神様・仏様・お猫様 神社仏閣の猫 第20回 岐阜県揖斐川町「三輪神社のあさひこ&あさなぎ」

愛想よく参拝客を迎えるあさなぎ

濃尾平野を南北に流れて伊勢湾に注ぐ木曽三川の一つ揖い斐び川の源流は、福井県との県境に近い岐阜県揖斐川町にある。町の南東部に開けた平地には縄文時代の遺跡も残っていて、険しい山間から下流へ木材を運搬する中継地として古くから栄えてきた。

三輪神社は地域の総鎮守であり、古代にこの地を開墾した一族が奈良の大お お神みわ神社から分霊したと考えられている。

人々がダイコク様に祈念した絵馬を前に

「ご祭神の大おおものぬしのおおかみ物主大神はよろずの縁を結ぶ福結びの神様で、昔から地域の守神として親しまれ、ダイコク様として信仰されています」と語る宮司の宗宮和史さん。

8年前に衰弱した子猫を保護したのをきっかけに、猫と暮らすという少年時代からの夢が叶ったという。それがあさひこ(8歳♀)であり、今では、あさなぎ(8歳♀)、あわ(4歳♀)、ひのき(5歳♂)の4匹が家族になった。

あさひこを愛でる宮司の和史さん

人が好きなあさなぎは猫好きの参拝客に呼ばれると近づき甘える

近くの自宅から和史さんが歩いて出社すると、いつもあさなぎが付いてくる。人が大好きで参拝客が呼べば近付いて甘える。

社務所のカウンターはあさなぎの指定席

この日も境内を歩いていたら、社務所から参道を通って拝殿に向かうあさなぎに出会った。夏なごしのおおはらえ越大祓を控えて準備していた茅ちの輪くぐりの出来栄えを確認するかのように何度もくぐっていた。

拝殿を背にまどろむ。暑い日は目ざとく涼しい場所を見つける

逆にあさひこは人見知りが激しく時々しか出社しない。近くの幼児園が帰りの時間を迎える夕方頃、境内は賑やかな声に満たされる。

あさひこは子どもに撫でられるのは気にならないらしい。ただし、荒っぽい子どもは優しい猫パンチで叱る。

もっとも当の子どもはパンチに喜んではしゃぐだけのようだが。

常連参拝客ですらあさひこにはなかなか会えない。すっかりレアキャラが定着

「神様というのは、そこにいるだけで人々を幸せにしてくれる存在ですが、猫も同じような存在だと思います。何もしないでそこにいるだけで人を幸せな気持ちにさせ、心に癒しを与えてくれる本当に素晴らしいものです」

そう語る和史さんは「猫一匹で家庭円満、社会問題の多くも解決」と、そのご利益を確信しているようだった。

 

茅の輪の出来を何度もチェックする

舞殿の朱塗りの柱

猫仕様の御朱印は大人気

 

三輪神社
岐阜県揖斐郡揖斐川町三輪1322
TEL 0585-22-1511
https://miwajinja.com

小森正孝(写真・文)
1976年生まれ、愛知県一宮市出身。大阪芸術大学写真学科卒業。同大学副手として研究室勤務。現在フリーカメラマンとして猫撮影を中心に活動。「2024年 招福! お猫様カレンダー」(アートプリントジャパン)が好評発売中。
HP:https://komorimasataka.com/home

-猫びより, 連載