春や夏になると、猫が異常に体をかゆがったりすることはありませんか?
ブラッシングの際に黒い小さな粒(ノミのフン)が取れ、濡らすと粒から赤黒い色が染みだす場合は、ノミが寄生していると考えられます。
ノミは体長約2mm の寄生虫で卵から生まれて幼虫に、そして脱皮を繰り返して成虫になり、猫の血を吸います。卵は春は数日、夏場は2日で孵化し、寄生したメスのノミは毎日平均30 個ほどの卵を産みつづけます。
平均寿命は約2 週間といわれていますが、確実に猫に寄生しないとわずか数時間しか生きられません。
ただし、暖房がきいた室内などは暖かいため、冬でも孵化して繁殖が進みます。外で暮らしていた猫を保護する際には寄生の可能性があるため、動物病院で専用の滴下薬を処方してもらい、早めに駆除しましょう。
監修:南部美香
文:高橋美樹 イラスト:おかやまたかとし