著者のtamtamさん(通称たまさん)と、行き場を失った保護猫たちとの日々を、優しい絵と言葉で綴ったコミックエッセイ『たまさんちのホゴネコ』( 世界文化社)。
SNSでの投稿が話題を呼び、このたび書籍化された。たまさんは保健所などから預かった犬猫の新たな飼い主を見つける「一時預かりボランティア」を個人で続けている。キッカケのひとつが、白血病の猫・たんばちゃんを保護したことだ。
たんばちゃんの儚くも強く生きた命を看取ったことが、動物保護の現状を知りたいという思いと、今の活動の原動力に繋がっているという。
これまで50頭以上の犬猫を保護し、譲渡してきたというたまさんだが、病気の子や譲渡が難しい子を積極的に家族に迎え入れている。
「思った以上に毛が抜ける」と言われトライアルで断られ続けたくるみちゃん、目が見えなくてもてんかんでもたくましく生きるこいちゃん、前足が折れても猫白血病キャリアでも元気いっぱいなあくびちゃん。
保護に関わる人と犬猫たちへの感謝の気持ちを糧か てに活動し、理解ある家族とたくさんの犬猫に囲まれて暮らしている。
本の売上の一部(著者の印税の全額)は、動物福祉活動に充てられる。保護施設や預かり先で命が尽きる子も多い中で、たまさんは将来的には、そういった子たちを最後までケアできる仕組みづくりを目標にしているそうだ。
『たまさんちのホゴネコ』は、猫たちとの日々に癒されるだけでなく、未来の保護猫たちの幸せにも繋がっているのだ。
『たまさんちのホゴネコ』
著:tamtam 世界文化社
定価:1,485円(税込)
https://www.sekaibunka.com/book/exec/cs/23430.html
tamtam(たまさん)
2018年から自身の保護活動の経験を漫画化。
『たまさんちのホゴイヌ』( 世界文化社)に続き、2023年10月に『たまさんちのホゴネコ』を出版。二児の母。
Instagram