普段はクール、それでいてカワイくてカッコイイ、それが猫だろうか。
だが猫と接していると天然ボケな面も散見される。結構「ツッコミ」どころ満載なのだ。
大阪人でなくとも思わず「そうなんかい!」と言ってしまうのだ。
長屋の猫。なんにでも興味を持ち遊びにしてしまう。
ある風の強い日、ビニール袋が飛んできた。
きっとワシャワシャして遊ぶんだろうな、すぐ飽きるけど。
ビニール袋を受け止めようと待ち構えキャッチする態勢。
…ところがそのまま顔にクリーンヒット…。
おもわず、なにしとんねん!とツッコミ。
チラリと僕を一瞥し、恥ずかしかったのか走って消えていった…。
ハチ。
彼は地域の猫に喧嘩を売りまくる。実際は相当弱い。
ある日、去勢された地域猫・マフと鉢合わせ。暗雲立ち込める…喧嘩のはじまりだ。
「ワォーーッ(ハチ)!」「………(マフ)」「ウワォーッ(ハチ)!」「………(マフ)」
マフ、去勢されているので喧嘩に興味がない。ハチの不戦勝だ。
するとハチは
「ウオーン…(今日はこれぐらいにしといたるわ)」
とあさっての方向へ逃亡した。
まるで喋ったかと思う程、感情が表れていた…。
いや、勝ったんとちがうんかい!とツッコミ。
まあ「弱い犬程よく吠える」とは言ったものだが「弱い猫程よく吠える」とは…。
チョビ。幼い頃から顔なじみの彼は保護され今ではベランダ付き2階の一部屋をまるまる使うセレブ猫。
あたたかい日はベランダで日向ぼっこ。夏はベランダでダラーンとしてる。
人恋しいのか地上から「チョビ―」と呼ぶとすぐにベランダに出てきてくれる。いつも柵から顔を出して歓迎してくれる。
その日もチョビ―と呼ぶと、勢いよく飛び出してきた。いつもどおり顔を出す。ああ、かわいいなあ。
そう思って見てたがなんか様子がヘンだ。柵から顔が斜めにしても横にしても外れない…。
いや、入ったのに外れんのかい!とツッコミ。
その後、顔を90度横にしてスポッと外れた。
チョビ、それ以来は呼んでも窓から顔を出すだけになった…。
他にも車の下に居て外へ出る時、バンパーに「ゴンっ!」と頭をぶつける光景など枚挙にいとまがない。
生きることは恥をかくこと、とはよく言ったもの。人間だって猫だって同じいきもの。例外はないよね。
【横尾健太】Yokoo Kenta
Twitter 猫島警部 @nekojimakeibu
熊本市在住。1999年より細々と猫写真を撮り始めて今では太々と猫に浸かる。2016年熊本地震で被災、一時的に東京へ避難。その先で様々な人と猫に癒されお世話になる。「ネコまる大賞」「猫の手帖キャネット大賞」「よみうり写真大賞ファミリー部門季節賞」受賞。使用機材:通常はニコンのD800、旅先はペンタックスのKP、夏はニコンのnikon1 J5。でも機材にこだわりはありません。
プロとはそれで生活できる人だと思うので、アマです。なにもかも脇が甘い性格。写真におけるスタンスは皆無です。猫さまを見ると興奮して「あ、あ、あ」となり何も考えずにシャッター切ってます。「猫を使って金儲け」よりも「金を使って猫儲け」したいな。いろんな猫に出会いたいです。