猫一匹拾っても、世界は変わらない。でもその猫と家族にとっての世界は、まったく違うものになる。 実話を元にした猫小説、連載第7回。入院先の動物病院から無事帰宅した「わたし」を迎えたのは新入りの「ボンビ」。避けようとしても「ニャッホ~」と鳴いてスリスリしてくる。マイペースぶりに、何だかどうでもよくなってきた「わたし」だった。 ボンビはわたしの真似をする。 ボンビがオシッコを失敗したのは、最初のいっかいだけ。それからはわたしの臭いのついたトイレでキチンと用を足し、失敗をしたことはない。わたしはたくさんのトイレを ...