ。ついこの前までは。 縄張り争いに負けることのなかった大猫のオレが、より快適なねぐらを求めて、この町に流れてきたのは、2年前の春の終わりのことだった。スーパーの前庭に木陰とベンチと草むらがあって、すっかりそこが気に入ったんだ。オレ、風に吹かれてるのが好きなんだ。 いつのまにか「ゴン」って名がついてた。「ゴンちゃん」 ...

神様・仏様・お猫様 神社仏閣の猫 第14回 福島県喜多方市「曹洞宗 大雲山 観音寺」

東に磐梯山がそびえ、遠く北西に飯豊連峰を望む会津盆地東部。静かな田園に囲まれた竹屋集落に隣接する森に「竹屋観音寺」として信仰を集めてきた寺がある。1573年、集落の北に越後の僧・快元が開いた明蓮寺に始まるこの寺は、1651年に移転して大雲山観音寺と名を変えて現在に至る。観音堂には、快元が越後からもたらした鎌倉時代の仏師・運慶作と伝わる如意輪観音坐像が安置されている。そのたおやかな姿態から、安産祈願と子供の健やかな成長を願う「子安観音」として古くから信仰を集めてきた。 4月中旬、寺に立ち寄ると楼門前の桜が満 ...

猫だって……「十猫十色」

珈琲豆店の小太朗くんとチャイくんは保護猫同士。冷静沈着な兄貴分とやんちゃな弟分。いいコンビです。 ボク、チャイ。母さんは、「ヤギコヤ」っていう小さな珈琲豆店をやってるんだ。 小太朗って名の兄ちゃんとお店の2階に住んでるんだけど、ときどき母さんに「コタロー、チャイー、降りといでー」って下から呼ばれるの。猫好きのお客さんが来てる時なんだ。 「きれいな猫さん」「物静かで賢そう」って言われるのは、小太朗兄ちゃん。ボクは「どうしてお目目がそんなにピカピカなの」「いつまでも仔猫みたいだね」って言われる。兄ちゃんが5歳 ...

ゆるりと猫と遊んで、しっかりと猫助け

―猫を浴びる。日光浴や森林浴のように、猫まみれになることで、心も体も健やかになる「ねこ浴」をコンセプトにした保護猫カフェ「ねこ浴場」が、心斎橋にオープンしたのは2019年7月。 扉を開けると、そこは昔なつかしの昭和の世界。猫たちが過ごすスペースの壁に描かれた大衆浴場さながらの富士山や松、鶴は迫力タップリだ。畳で寝ころんだり、足湯を楽しみながら、猫を家族として迎えたい人たちと保護猫たちが、互いにリラックスして出会う場となっている。 もともと心斎橋近辺の飲み屋の店主たちは仕事明けに、前日に飲み過ぎた(?)界隈 ...

夏のお留守番はタイマー式自動給餌器におまかせ!

これからの季節、猫に留守番をさせて外出するのは心配ですよね。熱中症対策として涼しい部屋を設けたり、ひんやりグッズを置いておくという人も多いはず。また、特に気を付けたいのが置き餌です。特にウェットフードは暑さですぐに傷んでしまうので、下痢や嘔吐などの原因になりかねません。 そんな時に役立つのが、タイマー式自動給餌器「ペットニア2ミールフィーダー」。設定した時間にカバーが開き、1日2回までゴハンがあげられます。トレイの下に付属の保冷剤をセットすれば、ウェットタイプや半生タイプのフードも一定の鮮度をキープできま ...

猫だって……「さびしさをこらえる時もある」

田んぼに囲まれた丘の上にある美術館には、猫がいっぱい。通い猫である虎之介くんには、こんな思い出が……。 ボク、美術館の通い猫、虎之介。週末の美術館の開館日だけ、絵描きのママの車で出勤してるんだ。 10月のある土曜日、いつものように、お庭でカマキリをおちょくったり、マツボックリ集めをしたり、木登りしたりしてひとり遊びしていたら、キャリーケースを下げた人がやってくるのが見えたんだ。 美術館でいちばん古株のミー姐ねえさんとボクは、すぐに駆けつけた。だって、キャリーからは、知らない猫の匂いがしたんだもん。 やっぱ ...

猫小説『佐々木テンコ』第6章「戻れたね」其の二

n 猫一匹拾っても、世界は変わらない。でもその猫と家族にとっての世界は、まったく違うものになる。 実話を元にした猫小説、連載第10回。仕事先で病に倒れた「プ」がフランスから帰ってきた!久しぶりに一緒に遊んだら、プがこの家にいることが、やっと思いっきり信じられた。 夜にランが帰ってきて、「今日のテンコ」メモをプが読みあげた。 「久しぶりにテンコと雪山ごっこをしたら、ガブッってされた。痛かった。でも最後はペロペロしてくれた。ジャリジャリした舌が、もう、くすぐったいの、なんのって!」 「『今日のテンコ』メモも、 ...

猫がいるヤギミルクのソフトクリーム屋さん

宮古島の下地高千穂(ツンフグ地区)に、2020年6月にオープンしたヤギミルクのソフトクリーム屋さん「ツンフグ牧場」。 舎飼いでなく放牧にこだわり、自然の中でのびのびと美味しそうに草を食べているヤギのチョコちゃんとモカちゃん(ともに2歳メス)を眺めながら、無添加のソフトクリームをいただくことができる。 クセがなく、濃厚なのにスッキリした味わいのソフトクリームは、カップ(500円)、薄焼きでデトックス効果もある炭入りワッフルコーン(550円)、マンゴーなど季節のパフェやプリンソフト、コーヒーもある。 牧場長の ...

猫だって……「みんなの笑顔がうれしい」

靴箱に入れられて捨てられていたニケくん。今では、ママといっしょに預かり仔猫を育てたり、訪問セラピーで大忙し。 今日は、ボクのお仕事の日。家を出る前に、ママにリードを着けてもらうと、スイッチオンになるんだ。 今日の行き先は、介護付き有料老人ホーム。何回も行ってるから、もうおなじみの訪問先だよ。 ママは、CAPPっていうアニマルセラピー活動に参加してるから、こうやって介護施設や児童施設なんかへの慰問活動にボクを連れて行くんだよ。 ボク、お出かけが大好き。ニンゲンも大好き。小さい時からリリ先輩の慰問活動を見学し ...