写真・文/小森正孝 ▲本堂の軒下を歩く姿を見ると、ゆっくりとした時間の流れを感じる 日本最古の道「山の辺の道」の沿線にあり、古代王権時代の記憶が今も残る奈良盆地に、高野山真言宗 長岳寺がたたずんでいる。山門を入り、つつじの道を通り抜けた先には重要文化財の旧地蔵院や日本最古の鐘楼門が見えてくる。 長岳寺は天長元年(824年)淳和天皇の勅願により弘法大師が大和神社の神宮寺として創建した。かつて四十八ヶ坊を抱えていたが、今では室町時代の書院造りの様式を残す旧地蔵院のみとなった。 さっそく猫たちが出迎えてくれた。 ...