芳澤ルミ子のぶらにゃんこ 第12回

ビーチでのんびりくつろぐ猫たち

那覇からフェリーに乗って西へ30km。国立公園にも指定されている「慶良間諸島(けらましょとう)」の東端、渡嘉敷島(とかしきじま)へやってきました。透明度抜群の海!

沖縄の離島では珍しく山深く「ハブやイノシシに気を付けてねー」と、島人から声が掛かります。山にはかつて米軍が置いていった洋種の猫(の子孫)や、集落で縄張り争いに負けた猫が暮らしているといいます。もし、見かけた猫が怪我をしていても、それはハブに噛まれて傷を負ったもの。島には動物病院がないので、猫達は逞しくも自力で治してゆきます。

島の玄関口、渡嘉敷港近くにある「かりゆしレンタサービス」にバイクを借りに行くと噂の看板猫・ヤン君が、お出迎え。狸っぽいユーモア溢れるキャラで、懐っこくってテンション爆上がり♪

「かりゆしレンタサービス」の看板猫・ヤン君

なんだかクセになるヤン君に後ろ髪を引かれつつ……島の南部、阿波連ビーチへと向かいます。途中、集落でたくさんの猫に挨拶をし、山を越えると真っ白な砂浜が広がるビーチがありました。

浜に置かれたシーカヤックの上でぴょんぴょん遊んで流木で爪を研ぎ研ぎ、「オヤツ持ってな~い?」と催促する自由奔放な猫達に遭遇。渡嘉敷漁協の売店で売っていた「ワンニャンまぐろジャーキー」を買っといて良かった!

緑豊かな渡嘉敷島。揺れる葉先をちょっと味見

登れるかな? チャレンジャーなビーチ猫

猫のいる所に美女あり。各所エサやりポイントで出会った女性達は、渡嘉敷村TNR・保護猫活動ボランティア有志「渡嘉敷猫の会」のスタッフ。ご縁が繋がって、夜、代表のタカハシミツコさん(48歳)に、泡盛ゆんたくのお誘いをいただきました。

「渡嘉敷猫の会」では、今年34頭のTNRが行われた。現在、渡航・貨物費、猫達の宿泊費等は代表の自費で進めている

TNRの手術は船で本島まで運ばなければならなかったり、島に獣医師を呼べるようクラウドファンディングを計画するなど、離島ならではの数々の尽力に頭が下がりました。

渡嘉敷の猫、これからも熱烈応援してゆきます!

 

看板猫・ヤン君はここにいます。逢いに来てね♪

「かりゆしレンタサービス・渡嘉敷港前本店」
沖縄県島尻郡渡嘉敷村字渡嘉敷1779-10
https://www.tokashiki.net
レンタカーや貸自転車、マリンスポーツから宿泊までここに相談

 

「ワンニャンまぐろジャーキー」は渡嘉敷産キハダ・ビンチョウなどのまぐろを使用した、贅沢!安全! な犬猫用ジャーキー。無塩。一切の味付なし。人間も無限に食べられます

「ワンニャンまぐろジャーキー」渡嘉敷漁業協同組合(JFとかしき)売店
沖縄県島尻郡渡嘉敷村字渡嘉敷352
ネット通販:https://jf-tokashiki.com

 
芳澤 ルミ子
カメラマン。1972年生まれ。独学で写真を学び猫撮影を中心に活躍。猫の自然な姿と個性を捉えた写真を得意とする。著書に『ネコの裏側』(辰巳出版)、『にゃんたま』『開運酒場』(自由国民社)。。2023年『開運! にゃんたまカレンダー』が発売中。

-猫びより