「招き猫失格」 この街の台所。 闇市から発展したその商店街は、大学にも近く活気にあふれている。その入口にある八百屋に出入りする猫がいた。 かなり情けない表情の彼は、店の招き猫……でもない感じで店をただウロウロしているだけ。 八百屋さんだから商品に手をつけるでもなく、店主さんも気に留めていない。 すぐ近くにある雑貨屋で暮らす弟は、立派な招き猫。 マスコット的存在。 人気の差が激しい。 そんな彼は自分の不甲斐なさを愚痴りたいのか、雑貨屋に来て何か話してる。 なあ弟よ、どうやったらお客さんを呼べるんだい? 俺、 ...