ネコのとなりに [最終回]声
ネコは身近な動物で、ヒトの社会の中で暮らしています。そのため野生動物とは異なり周囲の環境も含め、ヒトがいてネコは生きていけると思うのです。ヒトとヒトの間に繋がるいのち。今を生きる友達として向き合いながら、街の中にネコのいる風景が時代は変わってもあり続けてほしいと願うばかりです。 写真・文・イラスト平井佑之介 ▲“よつこ”は益々大胆に寝るようになった 記念すべき「ネコのとなりに」第一回に登場した地域のアイドル〝よつこ〞は、長年外で暮らしていたが、3ヶ月前になんとネコボランティアさんの家に迎えられた。 「6年 ...
【猫川柳】みんなで詠むネコゴコロ・その4
猫たちのさまざまな写真とともに、猫と人の本音を詠んだ「猫川柳」。現在も募集中のところ、一足先に集まった秀逸な川柳作品を大公開♪ 寒くても あなたがいれば 暖かい ゆずなつ/なつ(6歳オス)、ゆず(6歳メス) これからは 神と崇めよ 下僕たち 雪わたり/ちくわ(3歳メス) うちのネコ ストーブ消すよ とてもエコ アサー/キャンディ(9歳オス) 出遅れた 次こそ先に 乗ってやる ぽこぽこにゃんにゃん/らむね(5歳オス) &nb ...
寄りそう猫「被災地から来た子」
東日本大震災のあと、美幸さんは被災地に通い続けた。人のいなくなった町に取り残された小さな命を救うために。 埼玉県川越市にあるシェルター「またたび家」には、およそ70匹の猫たちが暮らしている。 来たばかりの猫のための検疫部屋、ノンキャリア部屋、猫エイズキャリア部屋。どの部屋も明るく清潔で、ゆったりと猫たちがくつろいでいる。 行き倒れていた猫、交通事故に遭った猫、行政施設から引き出してきた猫、捨てられていた子猫……。 さまざまなワケアリ猫たちに混じって、東日本大震災の被災地福島から来た猫も4匹いる。 くまたん ...
【猫川柳】編集部が詠むネコゴコロ・その3
猫の気持ちを想像したり、飼い主さんがついやってしまうことなどを川柳にした“猫川柳”。皆さんからの投稿に負けじと、編集部も詠みますよ〜! 安全な 場所から2時間 客チェック 近すぎて 満足する伸び できず終い 目で追うと 人は嫌がる 黒いヤツ 急いでる 時ほどみんな 寄ってくる 警備業 天気の良い日 限定で 父ちゃんは キョリの詰め方 わかってない! &n ...
【猫川柳】みんなで詠むネコゴコロ・その3
猫たちのさまざまな写真とともに、猫と人の本音を詠んだ「猫川柳」。現在も募集中のところ、一足先に集まった秀逸な川柳作品を大公開♪ 散歩道 遠くの鳥も 見逃さにゃい ペイママ/ペイ(5歳オス) 悪くにゃい 余は満足にゃ この腕まくら ひーにゃん/くーちゃん(9ヶ月メス) 朝寝てる 昼夜寝てる いつ起きる ジャム/煌雨(4歳オス) かわいくて 皆が平伏す 女王様 ico/澪-REI-ちゃん(3歳メス) ...
江の島からやってきた、酒屋さんの人気者
45年前から続く昔ながらの酒屋、大坂屋大塚酒店は善福寺公園のすぐ近くにあります。風情ある店先でお客さんを迎えてくれるのは、看板猫の江ノちゃん(19歳オス)です。 二代目店主のスシ佳代子さん曰く、先代のご両親が江の島に釣りに行った際に、とても懐こく付いてくる猫がいたのを保護したそう。餌をあげていた漁師さんたち、去勢をしてくれたお蕎麦屋さんの許可を得て東京へ連れて帰ってきました。 江ノちゃんは店先で文字通りの招き猫となることもあれば、近所にパトロールに行くことも。 「よくお店の中を江ノが覗いています」とお隣に ...
【猫川柳】編集部が詠むネコゴコロ・その2
猫の気持ちを想像したり、飼い主さんがついやってしまうことなどを川柳にした“猫川柳”。皆さんからの投稿に負けじと、編集部も詠みますよ〜! 真ん中は オヤツタイムの 特等席 そのお尻 追いかけたくなる ファン心理 すみません…… そこの自転車 使わせて 平和的 解決学ぶ 散歩どき 背後から ぞくっと感じる 猫視線 省エネな 遊びも意外と 盛り上がる &nbs ...
神様・仏様・お猫様 神社仏閣の猫 第17回 栃木県那須郡「真言宗智山派 小島山金剛院 長楽寺」
4匹の猫たちに体に乗られてオヤツをねだられながらも、住職は全く動じることなく黙々と食事をつづける……。それが栃木県那須・長楽寺の食卓風景。 お寺の由緒は約400年前の江戸時代初期に遡り、現在の大田原市にある真言宗の明王寺の末寺として、本尊の薬師如来を携えた暁祥和尚が創建したとされる。本堂でお参りを済ませ、寺務所に入ると好奇心旺盛なたーくん(2歳オス)が挨拶にすり寄ってきてくれた。 「祖父が住職を務めていた頃から猫は寺で飼われる身近な存在でした。その頃は農家が多かったので、作物をネズミなどから守る役目があっ ...
五・七・五で詠むネコゴコロ! みんなの猫川柳・その2
猫たちのさまざまな写真とともに、猫と人の本音を詠んだ「猫川柳」。現在も募集中のところ、一足先に集まった秀逸な川柳作品を大公開♪ 愛猫の 5000gの 大あくび 雪だるま/はなこ(5歳メス)、きなこ(5歳メス) 福が来て 笑顔が増える 年が来る 山うさぎ/福(1歳オス)、菊(1歳メス) 夕日差し キミの凛々しさに ハッとして 加藤武志/レア(2歳メス) 遅刻して 忙しいけど 猫触る ペプシマン/なゆ(1歳メス) ...
寄りそう猫「虐待から救われて」
夜の公園でボール代わりに蹴られていた豆ちゃん。救ってくれたのは、通りかかった伸子さんだった。 豆ちゃんは、4歳の茶白の雄猫。伸子さんとのふたり暮らしだ。 豆ちゃんの苦手なものは、外を通る男の子の元気な声や、サイレンや、工事の音や、ビニール袋のカシャカシャ音。 だいぶ落ちついてきたけれど、やってきたばかりのときは、苦手な音がするたびに、パニックになって、ガタガタ震えだしたものだ。 今でも、キャリーに入れようとすると、口から泡を吹くほど怖がるので、動物病院にも連れていけない。 そんな豆ちゃんと伸子さんが出遭っ ...
【猫川柳】編集部が詠むネコゴコロ・その1
猫の気持ちを想像したり、飼い主さんがついやってしまうことなどを川柳にした“猫川柳”。皆さんからの投稿に負けじと、編集部も詠みますよ〜! じっと見る 真意はゴハンか 「かまって」か ジャンプする 目測時間が ちょい長め 写真撮る アイツはしつこい めんどくさい デレてやろう 今日は家主の 誕生日 ミャーミャーは 子猫のお仕事 たんと鳴け 猫観察 全身見てたら 飽き知らず ...
ケンジの浜のTNR
写真家・土肥美帆さんのSNSで紹介されるや、8.4kgの堂々たる巨体と、愛嬌のあるおおらかな顔立ちと性格で多くの猫好きを虜にした北海道・小樽のケンジ(7歳オス)。人気者になっていったのと同じ頃、彼がボスを務める漁港では、猫たちのTNR※が円満に進められていました。成功の秘訣は、人を思いやる心と信頼関係にあったようです。 ※TNR…T(Trap:捕獲器で捕獲すること)、N(Neuter:不妊手術)、R(Return:元の場所に戻し、適切な管理のもと一代限りの命を見守ること) 漁師のそばに猫あり ...
旅のお客様をもてなす女性専用宿の保護猫カフェ
写真・文 原田佐登美 愛知県蒲郡市の西浦温泉にある女性専用旅館『姫宿 花かざし』は、部屋から一望できる三河湾や渥美半島の絶景が人気の宿。2019年、宿の4Fに自由に触れ合える保護猫カフェ『猫宿 はなはな』がオープンした。約200㎡のラウンジを改装しソファが並ぶ部屋には、手作りの猫用遊具と共に12匹の猫がのびのびとくつろぐ。 女将の渡辺栄子さん(71歳)は、3年ほど前にふらりと旅館にやってきたキジトラの野良猫〝花ちゃん〟を可愛がっていたそう。そのうち子猫を産んで数が増えてきたため、これ以上増やしてはいけない ...
寄りそう猫「ねぎ様はいい女」
ねぎ様と、いっとくさんは、21年間一緒に暮らしてる。ねぎ様は、わがままだけど、この上なくいい女だ。 ねぎ様は、シャインマスカット色の美しい瞳を持つ三毛猫だ。 推定23歳。もしかしたら、それ以上。英語教師で造形作家でもあるいっとくさんと、ひとつ屋根の下で暮らしている。 年と共に少し寂しがり屋になって、いっとくさんがお風呂に入っているときも、トイレに入っているときも、ずっと鳴き続けている。 そのくせ、朝、仕事に出かけるときは、鳴かない。「私のご飯を稼いでくる」と分かっているようだ。 いっとくさんとねぎ様の出会 ...
伝統や文化と、動物愛護の埋まらない溝 其の一
写真・文 堀晶代 本誌前号では、フランスで昨年11月に可決された動物の取り扱いに関する法律の改正案を取りあげた。日本でもとくに注目されたのは「2024年からペットショップで、猫や犬の展示販売を禁止する」という項目だ。 この法改正は猫や犬の展示販売だけではなく、すでに毛皮用のミンクの飼育を禁止しており、26年からはイルカやシャチのショー、28年からはサーカスで野生動物を利用することも禁止される。「動物は娯楽や贅沢のためにいるのではない」ということが、大まかな主旨だ。また動物への虐待や、ペットの遺棄に対する罰 ...
芳澤ルミ子のぶらにゃんこ 第11回
今回は、沖縄本島の泊港から高速船で約50分、ケラマブルーと称される美しい海が広がる慶良間(けらま)諸島の島群のひとつ「阿嘉島(あかしま)」にやってきました。島の周囲 は約11kmの小さな島です。 映画『マリリンに逢いたい』の主役となったワンコがこの島からお隣の座間味島(ざまみじま)に暮らす恋人の〝マリリン〟に逢うため、およそ3kmの海を泳いで渡った話は有名。 そして、島には国の天然記念物 に指定されている〝ケラマジカ〟が生息していて、道でバッタリ遭遇!の、驚きの島なんです。 鹿に導かれるように海沿いを行く ...
寄りそう猫「よれよれの猫」
雨の夕方、行き倒れのようにやってきた黄色い猫。夫婦は猫を放っておけず、最期を看取るつもりで、家に入れた。 窓から差し込む光が、ふっさりした黄色い毛並みを輝かせる。名を呼べば、甘えを帯びた目で見つめ返す。 安心しきったその姿にいとしさがこみ上げながら、ひとみさんは思い出す。 この子がここにたどり着いたときの、衰弱しきったよれよれの姿を。 それは、3年前の5月の夕方だった。 「黄色い猫がよたよた玄関までついてきちゃったんだけど。かなり衰弱してる」 先に帰宅した夫の邦彦さんから、そんなメールをひとみさんが受け取 ...
五・七・五で詠むネコゴコロ! みんなの猫川柳・その1
猫たちのさまざまな写真とともに、猫と人の本音を詠んだ「猫川柳」。現在も募集中のところ、一足先に集まった秀逸な川柳作品を大公開♪ 風呂嫌い エアーお風呂は いい湯だな うるち山/うるち(1歳オス) うれしいな 嘘はつけない ひげの向き かな/ナナ(16歳メス) 君たちと 出逢えたことに 日々感謝 竹/だいちゃん(オス)、たろちゃん(オス)、くろちゃん(オス) フローリング ひんやりしてて 気持ちいい オスカー&アメリのママ/ ...