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2024/5/2

広報部長はおんぶ猫! わたなべ花壇のちび

  福岡県と熊本県の県境に、日本の近代化を支えた三井三池炭鉱の施設の跡地、万田坑(まんだこう)がある。 「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録された有名な場所だ。そこから1kmほど離れた園芸店に、TV番組の珍百景に登録された〝おんぶ猫〞がいるという。人の背中ですりすりする動画がSNSで大バズリしたちび、9歳の女の子だ。今は相棒のなずな(2歳♂)とともにお店の二枚看板で活躍中。文字通り人を尻に敷く看板猫誕生のいきさつとは? 文・しんしゆか  写真・芳澤ルミ子     シ ...

2024/4/30

【長野】シェルター、不妊手術、そして猫カフェで保護猫を譲渡へ

長野県の南松本駅から徒歩10分強。保護猫譲渡型「ねこカフェもふもふ」はビルの2階にある。階段の途中には歴代の「卒猫」たちの写真がずらりと貼られていて、入店前からその数の多さに圧倒される。どの猫も人の愛情を注がれたせいだろうか、穏やかな顔をしている。 一般社団法人もふもふ堂が運営する「ねこカフェもふもふ」は、2014年に162頭の一斉TNR(外猫の不妊手術)実施をきっかけに、猫の居場所とボランティアの情報共有の場として作られた施設だ。活動自体はさらに歴史を遡る。 1997年頃から個人ボランティアによる地域猫 ...

2024/4/17

看板猫・リュウ君の歓迎が嬉しい大分の喫茶店

大分駅から徒歩5分ほどで茶房DENに到着。店主の田口美和子さんが脱サラして20年以上前に始めたこちらのお店には、リュウ君( 推定13歳♂)というブルーの瞳が美しい看板猫がいます。 「昔から実家ではウサギやニワトリを飼っていたの。当時は猫も家の周りにいるのが当たり前だったわね」と美和子さん。リュウ君はお店に住んでいて、朝晩リードを着けて近所をパトロールして回るのが好きなんだとか。 そんなリュウ君は実は三代目の看板猫。先代の猫たちはみんな、飼い主が亡くなったり、入院したりして身寄りのなくなってしまった猫で、ボ ...

2024/4/4

「往診」という選択肢が、高齢猫や病気の猫を救う!

  秋号キャットアラカルトでご紹介した橘湯のミケさん。具合が悪いとわかったとき、飼い主の堀田さんは悩んだ。番台歴10年以上の高齢で元野良、キャリーに押し入れて動物病院に連れて行くことは不可能だ。そこで、探しに探してたどり着いたのが「いろどり往診動物病院」。獣医師の中山舞先生が往診してくれるという。     猫は嫌な予感を察する能力が高い。たとえいつもは大人しい猫でも、捕まえようとすると逃げ回ったり抵抗したりしがちだ。嫌がる猫を無理に動物病院に連れて行くことに、悩んだり疑問をも ...

2024/4/19

神様・仏様・お猫様 神社仏閣の猫 第26回 岐阜 「善光寺 安乗院」

1555年、戦国武将・武田信玄は、信州善光寺の本尊である善光寺如来像を戦禍から守るため、甲斐善光寺に遷座させた。信玄の死後、今度は武田家を滅ぼした織田信長がこれを岐阜に移し、その後も豊臣秀吉、徳川家康ら時の権力者の意向で各地を転々とした後、1598年に信州善光寺に戻された。 遷座の後も岐阜では、信長の孫・秀信が伊奈波善光寺堂を建立して善光寺如来像の分身を祀り、岐阜善光寺として現在に至っている……。 そんな由緒を住職の松枝秀乗さんに伺っていると、足元に猫がすり寄ってきた。「その猫はトムといいます。保護した猫 ...

2024/4/15

【谷中】またタビ日記 保護猫を訪ねて④下町情緒が漂う町で本格イタリアンがいただける保護猫カフェ

2018年8月31日にオープンした保護猫と過ごせる宿木(やどりぎ)カフェ&レストランは、猫好きに人気の谷根千エリアにある。猫グッズのお店が点在する谷中銀座商店街にほど近い住宅街の裏通りを少し入ったら、ぬくもりあるウッドデッキが目印だ。 店員さんに案内され、入店する際には必ず手洗いと手・靴裏の消毒を丁寧に行う。猫カフェは猫スペースとカフェスペースで分かれていることが多いが、消毒を徹底することで猫たちと同じエリアで飲食を楽しむことができる。 懐っこいコは、膝の上に乗ってくれたり撫でたりできて至福のひとときだ。 ...

2024/4/10

猫も人も住みよく優しい街を目指して│中野区南中野地域ねこの会

「南中野地域ねこの会」は、会長の村野君枝さんが18年ほど前に仲間たちと一緒に立ち上げた、TNR(※)を目的とした団体。 もともとは中野区の猫たちが人と共生できる環境を整えていくのを目的としたボランティア活動でしたが、縁あって千葉県や栃木県の猫たちを保護することもあるんだとか。 「最初に飼ったウサギが死んで悲しんでいた時にもらったのが初めての猫でね。猫を飼い始めたら近所の外猫たちのことも気になってしまって。 当時は避妊や去勢手術のことも何もわからなくて、外の猫にエサをあげているとお母さん猫が子猫を連れてきた ...

2024/4/19

滋賀・甲良町 西明寺 伝説の黒猫の再来か!? 玄と空~神様 仏様 お猫様 神社仏閣の猫

湖東三山 龍應山 西明寺 小森正孝(写真・文) 琵琶湖東岸の山間、平安時代初期に仁明天皇の勅願によって創建された西明寺(さいみょうじ)には、猫にまつわる言い伝えがある。 江戸時代前期の延宝年間、公海大僧正は京都から彦根藩に向かう途中で寺の門前を通りかかった時、門の陰に物言いたげな2匹の黒猫を見つけた。後を追うと織田信長による焼き討ち以来すっかり荒れ果てた本堂の前にたどり着いた。驚いた大僧正の尽力により寺は復興されたという。 その後、お勤め中にうたた寝をしていた不真面目な僧侶が、2匹の黒猫に叱られる夢から目 ...

2024/4/2

美術のなかの猫たち 日本最大のアートイベントで猫さがし アートフェア東京2024

アートフェア東京は毎年恒例の日本最大級のアートイベント。老舗からコンテンポラリーまで日本を代表する画廊や海外のギャラリーがブースを連ね、工芸や骨董・古美術を扱う美術商も参加する幅広さが醍醐味です。 そして毎年猫をモチーフにした作品が出てくるので、広い会場で猫探しを楽しめます。毎年さまざまな出会いがあるのですが、川井徳寛さんの2枚の絵は大変衝撃的でした。 西洋古典絵画の技法に精通した川井さん。猫がちょうど使徒と同じ12匹というのも楽しいのですが、一々芸が細かいのです。古いキリスト教絵画では、聖人や天使などの ...

2024/3/25

お気に入りはG1ホースの背中!? 引退馬牧場ノーザンレイクのボス猫メト

本誌夏号でも紹介した引退馬牧場「ノーザンレイク」。そこで暮らす猫のメト(推定4歳♂)が人気GIホースのメイショウドトウ(認定NPO法人引退馬協会所有)の背に乗ったのがきっかけでノーザンレイクの馬猫たちの人気は急上昇。そして昨年12月6日に、フォトブック『ボス猫メトとメイショウドトウ』(辰巳出版)が刊行されました。どんなときもマイペースなボス猫・メトと馬たちの物語を、フォトブックより一部抜粋してご紹介します。 文・佐々木祥恵  写真・芳澤ルミ子 北海道日高地方沿岸の中部に位置する新冠町(にいかっぷちょう)は ...

2024/3/19

大調査! 猫の体でいちばん好きなところは?

本誌と姉妹誌「ネコまる」にて、「猫の体でいちばん好きなところ」をアンケートで大募集。 すると興味深い答えが続々と集まりました! 1位 肉球 2位と倍以上の票数でぶっちぎり2位となったのは肉球。「サイッコーに癒される」、「猫がご機嫌ななめのときに全力で拒否 され顔面に肉球をむぎゅーっとされたとき、幸せを感じます」など、ぷにぷにの肉球に癒やされている人多数。   2位 目(瞳) 「瞳を横から見た瞬間、なんて美しいのだろうと感動したのを覚えています」、「グリーンの深い色が、森の緑が映る湖のようで美しい ...

2024/3/12

猫うっとりで抜け毛掃除ラクラク!ブラッシングできるハンディ掃除機

猫との暮らしにつきものなのが抜け毛。毛布やソファは毛だらけになるし、部屋の隅々に毛が落ちていて毎日の掃除が大変です。換毛期はブラッシングが追いつかず、毛が舞い散るのも悩ましいですね。 そんな悩みを解決してくれるのが「SUIRYU FOR PET」。ブラッシングをしながら毛を吸い取れる画期的なペット用掃除機です。 本体は付属のブラシを装着しても630gと女性も片手で持てる軽さ。ブラッシングが苦手な猫にも片手で抑えながら使えます。 音に敏感な猫に使う時は、先にブラッシングだけして、後で取れた毛を吸い込むのがお ...

2024/3/12

編集部オススメ!多頭飼いでも安心! 留守番中のごはんは自動給餌器におまかせ

猫のごはん、一日に何回あげていますか? 飼い主が日中外出する場合、朝夕2回というケースが多いかもしれません。ただ、一度に食べる量が多いと吐き戻してしまい、本当は少しずつこまめに与えたいという話もよく聞きます。元猫びよりスタッフのYも、留守番中の食事について悩みがあるそう。 「ごま(14歳♂)の場合、食べすぎによる吐き戻しではなく、空腹が長時間続くと吐くことがあるんです。かといって家を出る時に置き餌をすると、その場で食べてしまって結局は日中お腹を空かせることに」 そこで今回導入したのが、1日最大5回の給餌プ ...

2024/3/12

教えて先生!!知りたい猫のホンネ「シニアになったウチの猫に、どんなごはんをあげるのが正解?」

猫をこよなく愛する獣医師・杉田朋世先生が、多くの猫と触れ合ってきたからこそわかる、飼い主の知りたい「猫のホンネ」を教えてくれます。 文・杉田朋世 いつまでも子猫のように愛くるしい猫ですが、年を取るスピードは人間のおよそ4倍と言われています。「愛猫には健康で長生きしてほしい」というのは飼い主さん共通の願いでしょう。 シニア期に特に気を付けたいのは、猫のごはんです。加齢により歯が痛くなったり消化器官が衰えたりして食欲が落ちやすくなり、脱水状態、栄養不足になりさらに調子が崩れてしまう、という悪循環に陥ることも。 ...

2024/3/1

写真集『ほぼねこ』大ヒット記念企画 #ねことほぼねこ 優秀作品発表

ネコ科の大型猛獣たちの「ほぼ、ねこ」な写真集『ほぼねこ』(RIKU著)の大ヒットを記念してX(Twitter)で行われた「#ねことほぼねこ 写真投稿コンテスト」にたくさんのご応募をありがとうございました! お題のトラやユキヒョウにそっくりな猫写真や、大きな猫(ほぼねこ)たちの写真など、猫愛(ほぼねこ愛)たっぷりの写真が集まりました。 なかでも秀逸で心あたたまる作品を4点、優秀作品としてご紹介いたします。優秀作品は5月発売予定の『ネコまる』夏秋号にも掲載されます。 選者:RIKUさん、『ほぼねこ』担当編集者 ...

2024/4/18

猫との暮らし方をアップデート! 飼育書の決定版『はじめての猫とのしあわせな暮らし方』

はじめて猫との暮らしはわからないことだらけ。子猫ならミルクのあげ方やウンチの促し方、おとなの猫ならフードやトイレ、爪とぎの選び方など日常の一つひとつが手探りの連続です。   やっとお世話に慣れて、猫への愛情が増すにつれ、どのタイミングで動物病院の検診やワクチン接種を受けるか、不妊手術やペット保険をどうするか、ブラッシングのやり方は間違っていないか、住まいは猫にとって快適かなど、新たな悩みが次々と出てきます。 そんなはじめての飼い主の強い味方となってくれるのが、『はじめての猫とのしあわせな暮らし方 ...

2024/1/30

江ノ島に行ったら「たろ氏」への挨拶は必須

取材・鈴木美紀 失礼ながら、実際に会うまでは普通の猫だと思っていた。「江ノ島のカフェの看板猫」。オーソドックスなかわいい猫のイメージだ。 ところがカフェーマルの猫、会ってみると只者ではない。「たろし」と呼ばれているが漢字では「たろ氏」と書く。「源氏」「平氏」「三浦氏」というように武士の氏族の名であるそうだ(またの名を「たろう」とも)。 そんなたろ氏に会いに、片瀬江ノ島駅を降りた。江の島弁天橋を渡り、ヨットハーバーにつづく左の道へ。メイン通りとは異なり静かで落ち着いた佇まいだ。すぐ右手奥に見える緑色の木造2 ...

2024/1/24

川崎で人気のサウナも楽しめる銭湯の「ミケさん」

静かな住宅街の一角にある「橘湯」は、地元の方々に愛される銭湯だ。しかし近年、遠くからも多くのお客さんが訪れる。 その理由は入浴料500円で黒湯温泉、ジェットバスをはじめ人気のサウナ、外気浴まで楽しむことができるうえに、看板猫がお出迎えしてくれるという嬉しい癒しの場所だからである。 橘湯は店長の堀田雅司さんの祖母の代から続く銭湯。 「温かいせいでしょうか、かつては住み着く野良猫も多く、僕は幼い頃からいつも猫と一緒にいました」。そしてミケは、ケガしていたところを保護して看板猫に。 「なかなか僕には馴れてくれな ...