4匹の猫たちに体に乗られてオヤツをねだられながらも、住職は全く動じることなく黙々と食事をつづける……。それが栃木県那須・長楽寺の食卓風景。 お寺の由緒は約400年前の江戸時代初期に遡り、現在の大田原市にある真言宗の明王寺の末寺として、本尊の薬師如来を携えた暁祥和尚が創建したとされる。本堂でお参りを済ませ、寺務所に入ると好奇心旺盛なたーくん(2歳オス)が挨拶にすり寄ってきてくれた。 「祖父が住職を務めていた頃から猫は寺で飼われる身近な存在でした。その頃は農家が多かったので、作物をネズミなどから守る役目があっ ...