熱海のバーの名物おもてなし係 一太郎 ミチル てんてん タビ子
文・写真・芳澤ルミ子 個性豊かな3匹の看板猫と店主が切り盛りする「猫に会えるかもしれないバー」熱海Muddy Cat。猫じゃらしに反応して歌川国芳の浮世絵さながら踊るようにジャンプするミチルの姿などがSNSでたびたび話題となり、お店のTwitterフォロワーは9万超え、今や猫好きの聖地となっている。そんなお店が4周年を迎えた昨年秋、新メンバーの加入が発表された。 スーパールーキーがやってきた 熱海の温泉旅館が並ぶ通りの一角に、ひときわ目を引く黒猫の看板があります。 それが熱海MuddyCatの目印。 店舗 ...
チャチャ YouTubeの人気者になった元地域猫
文・写真八二一 クンクンと念入りに草のにおいを嗅ぎながら、朝、昼、夕方と1日3回、近所の道を散歩する茶白猫のチャチャ(♂)。その元気で愛らしく人懐こいキャラクターが受けてYouTubeで人気急上昇中だ。今日もご近所をパトロール中のチャチャに会いに行ってきた。 ご近所の人気者 YouTubeチャンネル「元野良猫チャチャとRme」は、チャンネル登録者数が2年で万人を突破。総再生回数は5千3百万回を超える勢いだ(2022年11月現在)。 玄関口に立つと、堂々とした姿でRmeさんにハーネスを装着してもらい、意気揚 ...
ローカル線の猫駅を訪ねて 嘉例川駅の主 さんちゃん
写真・文・米山真人 本誌2020年5月号でも紹介した嘉例川駅の初代観光大使にゃん太郎。サービス精神旺盛で包容力たっぷり、優しげで愛嬌に溢れたタヌキ顔のシニア猫は多くの人に親しまれた。そんなにゃん太郎の跡を継いだのは、あどけなさが残る若くてマイペースなメス猫だった。 おてんばな2代目 鹿児島県霧島市の山間にたたずむJR肥薩線の嘉例川駅。駅舎は明治36年の開業時に建てられた木造建築で、国の有形文化財にも登録されている。地域活性の担い手だった観光大使「にゃん太郎」が天国へと旅立って2年。後を継いで22年3月に就 ...
神様・仏様・お猫様 神社仏閣の猫 第19回 愛媛県「真言宗醍醐派 熊野山妙見院 八坂寺」松山市
日本の山岳信仰には長い歴史があり、四国にも山伏たちの修行場が多くあった。 八坂寺は修験道の開祖・役行者小角が飛鳥時代に開山し、大宝元年(701年)に文武天皇の勅願所として大友山山頂に七堂伽藍が建立されたとされる。 中世には紀伊国(和歌山県)の熊野権現から十二社権現を分霊して祀り、熊野山八坂寺と呼ばれるようになった。その後も修験道の根本道場として栄えたが、戦国時代に兵火に巻き込まれ、現在の地へ移ったという。 山門の前には屋根がついた極楽橋が架かっている。ここでは上を見ると壮麗な天井画の仏様が、前を見ると長毛 ...
糸島観光大使になった人気猫「もんた」
YouTube登録者数約18万人、Twitterフォロワー10万人越え(2022年11月現在)の人気猫もんた。難病を患いながらも飼い主Yさんの献身的な介護に支えられてまったりマイペースに日常を楽しむ姿が多くのファンに愛されてきた。そのもんたが近ごろめっぽう元気になり、しかも地元の観光大使にも就任したという。真相を確かめに福岡県糸島市の自宅を取材した。 文・しんしゆか写真・芳澤ルミ子 現在、もんた絶好調! 20cmぐらいの段差なら「屁でもない」と広い庭をゆるゆる駆け上がる。愛嬌のある丸っこい体でぽてぽて歩く ...
はしもとみおさんを動物彫刻家にした猫 トム
はしもとみおさんの絵本『おもいででいっぱいになったら』には1匹の猫が登場します。そのモデルは、はしもとさんが動物彫刻家になるきっかけを作った猫で、今でも大切な存在のようです。Text by Saito Minoru 1995年1月日早朝。神戸市などの兵庫県東部は最大震度7の強い地震に襲われる。6434人が亡くなり、10万戸の家屋を全壊させた阪神・淡路大震災である。 命からがら家から逃げ出した当時15歳のはしもとみおさん。外に出て真っ先に目に飛び込んできたのは庭のクスノキに揺れる小さなミノムシだった。それは ...