猫びより

日本の桜と猫 桜の木の下、出会うはずのなかった男女を悲恋へと導いた1匹の猫

2020/03/04

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咲き誇る桜を背に、誇らしげな黒猫(岐阜県)

猫たちが活発になる季節。早朝の静かな時間帯、猫たちは桜の木に登り小鳥の様子をうかがいます。

日が昇ると行動範囲を広げ、過ごしやすい場所を見つけます。

青空を背景にした桜と猫は、日本の美しさを象徴するかのようです。


猫も春の香りを楽しんでいるのだろう(愛知県)


桜色の舌がチラリ(神奈川県)

桜は奈良時代の万葉集にも歌われ、古来日本人を楽しませてきました。

一方、平安時代の寛平御記には宇多天皇の愛猫についての記述があり、身分の高い人々の間で猫との暮らしが定着しはじめていたことが分かります。

当時は春の花というと梅が主流でしたが、桜の歌も多く詠まれています。

また源氏物語「若菜上」の帖では、日本一有名といってもいい「桜と猫」のシーンが登場します。桜の木の下、出会うはずのなかった若き男女を悲恋へと導いたのが、1匹の唐猫でした。


美しさを競い合う(愛知県)

時を経て江戸時代に入ると、庶民も花見を楽しむようになり、ほぼ時を同じくして、猫も庶民の間で飼われるようになっていきます。この頃には人々も桜と猫の景色を楽しんでいたのかもしれません。


桜の絨毯で寝転ぶ。鼻に花びらが付いて微笑ましい(愛知県)


春先、まだ冬毛に覆われている猫たちは、桜のピンクによく似合う(岐阜県)


味わいのある顔立ち(愛知県)


風が吹くと桜吹雪が猫たちに舞い降りる(滋賀県)


誰にも邪魔されない絶景スポットだと思ったら思わぬ先客が(愛知県)

時代が変わっても私たちを魅了してやまない桜と猫。今年のお花見は、少し早い時間に出かけ猫を探してみてはいかがでしょうか。

Komori Masataka
1976年生まれ、愛知県一宮市出身。大阪芸術大学写真学科卒業。同大学副手として研究室勤務。現在フリーカメラマンとして猫撮影を中心に活動。写真集『ねころん』(株式会社KATZ)等。
HP:猫写真家 KOMORI MASATAKA