ネコのとなりに [第6回] 名前
ネコは身近な動物で、ヒトの社会の中で暮らしています。そのため野生動物とは異なり周囲の環境も含め、ヒトがいてネコは生きていけると思うのです。ヒトとヒトの間に繋がるいのち。今を生きる友達として向き合いながら、街の中にネコのいる風景が時代は変わってもあり続けてほしいと願うばかりです。 写真・文・イラスト平井佑之介 そのオスネコは貫禄のある風貌と白黒模様から〝パンダ〞と名付けられた。一目置かれる存在で、怒りっぽいネコでさえ親分肌の彼にはケンカを仕掛けることもない。皮膚に持病を持つ〝パンダ〞は、季節の変わり目によく ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:112『じゃれあい』
猫同士のスキンシップに"じゃれあい"がある。特に攻撃する意図はなくても「おい」「なに」という感じでバシッバシッと手を出し足をだし…じゃれあいがはじまる。時折、それがエキサイトして本気の喧嘩になる場合もあるが、まあ"じゃれあい"は気の置けない仲間同士の遊びといっていいだろう。もしくは愛情の確認か。 下町の長屋、そこにとても仲の良い猫たちが居た。普段は団子になって眠り、虫を採っては狂喜し、毛づくろいしあい、また団子になって眠る…。まあ普段はこんな感じなのだが、たまに小競り合いみたいなじゃれあいが起こる。 「な ...
必死さに欠けるネコ#34 一心同体 沖昌之
せーの! のび~ せーの! ペロペロ… せーの! コレ何だ!? せーの! 水影までいっしょにね 「必死さに欠けるネコ」 沖 昌之 Presented by 猫びより 沖昌之 Oki Masayuki 猫写真家。1978年神戸生まれ。家電の営業マンからアパレルのカメラマン兼販売員に転身。初恋のネコ「ぶさにゃん先輩。」の導きにより2015年に独立。猫専門誌『猫びより』(辰巳出版)の「必死すぎるネコ」など連載多数。『ぶさにゃん』(新潮社)、『残念すぎるネコ』(大和書房)、『明日はきっ ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:111『墓守』
墓地にいくとよく猫がのんびりしている。墓地という性質上、人間の出入りが少ないから居心地がいいのだろう。 猫にまつわる不思議な事があった。 川沿いにあるとある古い墓地。隣にあるお寺さんが管理している。そこにテラオという猫が飼われていた。 テラオの縄張りはもちろんこの墓地、必ず毎日パトロールしていた。 ある日、猫のパトロールが観察したくてテラオに密着、後ろを付いていった事がある。 ところどころ匂いをかぎ、つけ、ヨシッ!!という感じでゆっくりと歩いていく。 暫くして…墓地の端まで辿り着く。そこには。 「猫の墓」 ...
第5回 愛猫ちゅ~る物語「特別な日」 WEB受賞作品(猫びよりプラス賞)
Presented byいなばペットフード株式会社 「仲良くなるきっかけに」、「お薬を楽しく飲んでもらえるように」、「爪切りを頑張ったご褒美に♪」……など愛猫や顔なじみの猫と「CIAOちゅ~る」にまつわるエピソード&写真を毎号テーマを変えて大募集! ご応募いただいた方の中から選り抜きの作品を、猫びより公式HP「猫びよりプラス」にてご紹介。 その中から1名様を本誌『猫びより』、2名様を猫びより公式HP「猫びよりプラス」にて掲載いたします。掲載された方には賞品「CIAOちゅ~る」詰め合わせをプレゼント ...
第5回 愛猫ちゅ~る物語「特別な日」 選り抜き作品
Presented byいなばペットフード株式会社 「仲良くなるきっかけに」、「お薬を楽しく飲んでもらえるように」、「爪切りを頑張ったご褒美に♪」……など愛猫や顔なじみの猫と「CIAOちゅ~る」にまつわるエピソード&写真を毎号テーマを変えて大募集! ご応募いただいた方の中から選り抜きの作品を、猫びより公式HP「猫びよりプラス」にてご紹介。 その中から1名様を本誌『猫びより』、2名様を猫びより公式HP「猫びよりプラス」にて掲載いたします。掲載された方には賞品「CIAOちゅ~る」詰め合わせをプレゼント ...
神様・仏様・お猫様 神社仏閣の猫 第6回 静岡県田方郡「曹洞宗渓月山 長光寺」
静岡県の静かな山間に「曹洞宗 渓月山長光寺」がある。 〝副住職〟の「きーさん」がここで 生活するようになって以来、猫のいる寺として檀家さんや参拝客から注目を集めるようになった。住職の柿沼忍昭さんにお話を伺う。 「東日本大震災の後、東京の子どもたちが福島の子どもたちを招き、境内で数日間に渡りキャンプをしました。その時、当時の外猫たちのなかでも人懐こいきーさんに、子どもたちが隠れてゴハンをあげていたのです。それ以来、きーさんのお世話をするようになりました。ブラシをかけ汚れを落とすと長毛の綺麗な姿が現れて驚きま ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:110『あしあと』
先日、ネットに『古墳時代のネコの肉球跡か 土器ふんじゃった?破片に足跡(福井新聞ONLINE 2020/9/29)』という記事があった。 古墳時代に猫…記事の内容は割愛するが大変興味深い。 だが猫好きの着眼点は少し違う。ああ、そんな大昔にもあったんだ! 街を歩いていると、たまーにコンクリートに猫の足跡を見つけることがありませんか。 僕はあれが愛おしくてかわいくてたまらない。塗りたてのコンクリート、歩いちゃったんだね! まるでハリウッドのウォーク・オブ・フェイムの様に見えて…。 ありがたすぎて見つけたら毎回 ...
必死さに欠けるネコ#33 あくまで猫の意見です 沖昌之
旅行がしたい! 飲みに行きた~い!! ミツミツミツミツうるさ~~い!! って、猫が言ってまーす! 「必死さに欠けるネコ」 沖 昌之 Presented by 猫びより 沖昌之 Oki Masayuki 猫写真家。1978年神戸生まれ。家電の営業マンからアパレルのカメラマン兼販売員に転身。初恋のネコ「ぶさにゃん先輩。」の導きにより2015年に独立。猫専門誌『猫びより』(辰巳出版)の「必死すぎるネコ」など連載多数。『ぶさにゃん』(新潮社)、『残念すぎるネコ』(大和書房)、『明日はき ...
今年も“猫びより”参加します!BSテレ東猫の日「BSキャッ東」& 猫の日POP UP SHOPが2月より順次スタート
2月22日に実施する猫の日企画「BSキャッ東」とのコラボキャンペーンに 猫びよりも参加することになりました。 また、昨年も開催しました猫の日POP UP SHOPがパワーアップ! ブックファーストでは、昨年より開催店舗を拡大し10店舗での開催がきました! さらに今年は丸井2店舗での開催も決定。 「クロロ」、猫バージョンの「ナナナ」(通称「ナナニャ」)や「トムとジェリー」、 「世にも不思議な猫世界」、「みっちりねこ」、「必死すぎるネコ」など たくさんの猫キャラクター ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:109『名コンビ』
人間には"相性"がある。いいヤツ、好きなヤツ、ひとりぐらいはいるだろう。 いわゆる"馬"があう関係だ。 それは猫同士にも言えるかもしれない。つまり"猫"があう、だ。 とある駅に何匹かの猫が住んでいた。その中でもクロ君とチャ君は常にべったり。 何処へ行くも一緒、親愛の頭突きをしながらお互い歩いていく。 まわりの猫もふたりが一緒にいる時は少し羨ましそうでもある。 そして真っ黒いクロ君がチャ君の"影"みたいに見えて、なんだか微笑ましい。 下町のとある神社。ここにも猫が数匹暮らしているのだがフトッチョさんとアピく ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:108『猫島』
猫のいる島、いわゆる"猫島"が話題になって久しい。猫好きにとっての楽園とでも言うのだろうか。 僕自身は猫島へ行った事はない。行けばきっと猫達にまみれて、何百、何千枚も写真を撮って…おまけに帰れなくなりそう、たぶん住んでしまう。 だが、猫が多い島へは何度か訪れた事がある。どこの島も都会より猫が多いように感じる。車が少なかったり猫に寛容だったりするのだろう。 15年ほど前に訪れた宮城県のとある島。本土から連絡船でわずか20分ほど。特に観光名所もない小さな島だが、なぜかふらりと降り立った。 まだフィルムで写真を ...
必死さに欠けるネコ#32 美脚コンテスト 沖昌之
見よ!この脚線美! シュバッッ! お手入れは抜かりなく オリジナリティあふれるポーズで優勝! 「必死さに欠けるネコ」 沖 昌之 Presented by 猫びより 沖昌之 Oki Masayuki 猫写真家。1978年神戸生まれ。家電の営業マンからアパレルのカメラマン兼販売員に転身。初恋のネコ「ぶさにゃん先輩。」の導きにより2015年に独立。猫専門誌『猫びより』(辰巳出版)の「必死すぎるネコ」など連載多数。『ぶさにゃん』(新潮社)、『残念すぎるネコ』(大和書房)、 ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:107『待ち猫こず』
その子に会えるのは、いつもの場所、いつもの時間、下町のとある空地。 午後5時。町内無線から「夕焼け小焼け」のメロディが鳴り始める。そこでサチコが待っている。 「ミャ―」 挨拶のように鳴く三毛猫。こちらも「ニャー」と鳴きまねして頭をなでる。 休みの日の午後5時になると、サチコに会いに行くのが習慣になっていた。 特に餌とかおやつをあげるという訳ではない。ただ、そこに行き遊んだり膝の上にサチコを乗せて30分くらい撫でるだけ。 夕焼けに赤く染まるサチコと僕。そういう関係だ。 まるで午後5時を告げる時計の様な、休日 ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:106『居場所』
猫は暖かい場所を見つける名人(猫)だ。 エアコンの室外機、テレビや炊飯ジャーなど電化製品の上、西日を浴びた落ち葉のカーペット…。 お気に入りの場所で暖まっている猫を見ると頬が緩む。かわいい。 特に冬のひなた。陽を浴びて気持ちよさそうに眠っている猫。 触らせてもらうと、なるほど暖かい。干した布団の匂い。 猫は気持ちよさそうに眠ったままだ。 そして太陽が動くのだからひなたもまた動く。 おかしいのが猫もひなたと同時に動く、それも眠ったまま。 お昼ごろ、眠りこけている猫を撮り、しばし食事休憩。 小一時間してまた同 ...
必死さに欠けるネコ#31 大きさ比べ 沖昌之
昨日、こーんな大きな魚を食べたよ! 私だって、こーーんなに大きいのを食べたよ! なんの!ぼくなんてこーーーんなに大きかったよ! まだまだ!私のはこーーーーーーーーんなに大きなお魚だったよ! 「必死さに欠けるネコ」 沖 昌之 Presented by 猫びより 沖昌之 Oki Masayuki 猫写真家。1978年神戸生まれ。家電の営業マンからアパレルのカメラマン兼販売員に転身。初恋のネコ「ぶさにゃん先輩。」の導きにより2015年に独立。猫専門誌『猫びより』(辰巳出 ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:105『ねこのおまわりさん』
リード(紐)を付けた猫を見かける。室内飼いの子が散歩する時などに必要とされる。 猫をつなぎとめる行為には賛否両論あるだろう。 だけどそれぞれの「家庭(もちろん猫も含めて)」の事情がある。僕はその判断が正しい事を祈るのみだ。 リードをつけた猫で思い出す子。ある居酒屋の看板猫「タロ」は店の開店準備が始まる頃ぐらいから、長いリードをつけて外に出ている。 このタロ、看板猫どころかお店のある通りの主みたいになっていた。 本人も自覚があるのか、自転車に乗ったまま狭い通りを走る高校生に「シャーッ!」と威嚇していた。 ゴ ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:104『ねこおじさん』
『ねことじいちゃん』や『おじさまと猫』など、近頃は「男性と猫」を扱った作品が出てきた。 ちょっと驚きだ。一昔前なら「かわいいニャー」とか言いながら猫に近づいていく大人の男がいたら変な目で見られてただろう。 自分はやってたけど。(ちなみに学校の休憩時間に『猫の手帖』を愛読してた。教室内の反応は想像にお任せする) 女性は普通の猫好きから餌やりおばさん(善か悪かはここでは触れない)まで幅広くいた。 だけど二十年近く猫と関わってきたなかで「ねこおじさん」は確実にいた、息を潜めて。 たとえば昼休みの公園。ねことおじ ...