愛する我が子には、ずっと健康でいてほしい。それはどの飼い主さんにも共通する願いですが、猫は不調を我慢する傾向が強く、なかなか異変に気が付けないことも。毎日の営みであるトイレから健康状態を知り、快適なトイレ環境を整えてあげることで、愛猫の健康を支えましょう!
監修・稲垣絵里子 先生
酪農学園大学獣医学部卒業。日本獣医中医薬学院にて獣医中医師1級、獣医推拿整体師を取得。三ツ池動物病院勤務を経て今年6月に港北にっぱ動物病院を開院。
何度もトイレに行くのに排泄できていなかったり、排泄後に砂をかけないのはトイレに不満があるのかもしれません。ウチの子に見られるサインがないか、チェックしてみましょう。
下のサイン以外にも、排泄するときに変な声で鳴く(排尿痛の可能性)、血尿が見られるといった場合には、早急に動物病院で診断、治療を受けることをお勧めします。
トイレの縁に足をかけて排泄する
縁に足をかけるのは、トイレが気に入っていないサイン。砂が気に入らないのか、汚れているのが気に入らないのか、トイレを置いている場所が原因なのか、その子によって気に入らない理由があります。ひとつひとつ変えてみて試してみましょう。
排泄物に砂をかけない、排泄後ダッシュでトイレを出る
排泄物に砂をかけない、排泄後すぐにトイレから出るのは、一刻も早くトイレから出たいサイン。何か気に入らない理由があると考えて改善してあげましょう。トイレの置き場所や形、汚れ、砂の種類など再検討することをお勧めします。
砂ではなく、空中やトイレの壁面をかく仕草をする
空中やトイレの壁をかくのはトイレが狭い、また砂を触りたくないといったサイン。トイレが排泄物で汚れていないか、砂が合わないのか、猫の体に対してトイレの大きさは適切かなど、猫が不満に感じていそうなポイントをチェックしてみましょう。
トイレに何度も出入りするが、排泄しない
トイレに出たり入ったりするのに排泄していない場合、最初に疑うのは膀胱炎と、尿の排泄障害です。膀胱炎によって残尿感があり、何度もトイレに行くが少ししか出なくなったり、結石や腫瘍などで排泄路に障害があり、尿が物理的に排出できなくなることも。異変を感じたらすぐ動物病院で診てもらいましょう。
おうちでできる採尿のポイント
採尿はシステムトイレを使うことが一番猫に負担がなく簡単です。
システムトイレは猫砂が尿を吸収せず下のトレイにたまるので、ペットシーツをしかずにおけばすぐに採尿可能です。システムトイレでない場合には、おたまやうすいトレーなどを使って、排尿しているときにサッと陰部にもっていくと採尿できます。
近づいただけて逃げてしまう子は、採尿する日だけ砂を全部取り除いた状態にして排泄してもらうのを待つのが良いでしょう。
イラスト・すしず
港北にっぱ動物病院
稲垣先生が院長を務める港北にっぱ動物病院が6月18日に開院します。「安心して『にぱっ』と笑顔になれるような病院」がコンセプトの、安心とぬくもりのある動物病院です。丁寧なカウンセリングと的確な診療で、誠実に動物たちと向き合います。
神奈川県横浜市港北区新吉田町3167
TEL 045-577-3988
診療時間/9:00~12:00、
15:00~18:00 休診日/火・金曜
https://www.kohoku-nippa.com
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