セカンドオピニオンの受け方は?初診の先生に言う?言わない?

宮下ひろこ・文
たまゑ・イラスト

獣医師が紹介する二次診療施設での検査・診断

セカンドオピニオンとは、最初に診てもらった病院とは別の医療機関の獣医師に、第二の意見を求めること。最初の先生の診断を疑っているように感じる人も少なくなく、どのように依頼したらよいのか、飼い主さんから相談されることがよくあります。

町の動物病院で症状を総合的に診断し、高度な検査に必要な医療機器がない場合や、診断や治療が難しい症例、認定医によって高度医療を受ける必要がある場合などは、病院側から大学病院や二次診療施設での受診を提案することがあります。

飼い主さんが受診を希望すれば担当医が二次診療施設に連絡し、診察の予約や紹介状の用意をしてくれます。検査データなども渡されるのでそれを持参して受診すれば、その後の診断結果が二次診療施設から担当医に情報共有されます。

飼い主側から申し出る場合

一方で、担当医から話が出なくても、飼い主さんが別の先生の診断を希望することもあるでしょう。例えば、その病気の症例を多くもつ病院や先生に、改めて診てもらいたいという場合ですね。そのときは遠慮せずに担当医に伝えてください。失礼ではないかという心配する気持ちもわかりますが、いちばん大切なのは愛猫に適切な治療を納得して施すことです。

切り出し方の例として、「先生の方針については理解できたが、大事なことなのでできるだけたくさんの情報を集めてから決めたいです。〇〇病院の話も聞いてみたいと思います」「とことん納得して治療を開始したいのでセカンドオピニオンを聞いてみたいです」 といった伝え方をしてはいかがでしょう。

ほかの病院に行く際は、治療経過の詳細がわかる診断書や検査結果のデータなどを資料として用意してもらいましょう。治療経過がわかる資料はセカンドオピニオンを求められる獣医師にとって有益な情報となります。

どうしても言いづらい場合は、今までに行った検査内容や治療、薬の種類や用量、診断名などをメモ書きでもよいので確認して、その内容をセカンドオピニオン先に伝えます。

いずれにせよ、まずセカンドオピニオンが本当に必要なのかを考えましょう。猫の病状によっては、病院を変えることや新たな検査を行うことが体力的な負担になることも考えられます。

初診の先生とよくコミュニケーションをとり、愛猫の今の病状や診断・治療についての内容を正しく理解できているかどうか、冷静に考えましょう。わかりづらいことは質問し、心配や不安な点は何度でも確認して説明してもらってください。そのためには、日頃からコミュニケーションがしやすいかかりつけ医を見つけておくことが大事ですね。

 

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