気ままなフーテン暮らしを謳歌していた大猫ゴンちゃんがついに保護。はたして、すんなりと家猫になれるのか……。 ずっとおひとり様の自由生活を楽しんでたこのオレが家猫になるなんて、思ってもいなかったぜ。ついこの前までは。 縄張り争いに負けることのなかった大猫のオレが、より快適なねぐらを求めて、この町に流れてきたのは、2年前の春の終わりのことだった。スーパーの前庭に木陰とベンチと草むらがあって、すっかりそこが気に入ったんだ。オレ、風に吹かれてるのが好きなんだ。 いつのまにか「ゴン」って名がついてた。「ゴンちゃん」 ...