まんがで読む 教えてドクター! 猫のどうする!? 解決BOOK 教えて!「子猫を保護」


ドクターアドバイス
安全な保温法で、子猫の体を冷やさないように

湯たんぽなどで優しい保温を

マンガでは、産まれたばかりの子猫をすぐに保護していますが、親猫は何らかの理由でそこで産まざるを得なかったか、子猫を連れた移動の最中だったかもしれません(66ページ)。

この場合、親猫が迎えに来ることがありますから、2、3時間様子を見て、親猫がこないようなら保護しましょう。子猫を保護したら、何よりもまず、体を温めます。マンガでは古着の下に使い捨てカイロを入れて子猫を寝かせていますが、生後間もない子猫は皮膚の温度感覚が未熟なため、箱の中など逃げ場のないスペースでは低温やけどの危険があります。

保温は、湯たんぽやペットボトル(温かい飲み物用)にお湯を入れ、厚い布にくるんで人肌ぐらいの温度にしたもので。大きめの段ボール箱などにバスタオルなどを入れて寝床を作り、猫が動ける十分なスペースを空けて湯たんぽを入れます。

次に授乳ですが、哺乳瓶の乳首はまだ大きすぎる場合があります。子猫用ミルクをガーゼに浸して飲ませたり、スポイトに吸って一滴ずつ垂らしたりして授乳しましょう。

ただし、無理に飲ませると誤ご嚥えん性肺炎を起こすことがありますので、飲んだことを確認しながら少しずつ授乳するように注意してください。子猫の体重は、生後1日目で100gあるかないかです。体重は、キッチン用スケールなどで毎日測定してください。健康なら1日5〜10gずつ増えますが、増えない場合は、何かしら病気がある可能性があります。

 

猫を飼うならペット可住宅に引っ越しを

マンガでは、住んでいる住居がペット禁止のアパートでした。育てる覚悟があるなら、先々、ペット可の住宅に引っ越しをするなど、猫と人が幸せに暮らせる選択をするべきです。隠れて飼って、猫が不幸になることだけは避けなければいけません。

飼えないなら、生涯、責任を持って飼ってくれる人に譲渡することも考えて、信頼できる動物愛護団体や動物病院に相談するなど、最善の方法を考えましょう。

3月23日発売!

まんがで読む 教えてドクター!
猫のどうする!? 解決BOOK
作:西宮三代
まんが:ホシノユミコ
監修:獣医師 兼島孝
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