令和の猫助け てしま旅館猫庭 「若い力で猫を幸せに!」
文・高橋美樹 写真・芳澤ルミ子 猫を取り巻くさまざまな問題が浮き彫りになりながらも、人々が声を上げ、力を合わせ、不幸な猫を救おうと努力し てきた平成。新しい時代を迎え、猫のための取り組みにも新たな波がやってきそうです。 猫と人の縁を結ぶ温泉宿、猫のために切磋琢磨する高校生、SNSを駆使した保護活動、動物を生かす行政への転換―。 令和元年、「猫助け」の今を見つめながら、猫と人との新しい未来を覗いてみましょう。 ▲小学6年生のてしま旅館「猫庭」館長・手て 島しま姫ひめ萌も さんからのメッセージ ▲多頭飼育崩壊 ...
必死さに欠けるネコ #02 ネコは三角 沖 昌之
#02 ネコは三角 サイン コサイン タンジェント!! ネコは三角 「必死さに欠けるネコ」 沖 昌之 Presented by 猫びより 沖昌之 Oki Masayuki 猫写真家。1978年神戸生まれ。家電の営業マンからアパレルのカメラマン兼販売員に転身。初恋のネコ「ぶさにゃん先輩。」の導きにより2015年に独立。猫専門誌『猫びより』(辰 ...
猫と一緒に生き残る防災~日頃の備え~イザというとき… あなたは愛猫を守れますか?
イザというとき… あなたは愛猫を守れますか? 「ペットの防災」と聞いて、何を思い浮かべますか? どんなグッズを揃えればいいのかな……と思う方がほとんどではないでしょうか。 しかし、もし災害発生時に飼い主さんが外出していれば、家にどれだけグッズを揃えていようが、すぐには役に立ちません。たくさんモノを用意しても、避難時にはそれほど多くは持ち出せません。猫を抱えて飛び出すだけで精一杯のこともあります。 そう、実際に災害に遭ったことのない人は、防災へのイメージがしづらいのです。ですから備えも曖昧になりがち。今回は ...
必死さに欠けるネコ #01 ごあいさつ 沖 昌之
#01 ごあいさつ そこのアナタ (ちらっ) 笑ってる? わっはっはっ! あっはっはっ!! えがお、えがお!! ♥ごきげんな気持ちになってほしいから♥ 必死すぎないWEB連載はじめます。 「必死さに欠けるネコ」 沖 昌之 Presented by 猫びより 沖昌之 Oki Masayuki 猫写真家。1978年神戸生まれ。家電 ...
日本の桜と猫 桜の木の下、出会うはずのなかった男女を悲恋へと導いた1匹の猫
咲き誇る桜を背に、誇らしげな黒猫(岐阜県) 猫たちが活発になる季節。早朝の静かな時間帯、猫たちは桜の木に登り小鳥の様子をうかがいます。 日が昇ると行動範囲を広げ、過ごしやすい場所を見つけます。 青空を背景にした桜と猫は、日本の美しさを象徴するかのようです。 猫も春の香りを楽しんでいるのだろう(愛知県) 桜色の舌がチラリ(神奈川県) 桜は奈良時代の万葉集にも歌われ、古来日本人を楽しませてきました。 一方、平安時代の寛平御記には宇多天皇の愛猫についての記述があり、身分の高い人々の間で猫との暮らしが定着しはじめ ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:83「猫になったら」
もし猫になったら、やってみたいことがある。 屋根の上でおもいっきり昼寝してみたいのだ。屋根で寝ている猫を見ていると「気持ちよさそうだなぁ」と思う。そして思わず「平和だなぁ」と顔が綻ぶ。 そのなかでも瓦屋根なら最高の寝床になるだろう。内に向かって反っているので、そこに猫がとても具合よく収まる。 見事としかいいようがない。 そして冬の瓦はあったかい。お日様の熱をたっぷり蓄えているのだから。素晴らしい昼寝が出来そうだ。 日向とともに移動する猫の姿は見ていて微笑ましい。あれ、猫はたぶん無意識で動いているように思え ...
ネコのとなりに [第1回]よつこ
ネコは身近な動物で、ヒトの社会の中で暮らしています。そのため野生動物とは異なり周囲の環境も含め、ヒトがいてネコは生きていけると思うのです。ヒトとヒトの間に繋がるいのち。今を生きる友達として向き合いながら、街の中にネコのいる風景が時代は変わってもあり続けてほしいと願うばかりです。 写真・文 平井佑之介 5年ほど前だろうか。小さな体でひょこひょこと歩く、一際目立つ白黒のネコを見かけた。当時は実家のイヌと散歩中で、遠くから離れて見る程度だった。 しばらくしたある日、遠くの誰かを呼ぶような大きさで「よつこ、よつこ ...
【猫の日】2月1日~28日まで、ブックファースト7店舗で“猫びより”書籍がPICKUP!
2020年2月1日(土)~2月28日(金)の間、 ブックファースト×BSキャッ東×猫びよりのコラボレーション企画として、 下記のブックファースト7店舗様にて、猫の日POPUP SHOPが同時開催されます。 猫びより関連書籍のほか、台湾からやってきたキャラクター「クロロ」や「TAIWANIMAL」のグッズも多数販売! ルミネ北千住店を除く6店舗では、 POPUP SHOPでご紹介している書籍のオリジナル紹介動画もご覧いただけます。 この機会に、ブックファースト各店舗様へぜひお立ち寄りください。 ●中野店カフ ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:82「捨て猫奇譚」
あるお寺にとてもハンサムな猫が捨てられた。 なぜこんなに素敵な猫が捨てられたのか分からない程だ。それぞれの家庭には事情があるのは承知しているが…。 通る人通る人に何かを訴えかける。 「おなかがすいたよう」 「誰か拾ってくれよう」 と言っているようだった。とにかく捨て猫は許されない。しかし僕だって同罪、傍観者だった。その事についてはとても今でも心苦しい。 だけどハンサムな猫。何日かして飼ってもいいという里親さんが現れた。関係者全員で喜んだ。キャリーケースにもすんなり入り、彼は新天地へ出発。 しかし。 程なく ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:81「深読み」
川沿いのすみっこで暮らしている猫たち。 皆どこか自信なさげな面構えだが、そのぶん気持ちが優しい猫たち。たぶん餌が豊富な中心地ではやっていけない猫たちが自然に集まってきたのだろう。 みな肩を寄せ合って生きてる感じがする。その中心にいるのが、クロオ。賢くて頼れるリーダーだ。 しかしだんだんと集団から離れる猫を見かけるようになった。チャロというオス。 いつのまにかポツンとひとりでいて輪の中心を見ている。自分から孤独を選んだのか追いやられたのか…。 リーダーがそれを放置することはなかった。とにかくチャロに付きまと ...
【猫のおもちゃを開発した~い!】 猫がよろこぶおもちゃ作りにご意見募集!!
うちの猫、最近めっきりおもちゃで遊ばなくなっちゃった……。 せっかく新しいおもちゃを買ってあげたのに、ノリ悪すぎ……。 いや、私の手じゃなくて、おもちゃで遊んで~(痛)!! 愛猫に楽しんでほしいのに、愛猫はつれない態度。 猫あるある、ですよね。 そんな飼い主さんの気持ちを救い、猫に楽しんでもらえるおもちゃを作りたい!! 「うん、楽しいおもちゃが欲しい!」 「ハッスルしたい!」 「理想のおもちゃはどこだ~!」 そんな情熱を燃やすのは、ヤマザキ動物看護大学の茂木千恵先生と荒川真希先生。 獣医行動学的視点と動物 ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:80「花より男子」
屋の屋根から屋根へジャンプし移動する猫たち。彼らは夏以外は地上に降りる事が少ない。日がな屋根上で日向ぼっこをして、陽が移動すれば屋根を伝って日向を追いかける。 猫たちの身長からして落ちたら怪我では済まないような高さをジャンプする。彼らの身体能力に驚きを隠せない、ちょっと人間では考えられない。 だけどごく稀に際どいジャンプをする猫がいて…チャコ(雌)と呼んでいた子だ。 チャコはおとなしめの性格で体格も普通。標準的な猫だ。しかし、あまりジャンプが得意ではない。 いつだったか、ギリギリの距離を飛ぼうとした。この ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:79「コンプレックス」
「らっしゃい、らっしゃい」 そんな懐かしい声が聞こえる商店街の八百屋に看板猫がいた。いや、看板猫というより客引き猫か。 彼女を触ったり話しかけたりしているうちに、ああ、そういえばネギ買い忘れていたな…という具合にうまく商売に繋げる、そんな猫。 実は彼女には尻尾がない。過去に虐待を受けて切られてしまったそうだ。当然ながら、人間を怖がるようになった。また尻尾がないのがコンプレックスになっているのか、他の猫も避けるようになった。彼女はひとりぼっちだった。 そんな彼女に我慢強く接したのが八百屋のおかみさん。人間も ...
猫びより 2019年 09 月号絶賛発売中! 特集じゃ「令和の猫助け」
◎特集:令和の猫助け 新しい時代を迎え、猫のための取り組みにも新たな波がやってきそうです。令和元年、「猫助け」の今を見つめながら、猫と人との新しい未来を覗いてみましょう。 ・てしま旅館「猫庭」 若い力で猫を幸せに! ・松島花 「殺処分ゼロに向けて発信し続けたい」 ・ニュースになった「はとちゃん」のその後。海岸の猫の家を守りたい ・猫をしあわせにする部活「ねころ部」 ・猫も人もサポートできる仕組みづくりをめざして ・動物を生かすための施設「神奈川県動物愛護センター」 ◎岩合光昭の猫「伊平屋島」 ◎「自由ネコ ...
この世界の片隅で、ネコEP:78「幻の猫」
もう一度会いたい猫がいる。 5年ほど前に出会ったある猫。 お寺の敷地にちょこんと座っていた。何気なしに2枚、写真を撮った。そして近づくと逃げて行ったのだが…まあ、よくある話だ。 その写真を帰宅して見てみると…ちょっとビックリした。 とある国家のとある独裁者にそっくりな髪型をしていた!顔もまあ、なんというかブサカワイイ。 それから50回くらいは通い捜索したのだが…全くなしのつぶて。是非とも再会したいので未だに探している。 2年程前、東京の下町を何気なしに歩いているとニャーと声を掛けられた。 振り返ると白黒の ...
神様・仏様・お猫様 神社仏閣の猫 第2回 京都府木津川市「真言律宗 小田原山」
京都と奈良のちょうど境に、山々に囲まれた静かな寺院がある。平安中期頃に創立された真言律宗小田原山 「浄瑠璃寺」の参道で猫たちが迎えてくれた。 境内を入ると大きな池が見え、右側に九体阿弥陀堂、左側には三重塔を見ることができる。いずれも国宝だ。九体阿弥陀堂の脇に受付があり、お堂に入れるようになっている。 境内には数匹の猫たちが遊んでいた。猫は佐伯功勝住職の祖父の代より前から寺におり、お祖父様も猫が好きだったようで、一緒にいる様子が写真に残っているという。 猫たちは豊かな自然の中で自由に生活している。なかでも長 ...
この世界の片隅で、ネコ。EP:77「母は強し」
長屋の猫たちのなかで最も美しい三毛猫。美しいがゆえ孤独だ。最初はその美しさから高嶺の花と思われ孤独なんだと思っていた。 女王然としていて近寄りがたいオーラを醸し出していた。 だけど見てしまった…彼女の恐ろしい面を。 長屋の黄色猫がのほほんと日向ぼっこしていた。あー気持ちいい♪ そこへ三毛猫がやって来た。なぜか初めから黄色猫にいちゃもんをつける様に威嚇する。シャー! 当然、黄色猫は"?"となっていた、が、次の瞬間。バチーン! ものすごい左ストレート猫パンチを三毛猫が繰り出した。黄色猫は見事にKOされた…。 ...
この世界片隅で、ネコ。EP:76「しらたまちゃん」
この町の中心街に昭和へタイムスリップしたような古い小さな通りがある。 その通りに「orange」という雑貨とカフェのお店があった。 店内には小さなカウンター、奥にはテーブル席。ところどころに綺麗な雑貨や装飾が飾られていおり居心地が良い。 お店の隣にある「橙書店」という小さな本屋も同じ店主さんが経営されている。 そのorangeにかわいい猫がいるという噂を聴きつけ訪れたのはもう8年前だろうか。 "しらたま"というその名の通りの白い猫が、雑貨の布小物の上ですーすー眠っていた。 直感。あ、とても素敵な猫だ、僕は ...