ふくふく、ふわふわ、もちもちの猫、たまらない可愛さがありますよね。
少し太めでぽっちゃりくらいの方が可愛いから、とおやつをあげたりごはんをたくさんあげたりしていませんか? もっと欲しそうな顔で見つめられたら、お皿にカリカリを追加してあげていませんか?
猫の肥満はさまざまな病気のリスクに繋がります。猫ちゃんの健康には適切な体重管理が欠かせません。猫ちゃんの体型からフードの選び方まで、ファルミナペットフーズ・ジャパンで獣医師兼アドバイザーとして活躍する三宅里花先生が答えてくれました。
- 猫の肥満のリスク、なりやすくなる病気について
- 猫の理想体重について
- 体重管理に重要なこととフード選びのポイント
三宅 里花
獣医師/テクニカルアドバイザー
普段はファルミナ製品の品質管理に関わることや、動物病院の先生からの療法食に関する質問に回答したりしています。
製品に関する記事を作成したり、パッケージの表示のチェックなども行っています。不定期ですが、獣医師としてイベントに参加して、実際にお客様に寄り添ってペットフードに関するご相談に乗ったり、最適な弊社の商品を探すお手伝いをすることもあります。
今はペットのチンチラと暮らしていて、猫パワーを補給するために実家の猫を定期的にモフりにいっています。広い家に引っ越したら猫をお迎えしたいです。
Q.猫が太ってしまったらどんなリスクがあるの?
A.ヒトと同じく猫でも肥満はれっきとした病気です! さまざまな病気のリスクが上がってしまいます。
【解説】
猫ちゃんが肥満になると、糖尿病や尿石症にかかりやすくなったり、心臓や関節への負担、麻酔時のリスクの増加など、様々な弊害がおこります。
<肥満でリスクのあがる病気>
整形外科疾患、心臓病、呼吸器疾患、糖尿病、続発性高脂血症、脂肪肝、下部尿路疾患など
体重が増えすぎると、遊びや運動が嫌いになったり、全身の毛づくろいがしづらくなり毛玉ができやすくなったりします。猫ちゃんとの幸せな時間を少しでも長く過ごせるように、日頃から健康的な体重が維持できているかチェックすることはとても重要です!
Q.猫はどんな体型が理想的?
A.理想は、上から見たときに腰に適度なくびれが見える状態です。
【解説】
見た目ではわかりにくいかもしれませんが、触った時に僅かな脂肪に覆われている肋骨を感じることができる程度が理想的。ネコ科動物はお腹の下部の皮が自然にたるんでいる(プライモーディアルポーチといいます)ので、肥満と間違えないように注意が必要です。長毛の子も実際よりも体格が良く見えがちなので、目で見るチェックだけではなく、しっかりと手で全身を触って確かめることが重要です。たまに、実は肥満なのに毎日見慣れてしまっているせいか、ご家族がそれに気付いていないケースもあります。体型については病院ですぐに確認できるので、ぜひかかりつけの獣医師さんに伺ってみてください。
Q.太りやすい猫の品種、性別、年齢などはあるの?
A.遺伝的要素だけでなく、飼育環境などが複合的に関係しているので一概には言えません。愛猫に合わせた管理をしてあげましょう。
【解説】
肥満になってしまう原因は品種などの遺伝的な要因もありますが、年齢に比例した運動量の低下、飼育環境などが複合的に絡み合っているので、一概に「〇〇だから太ります」とは言えません。今まで標準体型だった子が、不妊・去勢手術後に基礎代謝量が下がることで、以前と同じカロリー量では太ってしまうこともあります。同じ品種でも筋肉質な子もいれば華奢な子もいたりしますので、愛猫のライフステージや体型に合わせた栄養管理が必要です。
Q.猫の体重を管理するには具体的にどうすればいいの?
A.定期的な体重測定と、ごはんの量(一日あたりの摂取カロリー)の管理が必要です!
【解説】
<体重測定>
時間帯や食前といった条件を決めて週に1、2回、猫ちゃんの体重を測定するのが理想です。減量を急激に行うと、筋肉量が減って代謝が下がり、思ったように減量が進まないことがあります。また猫では急激な減量は「肝リピドーシス」という命にかかわる病気を引き起こすリスクがあるので、かかりつけの獣医師の指導のもと、継続的にモニタリングを行いながら安全に体重管理を行いましょう。
<ごはんの量の調整>
猫ちゃんは我々人間と違って、自ら意識して運動したり、自由に外に散歩に行ったりできません。おもちゃでの遊びにも飽きたり、毎日十分に遊んであげるのが難しいご家庭もあると思います。ですので、運動量よりもまずはごはんの量をきちんと管理してあげることが、体重維持の基礎になります。食事管理したうえで運動も組み合わせられればより効果的です。
ホルモンの病気などの特殊な例を除いて、摂取カロリーが一日の要求量を上回っていれば太り、足りていなければ痩せていきます。「給与量表どおりあげているのに太る」といった相談も受けますが、給与量表に書かれている数値はあくまで目安。フードの組成や、猫ちゃんの個体差、生活習慣により、実際に必要なカロリーは個々に異なります。
Q.健康体重を維持するにはどんなフードを選ぶのがいい?
A.いま与えているフードの量や種類を見直し、タンパク質等の栄養素に注目して選んでみましょう!
【解説】
一般的な肥満の原因はフードのあげ過ぎや、おやつの与えすぎ、人の食事を与えているなどのケースが多いので、まずはそれらの見直しを行いましょう。
フードは「総合栄養食」をメインに、含まれている栄養素や特徴に注目してみましょう。例えば、猫は完全な肉食動物のためタンパク質の要求量が大きいので、タンパク質源に動物性のタンパク質をメインに使用した総合栄養食が◎。減量期の体重管理の際は、脂質を控え適度な食物繊維を配合しているフードや、食後血糖値の上昇に配慮して炭水化物源にもこだわっているフードがおすすめです。
ファルミナの猫用総合栄養食N&Dシリーズは、動物由来のタンパク質源をメインに使用し、食後血糖値の上昇に配慮してグリセミック指数(=食後の血糖値の上昇度を表す指標)の低い炭水化物源(キヌアなど)を使用しているため、体重管理中の猫ちゃんに適しています。そのなかでもN&Dキヌア ウェイトマネジメント(体重管理)ラム(ブロッコリー入り)は、タンパク質源としてニュージーランド産のグラスフェッドの高品質なラム肉、炭水化物源として有機栽培のキヌアを使用し、健康的な体重管理に配慮しています。
また、ウェットフードはドライフードよりも水分量が多く、同じカロリーで得られる満足度が大きいので、いつもの総合栄養食のドライフードの量では満足できない子には、ウェットタイプの総合栄養食がおすすめです。
■ペット栄養ケアサポートで、愛猫の体重管理について相談してみよう!
一言に体重管理と言っても、猫ちゃんそれぞれにゴールや正解が異なります。猫ちゃんの健康のために努力をすることは大切ですが、努力の方向性は正しいものでなければなりません。
私たちのペット栄養ケアサポートでは、獣医師の資格を持った専属のコンサルタントが、飼い主さまのお悩みや質問に丁寧に寄り添い、猫ちゃんにとって最適な体重管理を行うためのアドバイスを提案します。
コンサルタントへの連絡方法は電話を推奨していますが、お忙しい皆様がお気軽に弊社サービスをご利用いただけるよう、専用のアプリからも連絡や、お電話の予約が取れます。お話の中で猫様の健康維持に役立つ様々なアドバイスも共有いたしておりますので、まずはお電話でお気軽にご相談ください。
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<三宅先生のアドバイス>
猫ちゃんの減量は思っているよりも長い道のりです。最初はなかなか目に見える変化が感じられず、途中でくじけそうになることもあるかと思いますが、数字は正直です。ぜひ体重測定は定期的に行ってみてください。
また、可愛すぎる猫ちゃんの魅力に負けて、ついついおやつをあげすぎてしまったりする方も多いかと思います。猫ちゃんがおやつ以外でも嬉しくなること、遊びなどを取り入れて、できるだけストレスなく減量を乗り越えてほしいです。
体重管理がうまくいかない時や、今の体重について疑問に思った時はいつでも私たちのペット栄養ケアサポートを頼ってください。飼い主様と愛猫様に寄り添いながら、皆様にぴったりのプランをご提案いたします。
ファルミナペットフーズ・ジャパン株式会社
https://www.farmina.com/jp
各商品の詳細・ご購入は、「ファルミナ商品一覧」よりご確認ください。