家族キャンプで捨て猫に出会ったことがきっかけで、今のミルクボランティア活動を始めた西村いづみさん。どれほど多忙でも、どれほど試練があっても、笑顔で続けられるのは、送り出した子猫たちのしあわせな「今」があるからです。 文・佐竹茉莉子 写真・大脇幸一郎 巣立ちの喜び 東京大学や駒場公園にほど近い閑静な住宅地にあるいづみさんの家の2階には明るい「子猫部屋」がある。やってきたときは痩せっぽちで怯えていた子猫たちが、愛されてフワフワの健康体になり、終生の家を見つけて、ここから巣立っていく。 「去年は53匹、今年はペ ...