ドクターアドバイス
生後2か月過ぎたら、
ワクチンで感染症の予防を
3種、5種の混合ワクチンがある
ワクチン接種の目的は、人工的に感染症に対する免疫をつけて、感染を予防したり、万が一感染しても症状を軽くすること。完全室内飼いの猫には「3種混合ワクチン」と呼ばれるワクチンが一般的で、これで予防できるのが、「ウイルス性鼻気管炎」「猫カリシウイルス感染症」「猫汎白血球減少症」という感染症です。
さらに「猫白血病ウイルス感染症」を追加した4種混合ワクチン、「猫クラミジア感染症」を追加した5種混合ワクチンもあります。どれを接種するかは、猫の生活環境にもよります。かかりつけ医と相談して決めるとよいでしょう。
なお「猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)」のワクチンもありますが、これは単独接種となります。
ワクチン未接種では様々な問題が起こる
子猫がワクチンを打つ時期は、生後2〜3か月頃。3〜4週間程度の間隔で2回接種し、翌年からは年1回で構いません。接種費用は、動物病院によりますが、3種混合で4000〜7000円前後です。接種したら「ワクチン接種の証明書」が発行され、次の接種予定日を教えてもらえます。
ワクチン接種については「完全室内飼いでほかの猫と接触しないから打たない」という飼い主さんもいます。
ですが、飼い主さんが外から病原体を持ち帰ることもありますし、万が一の脱走や、災害で避難所で過ごすなど、感染のリスクはあらゆるところにあると考えたほうがよいでしょう。
なお、動物病院では、原則的にワクチン未接種の猫や犬の入院や預かりはできません。また、今後ペット保険の加入を検討している場合、ワクチン未接種では、様々な制約がつくことがあります。
ところで、クリちゃんにノミがいたとのこと。マンガ当時は、ノミの駆除はノミ取りシャンプーやノミ取り首輪などを用いていましたが、今は子猫から使える安全性の高い皮膚に垂らすタイプの薬が主流です。ノミの駆除については、別ページでも解説します。
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