猫同士のスキンシップに"じゃれあい"がある。特に攻撃する意図はなくても「おい」「なに」という感じでバシッバシッと手を出し足をだし…じゃれあいがはじまる。時折、それがエキサイトして本気の喧嘩になる場合もあるが、まあ"じゃれあい"は気の置けない仲間同士の遊びといっていいだろう。もしくは愛情の確認か。
下町の長屋、そこにとても仲の良い猫たちが居た。普段は団子になって眠り、虫を採っては狂喜し、毛づくろいしあい、また団子になって眠る…。まあ普段はこんな感じなのだが、たまに小競り合いみたいなじゃれあいが起こる。
「なんだよ」「なにさっ」
「大体おまえが…」「そんなこと…」
「うるせー」「なにをー」
傍観者「(やれやれやってられないよ…)」
こういう時は足を放り出して寝てればいいんだよ、とでも言ってるみたいでオカシイ。夫婦喧嘩は犬も食わないというが…じゃれあいは猫も食わない。
「きゃー」「ふへへ」
「たすけてー」「おらおら」
「ぎゃー」「あっいたたた」
「無視かいっ!!」
三毛猫、「やれやれまたやってるよー」とじゃれあいを傍観していたんだろうな、なんだかクスリと笑えてくる。
周りにいる猫たち、我関せず。
そして…。
いずれのじゃれあいもすぐ終わり、また普段の通り毛繕いをしあってなんかいるから…よくわからないや。
猫は恨み深いとは言うけれど、案外サバサバしているかもね
【横尾健太】Yokoo Kenta
Twitter 猫島警部 @nekojimakeibu
熊本市在住。1999年より細々と猫写真を撮り始めて今では太々と猫に浸かる。2016年熊本地震で被災、一時的に東京へ避難。その先で様々な人と猫に癒されお世話になる。「ネコまる大賞」「猫の手帖キャネット大賞」「よみうり写真大賞ファミリー部門季節賞」受賞。使用機材:通常はニコンのD800、旅先はペンタックスのKP、夏はニコンのnikon1 J5。でも機材にこだわりはありません。
プロとはそれで生活できる人だと思うので、アマです。なにもかも脇が甘い性格。写真におけるスタンスは皆無です。猫さまを見ると興奮して「あ、あ、あ」となり何も考えずにシャッター切ってます。「猫を使って金儲け」よりも「金を使って猫儲け」したいな。いろんな猫に出会いたいです。