猫には様々な尻尾がある。短い子から長い子まで、個性豊かだ。基本的には長い、いかにも猫という感じの直線の尻尾もいいけれど…。
僕の住む九州は短い尻尾が多い印象をうける。
キャット・ストリートのケケ君は短くて鍵の字になっている尻尾。
よく仲良しの黒猫と友情の確認「しっぽクロス」している。黒猫も短い尻尾なので意気投合したのかとても仲良しだ。
ほとんど尻尾は絡まないがピタッと2本くっつけている姿はいじらしい。
若頭は長い尻尾の先端が折れ曲がっている。
いつぞやの夏か、三毛かあさんと猫じゃらし(エノコロクサ)で遊んでいたら草むらに紛れて近づいてくる若頭。
ピンとたった尻尾は猫じゃらしを想起させる。
…ただ、ミケかあさんは若頭の尻尾に気付かなかったみたいで「ばあ!」と若頭が草むらから顔を出したら、速攻で逃げて行った。
若頭、ちょっと傷ついたみたい…。
お寺のシャムモドキは見事な尾曲尻尾。
まるでパンのデニッシュロールみたいになっててそれは見事だ。正統派のボブテイルと言ったところか。
あまりにも見事なので尻尾ばかり写真に収めていたら、飼い主のおばさんが「お尻ばかり撮らないで顔も撮ってあげなよ」とたしなめられたこともある。
ああ、そういえばボブテイルの子はお尻のラインが美しい。というかお尻そのものが素敵だ。
いつかも白猫のお尻ばかり撮ってたら、ものすごく不機嫌そうな顔をしていた。
体にハートの模様があるハートちゃん。
長い尻尾で普通なのだが先端だけ白い。なにか神様が施した(手抜きした?)いたずらみたいですごく神秘的だ。先だけ色が違う。きっとなにか意味があるんだと思う。
尻尾のエピソードは事欠かない。なぜなら同じ形・色・模様の尻尾なんてこの世に存在しないから。個性であり、その猫のニャン生が見えてくるような気がする。
【横尾健太】Yokoo Kenta
Twitter 猫島警部 @nekojimakeibu
熊本市在住。1999年より細々と猫写真を撮り始めて今では太々と猫に浸かる。2016年熊本地震で被災、一時的に東京へ避難。その先で様々な人と猫に癒されお世話になる。「ネコまる大賞」「猫の手帖キャネット大賞」「よみうり写真大賞ファミリー部門季節賞」受賞。使用機材:通常はニコンのD800、旅先はペンタックスのKP、夏はニコンのnikon1 J5。でも機材にこだわりはありません。
プロとはそれで生活できる人だと思うので、アマです。なにもかも脇が甘い性格。写真におけるスタンスは皆無です。猫さまを見ると興奮して「あ、あ、あ」となり何も考えずにシャッター切ってます。「猫を使って金儲け」よりも「金を使って猫儲け」したいな。いろんな猫に出会いたいです。