犬猫とともに一人暮らしをする編集(真)と、体重20kgの保護犬・くま、体重3.9kgの保護猫・とらのドタバタな日常を綴ります。とらを含む3匹の子猫たちの登場に、愛犬くまは……。
by Honda Maho
仮名が決まった一時保護中の子猫たち。みんな性格は違えど、怖いよりも好奇心が勝るわんぱく盛りです。
私がキッチンに立ちビニール袋をガサガサすれば、食いしん坊の茶トラ姉「魁(さきがけ)」がごはんの時間ですね待ってました! と言わんばかりに襲来し、私が洗濯物を干す足元ではひとり遊びの真っ最中の茶トラ妹「殿(しんがり)」がフラフラ出現。ピンポーンとインターホンが鳴れば、愛想のいいキジトラ「参謀(さ んぼう)」がは〜いと言わんばかりにいの一番に玄関に向かいます。
一時保護をしている最中、「子猫3 匹も育てるなんて大変そう」とよく言われました。確かに、私も姉妹を保護する前はそう思っていました。子猫は元気いっぱいですし、トリッキーな行動をするのでギョッとすることもあります。3匹も迎えて責任を取れるのか、面倒見きれるのか不安もありました。でも、それ以上に姉妹で保護してよかったと思います。突然連れてこられた我が家を手分けして探検しすぐに慣れ、遊びの中で猫の社会を学び、いろんなことを3匹で刺激しあっていると感じたからです。特にパワフルなじゃれあいを見たときは、本当に3匹いてよかった……!と思うばかりです(笑)。
さて、子猫が来てからの愛犬「くま」はというと、感情表現が豊かになりました。以前は控えめで静かな、吠えるも唸るもあまりしない子でしたが、子猫たちに感化されてか「なでて」とつついてきたり、いつの間にかぴったりくっついて寝ていたり、今まであまり見なかった「可愛いわがまま」や「デレ」が見えるようになってきました。
そんな控えめなくまが、珍しく怒ったことがありました。ある日、子猫にもみくちゃにされ、部屋の隅でこちらにお尻を向けながら小さな声で「……ヴヴヴ」とひと唸り。怖がってじゃれるのをやめるかなと見守っていましたが、お構いなしにお尻に突撃していく子猫たち。こんなに体格差があるのに、すぐさま「助けて」のまなざしでこちらに走って逃げてくるくまに、「頑張ったで賞」と「優しすぎで賞」を贈りたくなった私なのでした。
登場人物わたし
編集(真)。くまとらに振り回される毎日が嫌いじゃない
くま
2014年生まれの雑種の保護犬(メス)
とら
2019年生まれのサビっぽいキジトラの保護猫(メス)