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高齢猫のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)

1987年に開院した大阪市北区の「フレックス動物病院」が目指しているのは、地域のホームドクターとして、ペットと飼い主さんが無理なく通える病院だ。會田(あいだ)裕子院長、藤村菜苗獣医師、羽渕真由美獣医師の3人の獣医師は診察の際に、雑談も交えながらより詳しく飼い主さんの話を聞く。さまざまな話を通して、飼い主さん自身が気付かなかったこともあれば、多くの情報を共有することで、治療の幅が広がるからだ。 早期発見の可能性を高めるため、健康診断は7歳前後になった頃から勧めている。しかし高齢猫が体調不良で久しぶりに来院し ...

強センター長 保護猫と新しい家族をつなぐこうべ動物共生センター

神戸市北区にあるこうべ動物共生センターでは、歴代、猫がセンター長を務めているという。今年10月に、4代目センター長に任命されたのは、キジトラ猫の強。気になる強のキャラクターと、センターの仕事についてお話を伺ってきた。 文・写真 八二一 動物との共生を目指して 兵庫県神戸市北区の都会からほど近い、自然豊かな山中に広がる「しあわせの村」にやって来た。山全体を使った見渡す限りの広大な敷地の中に、キャンプ場や宿泊、温泉、スポーツなどのさまざまな設備がある総合福祉ゾーンだ。 そんな緑に囲まれた美しい景観の一画に、こ ...

行田の天然温泉に重役出勤! 看板猫のとの君

埼玉県にある「行田・湯本天然温泉 茂美の湯」は、全国的にも珍しい純重曹泉のかけ流しが自慢。ホテルを併設し、旅芸人一座の芝居も楽しめるとあって、地元民はもちろん全国から癒しと寛(くつろ)ぎを求めて数多くの人たちが訪れる。受付でお客さんを出迎えるのが、着物姿がすてきな二代目女将の湯本幸子さんと看板猫のとの君(推定4歳♂)だ。 4年前に駐車場で雨に打たれてうずくまっているところをスタッフによって保護されたというとの君。白い顔が「志村けんのバカ殿様」みたいという理由から名付けられた。 人懐っこい性格で、お客さんか ...

【香港】マンションの「管理人」ならぬ「管理猫」!?

筆者が住んでいる九龍城(カオルーンシティ)に、管理人ならぬ「管理猫」がいるマンションがある。管理人が飼っているわけではない。なぜなら、香港の住宅の管理人は、ほとんどがセキュリティーガードが目的で派遣されている、いわゆる警備員だからだ。管理人室の前に餌と水とベッドが用意され、主な世話は管理人や清掃員がしているが、マンションで飼っているということになる。普段は門越しにしか姿を見られないのだが、早朝や夕方ともなれば、周辺の見回りを怠らない管理猫「麗麗(ライライ)」に出くわすこともある。 実は、このような管理猫は ...

ウチの子は大丈夫?気をつけたい猫の便秘

監修:小堀幸美 Text by Miyahara Mayuko 愛する猫には、いつまでも健康で長生きしてほしいもの。そんな愛猫の健康状態を確認するのに、トイレチェックは欠かせません。 特にウンチは一日1、2回出るのが理想的ですが、みなさんのおうちの猫ちゃんはいかがでしょうか? 細切れになっていたり、硬くてかさかさしたウンチの猫ちゃんは、便秘かもしれません。 便秘になると、よく吐くようになったり、結腸内に便が長期間留まってしまうことで発症する巨大結腸症になってしまうことも。巨大結腸症は悪化すると開腹手術をし ...

飲むだけ、食べるだけ! どんな猫ちゃんでもできる簡単歯みがき

監修:トーラス株式会社代表取締役社長・一般社団法人日本ペット歯みがき普及協会代表理事 赤津徳彦 猫も人間同様、健康寿命®にお口のケアは欠かせないとわかっていても、愛猫の歯を磨くのは一苦労。嫌がって暴れたり、噛みついたり、小さいころから習慣づけないと難しいのかも……と諦めてしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。 くわえて、飼い主さんも歯みがきに慣れていなければ、その緊張や力みが伝わってしまい、よけいに猫への歯みがきは難しくなってしまいます。 とはいえ、お口のケアをしないと歯周病のリスクが上がってしまい ...

元保護猫の愛されリーダー ビビ

年齢:12歳 体重:4.7kg 性別:女の子 どこからともなくやってきた一匹の野良猫。その警戒心と孤独に満ちた瞳の奥には、天性の包容力とリーダーシップと、お家に幸せを招く力が秘められていたのでした。 文・写真 bibikoniko 野良から家猫に転身 ビビは突然ふらっと現れた野良猫でした。警戒心が強くて凶暴で、ゴハンをあげるにも軍手が必要でした。それが私の姿を探したり、歩み寄ったりするようになり、2ヶ月くらいかけて私の前でゴハンを食べてくれるようになりました。 3ヶ月ほどしたある日、玄関の中にゴハンを置い ...

【港区白金】猫の“氏子”が静かに暮らす、白金氷川神社

  東京都港区白金。都内でも有数のおしゃれ高級住宅街だ。近代的な高層マンションが林立する中、ぽっかりと残る静かな森に、白金氷川神社が鎮座する。 「新築のタワーマンションに引っ越してきた方も多いのですが、古くからお住まいの方々もたくさんいらっしゃって、この地域の氏神様として親しまれているのが、ここ、白金氷川神社なんです」 と、参拝が日課だというご近所さんが教えてくれた。 その後にやってきたのがTさんとそのお仲間。神社のすぐそばに住んでいて、年間700回以上も訪れるそうだ。神社の参拝はもちろん、朝夕 ...

東京から富山へ! マイペースな看板猫のねねちゃん

写真・ねねの飼い主 Text by Miyahara Mayuko 海と山、壮大で美しい自然に囲まれた富山県朝日町に「民泊たなごころ」はある。何をするでもなく、時間を忘れてのんびり過ごしてリフレッシュできる素敵な空間、そして、なんといっても看板猫のねねちゃん(7歳♀)がお客さんをもてなしてくれるのが最高の癒やしになっている。 「人見知りの大人しい猫なので触らずに遠目で見守ってあげてください」と宿主でもある飼い主さんはお客さんに伝えているが、ねねちゃんは客間に遊びに行ったり、お客さんの朝ごはんを覗いたりと、 ...

【フランス】12年目を迎えた、パリ初の猫カフェ

本誌74号でも紹介したパリ初の猫カフェ「ル・カフェ・デ・シャ(Lecafé des chats)」が、オープンしたのは2013年。「日本の猫カフェにヒントを得た」というオーナーのマルゴー・ガンドロンさんが、クラウドファンディングで開業資金を募ると、オープン前から国内外の約160件のメディアが、この話題を取り上げた。   映画やアニメ、漫画などの影響もあり、フランス、とくにパリでは日本文化は日本人が想像している以上に人気が高い。猫カフェ誕生を楽しみに開業資金は順調に集まる一方で、批判的な声もあった ...

【香港】迷い猫が繋ぐ先生と生徒の絆

今年の4月、暴風雨の夕方に中学校付近の草むらで迷い猫が保護されました。迷い猫を見つけて保護した韋(ワイ)副校長は、「愛護動物クラブ」の顧問であり、生徒達と動物愛護団体を訪れたり、日頃から学校周辺の外猫達に餌やりボランティアをしている大の猫好き。その日も普段見かけないずぶ濡れの迷い猫にすぐ気がついて、他の先生に協力を仰ぎ捕獲したそうです。その話を聞いた尹(ワン)校長もまた動物愛護に理解があり、猫を校内で保護し、生徒とともに飼い主を探す等の活動を全面的に支持したのでした。 それから、迷い猫は「信信(ソンソン) ...

またタビ日記 保護猫を訪ねて⑦「オモチャ箱みたいな里親募集型カフェ」

2023年7月に移転オープンした、浜松市の里親募集型猫カフェ「暖猫(だんねこ)」。 ポップでおしゃれな内装は、幼稚園をイメージしたという。部屋の真ん中にはカラフルで積木みたいなキャットタワー、壁にはキャットウォークを張り巡らせていて、猫たちが楽しそうに歩き回ったりくつろいだりしている。 店内にはスタッフ手作りの「猫スタッフアルバム」が置かれており、保護猫のプロフィールや写真が卒園アルバムのように可愛く掲載されている。お茶を飲みながらページをめくっていると、ほっこり暖かい気持ちになる。 暖猫には、元外猫や元 ...

神様・仏様・お猫様 神社仏閣の猫第31回 京都市西京区「十輪寺」

小森正孝(写真・文) 京都の御所から南西に下った静かな山間にたたずむ十輪寺。850年に文徳天皇が皇后の安産を祈念したのが起こりで、平安時代前期を代表する歌人の一人、在原業平(ありわらのなりひら)が晩年を過ごしたと伝わるゆかりから「なりひら寺」とも呼ばれる。 応仁の乱で焼失した本堂を、江戸時代中期に再建した際に造営された庭園は、高廊下、なりひら御殿、茶室に囲まれ、場所と見方によって印象を変えることから「三方普感の庭」と呼ばれる。その高廊下から茶室を眺めると、サビ柄の猫が寝そべっていた。 「あの子は序音(じょ ...

第25回愛猫ちゅ〜る物語「叫べ! ちゅ~る愛」 猫びよりプラス賞

Presented byいなばペットフード株式会社 「仲良くなるきっかけに」、「お薬を楽しく飲んでもらえるように」、「爪切りを頑張ったご褒美に♪」……など愛猫や顔なじみの猫と「CIAOちゅ~る」にまつわるエピソード&写真を毎号テーマを変えて大募集! 目線がちゅ〜るにガッツリ固定 ちゅ〜るの袋を見ると目がキラキラして、スティックから目を離しません。 (千葉県 鈴愛) 募集内容 第26回「ちゅ~るHigh(ハイ)」 ちゅ~るに目がらんらん、興奮してピョンピョン、「早く早く」と鳴きまくり、食べてうっとり ...

猫スタッフがお出迎え! 大阪・弁天町の書店「ブックスB」

灯火親しむの候、読書の秋の今回は大阪市・弁天町駅近くの本屋さんへ向かいます。大通りの歩道で、早くも熱い視線を感じる……。ガラス越しに招き猫のダイキチ(6歳♂)とバチッと目が合いました。これはもう猫好き人間なら、素通りすることができませんね。 「ブックスB」は38年前にお隣・大正区で創業、19年前に現在の動物飼育可の建物へお引越ししてきました。 広い店内はどこか懐かしい雰囲気で、ゆっくりと時間が流れています。一角には猫コーナーともいえる猫本がズラリと集められた本棚と、猫たちのくつろぎスペース。働く5匹の猫た ...

添い寝は信頼の証!とらまる君

まん丸顔の茶白猫・とらまる君(推定4歳♂)の日課は、共に暮らすつかささんとの添い寝。Instagramでは幸せいっぱいの寝顔を日々披露し、たくさんの人を笑顔にしています。「毎日一緒に過ごしているはずなのに可愛さにびっくりする時があります」というつかささんに、馴れ初めから毎日添い寝するようになった現在までを惚気(のろけ)たっぷりに語っていただきました。 文・写真つかさ 助けを求めてくれた とらまる君と出会ったのは2020年9月のこと。当時、私が住んでいたアパートの陰に隠れて鋭い目つきでこちらを見ている猫がい ...

編集部オススメ!見守りカメラつき自動給餌器でお留守番も安心

楽しいお出かけも、忙しい仕事中も、気がかりなのは留守番中の猫のこと。「ちゃんと食べているかな?」「元気に過ごしているかな?」「寂しがっていないかな?」そんな心配を一気に解決するのが、見守りカメラつき自動給餌器「Petoneer Nutri Vision」(ペットニア ニュートリビジョン)です。 スケジュールは分単位、給餌量は10g単位で設定できるので、きめ細かい食事管理が行えます。給餌が実行されたり、フードの残量が少なくなった時は、スマホにプッシュ通知でお知らせしてくれます。 また、内蔵カメラがリアルタイ ...

教えて先生!!知りたい猫のホンネ「お腹から愛猫の健康をサポート! ガラクトオリゴ糖のチカラ」

猫をこよなく愛する獣医師・杉田朋世先生が、多くの猫と触れ合ってきたからこそわかる、飼い主の知りたい「猫のホンネ」を教えてくれます。 文・杉田朋世 「お腹から愛猫の健康をサポート! ガラクトオリゴ糖のチカラ」 モノ言えぬ猫たちだからこそ、健康サポートは最大限してあげたいですよね。臨床獣医師が商品開発を務めるヘルスケアブラント・Vet's Laboから、お腹の調子を整える「ガラクトオリゴ糖」を美味しく摂取できるサプリ「メディサプリ」が登場しました。 便利な使い切りサイズの個包装で、少し甘味のあるとろっとした液 ...