埼玉・白岡 猫と触れ合いながら健康相談ができる薬局

看板商品の箱の上が定位置という、看板猫の鑑

埼玉県白岡市にある仁泉堂薬局には、ストレスや更年期、アレルギーなどによる体の不調を訴える患者さんが数多く訪れる。そんな悩みに応えるのが、薬剤師であるオーナーの伊藤昌美さんと、接客を担当する看板猫のしのちゃん(13歳♀)だ。

昌美さんとしのちゃんはいつも一緒

26年前に漢方薬剤師であるご主人と漢方専門の相談薬局を開局し、4人の子どもを儲けた昌美さん。
19年前に亡くなったご主人の意志を継いで、地域唯一の漢方専門薬局を女手一つで切り盛りする。
「漢方や健康に関する相談を、長いときは1〜2時間かけて行い、100種類以上の漢方薬の中から体調に合ったものを処方しています」

気楽に相談できると市外からのお客さんも多い

長女の娘さんが13年前に拾ってきたのが、生まれたばかりで捨てられていたというしのちゃん。片手に収まるほどの小さな命を家族みんなで大事に育てた。人懐っこくおとなしい性格で、自宅の1階にある薬局に顔を出すようになると、相談に来たお客さんの膝の上などで寝る愛嬌たっぷりの看板猫に成長した。

きりちゃん(下)とハチちゃんは人が好きだけど触るのはNG
(写真提供・伊藤昌美)

かつては犬好きだった昌美さんも猫の魅力にどっぷりとはまり、接客見習い中のきりちゃん(2歳♀)、店長候補生のハチちゃん(1歳♀)、「見習いの見習い中」のサンちゃん(9ヶ月♀)と、薬局スタッフ兼・大切な家族が増えていった。

薬局には滅多に顔を出さないサンちゃん(写真提供・伊藤昌美)

残念ながら、しのちゃん以外は触らせてくれないという、女の子特有の気高さがある様子。一方のしのちゃんは、お気に入りの場所だという薬局一番の売れ筋商品の上に鎮座し、商品PRにも余念がない。今日も頼れる女の子たちの手を借りて、地域の人たちの健康を支えている。

仁泉堂薬局
◉埼玉県白岡市西8 - 4 - 13
◉営業時間/9:00~19:00
◉TEL/0480-92-6093◉定
休日/日曜、祝日
https://jinsendo.net

取材・片山琢朗

-特集, 猫びより