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京都・宮津市 智恩寺 天橋立の天女のような猫たち~神様 仏様 お猫様 神社仏閣の猫

文・写真 小森正孝 神話の時代、荒海の龍神が大暴れして人びとが住めなかった土地があった。困った神々が中国から招いた文殊菩薩は、1000年にわたる説法で龍神を改心させ、人びとを守る神になると誓わせた。平和が訪れた海に文殊菩薩が如意を浮かべると浮橋になり、そこに龍神が土を置くと島になり、さらに天女が松を植えた。これが天橋立のなりたちだと『九世戸縁起(くぜとえんぎ)』は伝えている。 この古文書が伝わる智恩寺は、北側に天橋立と丹後半島を望む岸に境内を構える。904年の創建以前から神聖な土地とされており、水墨画家・ ...

美術のなかの猫たち 写真よりも本物らしい黒猫の絵

石田淳一さんは静物画を得意とする写実画家。作品の特徴は存在感です。外見だけでなく、重さや手触り、物を取り巻く空間と時間まで描いているよう。ある意味、写真よりもリアルなのです。そんな石田さんには黒猫のジジ(♀)という愛猫がいて、近年好んで彼女を描いています。   まずペンや水彩によるドローイング。すぐに姿勢を変える猫を描くのはスピード勝負です。ペンで両脚を後ろに投げ出してくつろぐ姿を素早く描き、水彩で肉付きや陰影を補完したのでしょう。かなりの短時間で仕上げたと見えますが、肩周りや太もものしなやかで ...

「かわいい、おいしい、たのしい!」名古屋で人気のねこのパン屋さん

  人を幸せにするパンがある。ビジュアルがかわいく、食べておいしく、展開される世界観がたのしい。そんなパンを提供するのが、「ぱんとねことごはん」である。   すべてのパンは北海道産小麦100%使用なので美味で安全なのはもちろん、パンそれぞれのキャラクターとネーミングが素敵だ。猫の顔がデザインされたPOPを眺めるだけで心躍るし、名前と説明を読むと思わず顔がほころんでしまう。 一番人気のプレーン食パンは「おもちさん」。その名のとおりしっとりもちもち食感が魅力で、キャラクターはぷっくりしたお ...

【谷中】またタビ日記 保護猫を訪ねて⑤自然豊かなお寺で季節を楽しむクロちゃん

自然豊かな山里を散歩する寺の猫 広大な緑に囲まれた円福寺は、1595年に建立された歴史ある臨済宗妙心寺派のお寺。 鵜飼で有名な長良川にほど近い山麓にある。取材時の5月には、縁起が良いとされる純白の雪のようなナンジャモンジャの木(ヒトツバタゴ)の花が満開だった。 境内では自然を活かした行事が開催され、4月には竹林でタケノコ掘り、6月頃は生梅採りに多くの人が訪れ、夏には池に睡蓮が咲き乱れる。SNSで境内の様子をアップしている高林洋明住職が、白黒猫のクロちゃん(年齢不詳♂)のお世話をしているそうだ。 &nbsp ...

ヤマダ18歳 元気のヒミツは腕ハグと相棒の愛

愛猫には一日でも長く一緒にいてほしいと願うもの。長寿を表彰されて、ますます達者なあの子の健康術を知り、生活の質を上げる日頃からのケアや最新のシニア医療事情を学び、うちの子もご長寿を目指しましょう! 写真・丸山カネキリカ Text by Saito Minoru X(Twitter):@Kirika_ma_cos 猫アレルギーを超える運命 2005年、埼玉県のとあるマンションの下に小さなケージに入ったオスの子猫が放置されていました。ある住人の女性は、子猫を保護して帰宅すると、高校生の息子に「本能的に連れてき ...

可愛いねこイラストと一緒にめぐる【ねこ御朱印帳の旅】

現在絶賛発売中の「ねこ御朱印帳」。イラストレーター・小泉さよさん描き下ろしイラストが可愛い御朱印帳です。 「ねこ御朱印帳」は上の写真の「黒猫豆絞り」柄と、「和猫大集合」柄の2種が発売中。今回は「黒猫豆絞り」を持って実際に御朱印をいただきに行ってみました。 今回訪れたのは東京都世田谷区にある豪徳寺。 小田急線「豪徳寺駅」から15分ほど歩くと、凛とした松並木がそびえ立っているのが目に入ります。 突如、別世界が現れたよう。   住宅街を抜けた先に現れる「豪徳寺」 三重塔には十二支のほかに招き猫や親子猫 ...

猫好きがつくった、猫好きのための「ねこもなか」

「こねこのミケ」など可愛いこねこドーナツで有名な「イクミママのどうぶつドーナツ!」のオーナーパティシエ中尾育美さん。 ドーナツをはじめ「ねこどらやき」「にくきゅうまんじゅう」「ねこカステラ」などさまざまな猫のお菓子の生みの親だけあって、もちろん大の猫好きである。猫の話をしたら止まらない。 毎日猫と一緒で、猫を保護した経験も多い中尾さんだからこそ、ちょっとした表情やしぐさなど猫好きの心に刺さる魅力を、お菓子のデザインに生かすことができるのだろう。 現在、中尾さん宅で暮らす猫は4匹。先住猫の「まる」ちゃんに、 ...

編集部オススメ! 夏の水分補給は自動給水器にお任せ!

暑さ厳しい日本の夏は、猫の健康に特に気を使いたい季節でもあります。猫びよりのデジタル担当・Tも、3匹の愛猫たちが心配なりません。 「毎年夏は冷感シートを敷いたり、いつもより更にお水をたっぷり用意したりしています。だけど我が家の猫たちはシニアなのに元気があり余りすぎて、水のお皿をひっくり返してしまったことがあるんです」 ペロ(サビ・13歳♀)は、同居猫のチャーシュー(茶トラ・13歳♂)と海苔(黒・13歳♀)夏の水分補給は自動給水器にお任せ!のお母さん。ある日、Tが帰宅するとペロを筆頭に3匹が鳴いてうったえて ...

今日からあなたも歯みがきマスター! 猫ちゃんの歯みがきのコツ、教えます

監修:トーラス株式会社代表取締役社長・一般社団法人日本ペット歯みがき普及協会代表理事 赤津徳彦 Text by Miyahara Mayuko 愛猫に歯みがきしたくてもなかなかうまくできない……とお困りの飼い主さんも多いことと思います。飼い主さんが緊張すれば猫も警戒してしまいます。いきなり歯ブラシでみがこうとするのではなく、段階を踏んで慣らしていきましょう。歯みがきのコツ、お教えします! 編集宮原の愛猫トチ(16歳♀)は、高齢かつ歯周病の症状もあるため、日々のお口のケアは欠かせません。歯みがきのコツをマス ...

とっても表情豊か!漫画家・類さんちのしまねこ3姉妹

写真・類 Text by Saito Minoru 『茶トラのやっちゃん』(KADOKAWA)は’23年現在シリーズ3冊と続編1冊が刊行される人気猫コミック・エッセイ。創作のきっかけは、作者の類さんが初めて猫を迎えて知った猫の豊かな感情表現であり、気持ちによってコロコロと変わる表情なのでした。 名前:やち 通称:やっちゃん 性別:♀ 年齢:6歳 体重:4.6kg 性格:さみしがり屋で神経質 名前:ちよ 通称:ちーちゃん 性別:♀ 年齢:4歳 体重:4.9kg 性格:甘えんぼで気分屋 名前:もも 通称:もも ...

シリーズ累計8万部超え人気写真集『必死すぎるネコ』がカプセルトイになって登場!

シリーズ累計8万部を記録した動物ムック本「必死すぎるネコ」がカプセルトイになって大好評発売中!とのことで、実際に回してみました! PROCORO豆本「必死すぎるネコ」全4種セット《ドリームカプセル限定》 全国の書店で発売中の3冊の他、3冊の中から選りすぐりの写真を集めた本屋さんでは売っていないカプセルトイだけの『特別篇』を加えた全4冊です。今回は3種をゲット! ミニミニ写真集がきちんとカプセルに収まっていてかわいいです。 ◎PROCORO豆本「必死すぎるネコ」全4種《ドリームカプセル限定》 ◎価格:各50 ...

ぴえん猫ミント 泣きそうな顔なのに元気印のヤンチャ娘

名前:ミント 通称:ミント、ミンちゃん 性別:♀ 年齢:2歳 体重:2.4kg 性格:やんちゃで甘えんぼ 今にも泣き出しそうなタレ目なのに中身は元気印のヤンチャ猫。一度見たら忘れられない顔は見るたびにクルクルと表情を変える…… 。そんな噂の〝ぴえん猫〟ことミントについて飼い主さんに聞いてみました。 文・写真 ミントの飼い主 家族も先住猫も子猫を歓迎 2021年秋、私はもう1匹猫をお迎えしたいと里親募集サイトを見ていました。すでに我が家には元保護猫のリリィ(4歳♂)とチェリー(3歳♀)がいましたが、実家の子 ...

【フランス】猫と縁がありすぎるレストラン

中央ロワールに位置するサンセール村は、高品質なワインとチーズの宝庫。2021年には、フランスで絶大な人気を誇るテレビ番組「フランス人が選ぶお気に入りの村」で、1位の栄光にも輝いた。 観光客が増え始める初夏のサンセールで、在住する友人夫妻に「地元でいちばん評判のレストランを教えてほしい」と尋ねると、 即答で「猫」。えっ、猫!?「ここから車で15分くらいのヴィルショー村にある、猫っていう名前のレストランです。猫もいます。ぜひ、いっしょに行きましょう!」。 レストランに到着すると、看板名はシンプルに「猫(Le ...

広報部長はおんぶ猫! わたなべ花壇のちび

  福岡県と熊本県の県境に、日本の近代化を支えた三井三池炭鉱の施設の跡地、万田坑(まんだこう)がある。 「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録された有名な場所だ。そこから1kmほど離れた園芸店に、TV番組の珍百景に登録された〝おんぶ猫〞がいるという。人の背中ですりすりする動画がSNSで大バズリしたちび、9歳の女の子だ。今は相棒のなずな(2歳♂)とともにお店の二枚看板で活躍中。文字通り人を尻に敷く看板猫誕生のいきさつとは? 文・しんしゆか  写真・芳澤ルミ子     シ ...

【長野】シェルター、不妊手術、そして猫カフェで保護猫を譲渡へ

長野県の南松本駅から徒歩10分強。保護猫譲渡型「ねこカフェもふもふ」はビルの2階にある。階段の途中には歴代の「卒猫」たちの写真がずらりと貼られていて、入店前からその数の多さに圧倒される。どの猫も人の愛情を注がれたせいだろうか、穏やかな顔をしている。 一般社団法人もふもふ堂が運営する「ねこカフェもふもふ」は、2014年に162頭の一斉TNR(外猫の不妊手術)実施をきっかけに、猫の居場所とボランティアの情報共有の場として作られた施設だ。活動自体はさらに歴史を遡る。 1997年頃から個人ボランティアによる地域猫 ...

看板猫・リュウ君の歓迎が嬉しい大分の喫茶店

大分駅から徒歩5分ほどで茶房DENに到着。店主の田口美和子さんが脱サラして20年以上前に始めたこちらのお店には、リュウ君( 推定13歳♂)というブルーの瞳が美しい看板猫がいます。 「昔から実家ではウサギやニワトリを飼っていたの。当時は猫も家の周りにいるのが当たり前だったわね」と美和子さん。リュウ君はお店に住んでいて、朝晩リードを着けて近所をパトロールして回るのが好きなんだとか。 そんなリュウ君は実は三代目の看板猫。先代の猫たちはみんな、飼い主が亡くなったり、入院したりして身寄りのなくなってしまった猫で、ボ ...

「往診」という選択肢が、高齢猫や病気の猫を救う!

  秋号キャットアラカルトでご紹介した橘湯のミケさん。具合が悪いとわかったとき、飼い主の堀田さんは悩んだ。番台歴10年以上の高齢で元野良、キャリーに押し入れて動物病院に連れて行くことは不可能だ。そこで、探しに探してたどり着いたのが「いろどり往診動物病院」。獣医師の中山舞先生が往診してくれるという。     猫は嫌な予感を察する能力が高い。たとえいつもは大人しい猫でも、捕まえようとすると逃げ回ったり抵抗したりしがちだ。嫌がる猫を無理に動物病院に連れて行くことに、悩んだり疑問をも ...

神様・仏様・お猫様 神社仏閣の猫 第26回 岐阜 「善光寺 安乗院」

1555年、戦国武将・武田信玄は、信州善光寺の本尊である善光寺如来像を戦禍から守るため、甲斐善光寺に遷座させた。信玄の死後、今度は武田家を滅ぼした織田信長がこれを岐阜に移し、その後も豊臣秀吉、徳川家康ら時の権力者の意向で各地を転々とした後、1598年に信州善光寺に戻された。 遷座の後も岐阜では、信長の孫・秀信が伊奈波善光寺堂を建立して善光寺如来像の分身を祀り、岐阜善光寺として現在に至っている……。 そんな由緒を住職の松枝秀乗さんに伺っていると、足元に猫がすり寄ってきた。「その猫はトムといいます。保護した猫 ...