伊豆・下田に移住して来た猫たちの救世主

2023/06/30

取材・平野敦子

お店の前で店番するクロちゃん

伊豆急下田駅から徒歩８分ほどで、築およそ150年の古民家食堂「福乃家」が見えてきます。運が良ければ看板猫のクロちゃん（10歳♂）に店先で会えるかも!?

江戸時代末期にはお豆腐屋さんだった日本家屋を、店主の福田稔さんが買い取り、３年かけて自ら改装。かつては約40年間新宿と六本木でジャズ喫茶をやっていたという稔さんは、「老後は伊豆」と昔から心に決めていたそうです。猫と共に下田にやって来た大の動物好きで、下田に移住して20年以上が過ぎたとか。

気さくで明るい性格の店主・稔さん

実は開店前日に悲しい出来事が。「店の前で猫が車に轢かれたんです。かわいそうに。その猫は僕の腕の中で息を引き取りました。店の周りにはごはんを食べに来る猫もいて、野良ちゃんが多いと気づいたので、開店を1週間遅らせて『猫飛び出し注意』の看板を作ったんです。そうしたらオープン当日に、父猫と思われる猫が３匹の子猫を咥えて連れて来てね。亡くなったのはきっと母猫だったんでしょう。その子猫のうちの一匹が今いる相棒のクロちゃんです」とのこと。