東日本大震災のあと、美幸さんは被災地に通い続けた。人のいなくなった町に取り残された小さな命を救うために。 埼玉県川越市にあるシェルター「またたび家」には、およそ70匹の猫たちが暮らしている。 来たばかりの猫のための検疫部屋、ノンキャリア部屋、猫エイズキャリア部屋。どの部屋も明るく清潔で、ゆったりと猫たちがくつろいでいる。 行き倒れていた猫、交通事故に遭った猫、行政施設から引き出してきた猫、捨てられていた子猫……。 さまざまなワケアリ猫たちに混じって、東日本大震災の被災地福島から来た猫も4匹いる。 くまたん ...