自然に囲まれた静かな山の麓に建つ龍岳院。山門の屋根の梁に茶トラの猫がいて、本堂へと案内してくれた。 住職の山﨑章秀さんに猫との馴れ初め話を伺う。「ブチという白黒の猫と生まれた時からともに暮らしていました。ブチは私を自分の子どもと思っていたようで、枕元に魚の骨などを運んだりして、私の世話をしてくれたものです。ブチが亡くなった後も、生活の中には常に猫がいました」と頬をゆるめる。 「5年前に妻が福井県の御誕生寺へお参りに行った時、茶トラのリオ君と出会い意気投合しました。後日、御誕生寺へお願いし、リオ君を迎え入れ ...