江の島からやってきた、酒屋さんの人気者

19歳とは思えないほど毛艶の良い江ノちゃん

45年前から続く昔ながらの酒屋、大坂屋大塚酒店は善福寺公園のすぐ近くにあります。風情ある店先でお客さんを迎えてくれるのは、看板猫の江ノちゃん(19歳オス)です。

二代目店主のスシ佳代子さん曰く、先代のご両親が江の島に釣りに行った際に、とても懐こく付いてくる猫がいたのを保護したそう。餌をあげていた漁師さんたち、去勢をしてくれたお蕎麦屋さんの許可を得て東京へ連れて帰ってきました。

江ノちゃんは店先で文字通りの招き猫となることもあれば、近所にパトロールに行くことも。

「よくお店の中を江ノが覗いています」とお隣にある焼き菓子屋の山野さんは微笑みます。

19歳とは思えぬアクティブっぷりを発揮している江ノちゃんですが、常連さんと外で会っても完全無視で野良猫のふりをするというから笑ってしまいます。

昨年に先代である誠次郎さんがお亡くなりになるまでは、江ノちゃんは誠次郎さんにベッタリで、一緒に起きてごはんを食べ、毎日一緒に店頭に立ち車で配達に行き、夕ごはんも一緒に食べて、一つの枕をシェアして寝るほどの仲良しでした。

誠次郎さんと江ノちゃん(写真提供:スシ佳代子)

誠次郎さんが亡くなられた後には一度お店をたたむことも考えたとスシさんは語りますが、ご近所の方の協力もあり、江ノちゃんは看板猫としていまでも店先に座っています。

たくさんの人から愛される江ノちゃんのふわふわな毛並みを撫でながらお店のお酒を試飲させてもらう、こんな幸せはなかなかないのではないでしょうか。

二代目店主の佳代子さん(右)とパートナーのロジャーさん

お店にはビール、日本酒、果実酒などさまざまなお酒があり、試飲もできる

月に1度ほど山信水産さんが販売している沼津の魚はとても美味しい

大坂屋大塚酒店
東京都杉並区善福寺2-18-1
TEL 03-3390-1307
営業時間/14:00~20:00
定休日/不定休
Facebook:大坂屋大塚酒店

-猫びより