まん丸顔の茶白猫・とらまる君(推定4歳♂)の日課は、共に暮らすつかささんとの添い寝。Instagramでは幸せいっぱいの寝顔を日々披露し、たくさんの人を笑顔にしています。「毎日一緒に過ごしているはずなのに可愛さにびっくりする時があります」というつかささんに、馴れ初めから毎日添い寝するようになった現在までを惚気(のろけ)たっぷりに語っていただきました。
文・写真つかさ
助けを求めてくれた
とらまる君と出会ったのは2020年9月のこと。当時、私が住んでいたアパートの陰に隠れて鋭い目つきでこちらを見ている猫がいました。その後何度か見かけるうち、いつもどこか少し寂しそうな表情をしていることに気づきました。最初の頃は、少しでも近づこうものなら警戒してすぐに逃げられてしまいました。
まったく触ることはできませんでしたが、3ヶ月ほど経った頃、やっと触れる距離まで来てくれるように。初めてとらまる君に触れた時の感動は今でも覚えています。
翌年の1月、仕事のお昼休憩でアパートに帰ってきた時に突然とらまる君が現れました。顔を見ると、右目と鼻の上辺りから血を流していて、このまま放ってはおけないと思いました。何羽かのカラスが鳴きながら上空を飛んでるのに気づき、咄嗟(とっさ)に車のドアを開けたらとらまる君が車内に入ってきました。
これは助けを求めてくれているに違いありません。午後からの仕事を休んで、たまたま車の中にあった大きめのエコバッグにとらまる君を入れて動物病院へ向かいました。今思えばあの時は助けたい一心で、保護してからのことを深く考える余裕もなく必死でした。
魅惑の添い寝
動物病院で手当てをしてもらい一安心……とはいきませんでした。とらまる君を迎えると決めたものの、私が住んでいたアパートはペット禁止だったのです。ペット可の物件を探して契約し荷物を運び終えるまでは、実家に預けることになりました。約1ヶ月半の間、職場から実家まで車で1時間の距離を毎日通っていました。
とらまる君は急に環境が変わったことによるストレスもあったのか、とにかく無駄鳴きが酷く夜は大暴れ。藁にもすがる思いでYouTubeで猫が落ち着く音楽などを検索して聴かせてみましたが全く効果なし……(笑)。お互いに寝不足の毎日でした。
無事に引っ越しが済むと、甘えん坊な素顔を見せてくれるようになりました。添い寝をしはじめたのもその頃です。お外で見かけるとらまる君はいつも独りだったので、反動もあったのかもしれません。温もりを欲していたのだと思います。今では、私が電気を消してベッドに行くと、必ず付いてきて一緒に布団に入って寝てくれます。
添い寝をしていて特にたまらないのは、安心し切った無防備な顔。仕事で疲れていても、この顔を見ただけで疲れが吹っ飛び大体の悩みはどうでも良くなります。たまに「すぴーすぴー」とイビキをかいていたり、おいしいごはんを食べる夢でも見ているのか、お口をムニャムニャ舌をペロペロしたり……私の心のオアシスです。
一緒に過ごす時間を大切にしたい
とらまる君と暮らすようになってから一度転職したのですが、お昼休憩に家に帰っても大丈夫な会社を探しました。朝からずっとお留守番は心配だし、ごはんやトイレのチェックもしてあげたいので。1年ほど通っていたジムも辞めました。
朝は私が仕事に行くのが分かるのか、家を出る時間になると「ニャーン!」とキレ気味で窓際のキャットウォークの方に向かいます。「お昼に帰ってくるからね〜」と声をかけながら家を出て、車で出勤する際にチラッとアパートの窓の方を見ると、寂しそうな顔で外を眺めている姿が見えて毎日胸がギュッと締めつけられます。
1秒でも早く帰りたいので残業は許しません! 基本定時ダッシュで帰ります(笑)。猫への愛が深すぎて職場でのあだ名は「ネコさん」になっています。
私が毎日可愛い可愛いと連呼しているので自分の可愛さにも気づいているのか、「お腹空いた!」「ウンチ出たから掃除しろ! 」
「遊べ! 」など要求がある時はニャーンとひと鳴きすれば何でも思い通りになることを分かっているようです。
そんなとらまる君にも苦手なものがあり、野良時代に怖い思いをしたのか雷のゴロゴロ音が鳴りだすとすぐに机の下に隠れて怯えています。外猫は本当に過酷な環境の中で毎日必死に生きていると思います。すべての猫がごはんに困ることなく安心して眠れる世界になるように、猫と暮らすならペットショップではなく保護猫という選択肢があることを知ってほしいです。
毎日癒やしと笑顔をくれるとらまる君と出会えたこと、本当に幸せです。うちの子になってくれてありがとう。これからも末永くよろしくね。
Instagram:toramaru.0125