いつ襲われるともしれない地震や火事などの災害。人間同様、事前のシミュレーションやいざという時のための準備が愛猫の命綱になる。基本は同伴避難。家族会議だけでなく避難先での受け入れ対策なども前もって自治体に問い合わせておくのも大切。
Table of Contents
準備しておきたい愛猫用避難グッズ
キャリーケース・組立ケージ
避難時や避難先での簡易ハウスとして。
愛猫の写真何枚か用意
脱走時など捜索の手がかり&飼い主証明に。
水
ペットボトル(2L)×6 本分程度。※ミネラルウォーターしかない場合は軟水を使用。
フード・食器
食べ慣れたドライ・ウェットフードを最低3〜5日分。
簡易トイレ・猫砂
専用の簡易トイレ。なければ段ボール箱にビニール袋を敷けば即席トイレに。
ハーネス・リード
避難時・避難先での脱走防止に。
その他用意するもの
● ペットシーツ
● ウェットタオル
● トイレットペーパー
● タオル
● ゴミ袋
● 療法食/薬/治療履歴メモ
など
事前の対策を
ワクチン接種、迷子札(できればマイクロチップ)装着は必須。また、長期避難の場合などに頼める預かり先も確保しておけるとさらに安心。日頃からネットワークを作っておくとよい。
愛猫との避難の心得
基本は同伴避難
東日本大震災で起こった福島の原発事故では、同伴避難しなかったがためにペットが餓死するケースが多数あり問題となった。それを教訓に、避難は同伴を基本とし、必ずキャリーに入れて行動すること。猫がパニックになっている場合は慌てず優しく声をかけながら保護する。まずは飼い主が冷静に対処することが大事。
避難先では細心の注意を払うこと
避難所では喘息などの持病やアレルギーがある人、猫が苦手な人などさまざまな被災者が集まるため、相手の立場に立った配慮が不可欠。まずは避難先のペットの受け入れ態勢を確認し、猫は不用意にキャリーから出さない、迷惑がかからない場所にケージを設置するなどのマナーを心がけること。また避難先では猫の負担も大きいため、ストレスケアや体調管理には十分気を付ける。
連れ出せない場合は十分な備えを
万が一愛猫を家に残して避難せざるを得ない場合は、十分な食料、水、トイレを用意し、室内の安全を確保した上で避難する。玄関の外には「猫がいます」などの張り紙を貼っておくこと(多頭飼いの場合は頭数なども明記しておくと救助が入った際に安心)。
監修:南部美香
文:高橋美樹 イラスト:おかやまたかとしし