猫びより

神様・仏様・お猫様 神社仏閣の猫「浄瑠璃寺」京都府木津川市

2019/08/05

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京都と奈良のちょうど境に、山々に囲まれた静かな寺院がある。平安中期頃に創立された真言律宗小田原山
「浄瑠璃寺」の参道で猫たちが迎えてくれた。

境内を入ると大きな池が見え、右側に九体阿弥陀堂、左側には三重塔を見ることができる。いずれも国宝だ。九体阿弥陀堂の脇に受付があり、お堂に入れるようになっている。

境内には数匹の猫たちが遊んでいた。猫は佐伯功勝住職の祖父の代より前から寺におり、お祖父様も猫が好きだったようで、一緒にいる様子が写真に残っているという。

猫たちは豊かな自然の中で自由に生活している。なかでも長毛の「しし丸」は目立っている1匹だ。住職曰く、しし
丸は自分がボスと思っているようだ。

「猫は自然体です。良くも悪くも自分を優先しますが、人のように〝過ぎる〟ことはしません。また猫だけでなく多くの生き物は、自然界の様々な出来事に対処し生きていく術を身に付けており、自然に合わせ・任せることができます。しかし現代人はそれを忘れているように思えます。自然体で行動できる彼らは、時として羨ましい存在なのかも知れません」と住職。

その話を聞いてから彼らを見ると、何時になく凛々しく逞しい生き物に感じられた。

「修学旅行の学生や観光客が多く訪れますが、女子高生などには、国宝よりも猫の印象が残っているのでは」と、
住職が笑う。寺の鐘が山々に鳴り響くと閉門だ。参道を振り返ると「またね」と猫が見送ってくれた。

真言律宗 小田原山
浄瑠璃寺京都府木津川市加茂町西小札場40
TEL 0774-76-2390
拝観時間:9:00~17:00(12月~2月は10:00~16:00)
拝観料:400円

小森正孝(写真・文)
Masataka Komori 1976年生まれ、愛知県一宮市出身。大阪芸術大学写真学科卒業。同大学副手として研究室勤務。現在フリーカメラマンとして猫撮影を中心に活動。写真集『ねころん』(株式会社KATZ)等。WEBサイト「にゃんこマガジン」にて「小森正孝のスマホで猫写真」連載中。
https://nyanmaga.com