人間には"相性"がある。いいヤツ、好きなヤツ、ひとりぐらいはいるだろう。
いわゆる"馬"があう関係だ。
それは猫同士にも言えるかもしれない。つまり"猫"があう、だ。
とある駅に何匹かの猫が住んでいた。その中でもクロ君とチャ君は常にべったり。
何処へ行くも一緒、親愛の頭突きをしながらお互い歩いていく。
まわりの猫もふたりが一緒にいる時は少し羨ましそうでもある。
そして真っ黒いクロ君がチャ君の"影"みたいに見えて、なんだか微笑ましい。
下町のとある神社。ここにも猫が数匹暮らしているのだがフトッチョさんとアピくんは特に仲良しだ。
フトッチョ君、カメラ慣れしていて撮影をさせてもらっていると…
すかさずアピ君が
「僕も写して」
と言わんばかりにフレームイン。
いつもコンビじゃないと気が済まないらしい。
京島兄弟は"兄弟"と呼んでいるが血縁ではない。どちらも他地区からの流れ者だ。
が、それが意気投合したのだろう。義兄弟の契りを交わしたのかもしれない。
なぜかこのコンビは動作まで似てくるもので、毛繕いも同時、水を飲むタイミングまで同時なのだ。
「似たもの夫婦」という言葉があるが…赤の他人の場合は何と言えばいいやら。
他にもホクロとテツヲ、ハートちゃんとシャムちゃん…名コンビを挙げるとキリがない。
本来、猫は単独行動を好むものだが、意外に猫付き合い(?)だって上手いのだ。
それに猫だって誰かそばにいてほしい時もあるよね。
【横尾健太】Yokoo Kenta
Twitter 猫島警部 @nekojimakeibu
熊本市在住。1999年より細々と猫写真を撮り始めて今では太々と猫に浸かる。2016年熊本地震で被災、一時的に東京へ避難。その先で様々な人と猫に癒されお世話になる。「ネコまる大賞」「猫の手帖キャネット大賞」「よみうり写真大賞ファミリー部門季節賞」受賞。使用機材:通常はニコンのD800、旅先はペンタックスのKP、夏はニコンのnikon1 J5。でも機材にこだわりはありません。
プロとはそれで生活できる人だと思うので、アマです。なにもかも脇が甘い性格。写真におけるスタンスは皆無です。猫さまを見ると興奮して「あ、あ、あ」となり何も考えずにシャッター切ってます。「猫を使って金儲け」よりも「金を使って猫儲け」したいな。いろんな猫に出会いたいです。