『とらのこ』発売記念! ホワイトタイガーの赤ちゃんツキ・シグレのインタビューを大公開

お母さんと比べるとまだあどけなさが残る表情で甘えています(写真・RIKU)

人気写真集『ほぼねこ』の第二弾『とらのこ』が発売!

伊豆アニマルキングダムで暮らすホワイトタイガーの赤ちゃんたちの魅力がたっぷり詰まった写真集『とらのこ』が本日5月9日に発売されました! 強くやさしい母トラ・シロップと、2018年、2020年、2024年に生まれた7頭の子トラたちを記録されています。

発売を記念して、『ネコまる』Vol.49(2024年11月21日発売)に掲載された、大人気の赤ちゃんきょうだい「ツキ」「シグレ」の記事を大公開! 担当飼育員さんが語る出産の様子やシロップの育児について、RIKUさんが捉えた愛らしさ満載の写真とともにお届けします。

写真・RIKU
Text by Miyahara Mayuko

体重測定時の様子。本来であれば腰に手を添えて抱っこしますが、撮影用にポーズ。ツキ(左)は10月15日時点で4945g、シグレは5675gと順調に成長

可愛い! 愛おしい!

今年で11歳になるホワイトタイガーのシロップは、2018年、2020年にも出産を経験しているベテランママ。その経験ゆえにか出産は難なく終わったそうですが、飼育員さんたちは無事に生まれてくるまでは気が気でなかったとのこと。「飼育員は出産の大体の予定日は推測できますがいつ生まれるかは正直わかりません。ストレスや負担がかからないよう細心の注意を払ってなるべく音をたてないように過ごしたり、近くのホテルや会社で四六時中監視カメラをチェックしてシロップの様子や状態を確認し、いつ何があっても対応できるようにしたり、体制を整えていました。シロップよりも飼育員のほうがそわそわしていたかもしれません(笑)」とお話してくれたのは、ホワイトタイガー担当の山﨑愛美さんです。

山﨑さんたちが固唾を飲んで見守る中、9月12日午前2時頃、シロップは無事出産。「最高に幸せでした。とにかく安心しました。そして可愛い! 愛おしい!」と、山﨑さんは赤ちゃん誕生の瞬間を振り返ります。

ツキはママ大好きであとをついていく甘えん坊。
シグレはびびりだけど状況適応力に優れていて自由に過ごしていることが多いとのこと

飼育の苦労と喜び

シロップは、生まれてきた子どもたちを愛情深く、寝る間も惜しんで面倒を見ていたそうですが、生後1ヶ月頃になり子どもたちが自分の足で動けるようになってくると、様子を近くで見守りながらもかなり自由気ままに過ごすようになったそうで、ベテランママの経験値を感じます。

一方子どもたちはというと、「シロップの近くに行き、すりすりして甘えるような行動がよく見られます。お腹が空いていたりしてちょっとでも不安になると、とても大きな声で気づいてもらえるまでアピールをしています」とのこと。

生まれたばかりとはいえ、手は大きく肉球も立派!

赤ちゃんの飼育で特に大変なことについてお伺いすると、「感染症や風邪をひかないか、ミルクはちゃんと平等に飲めているかなど、とにかく体調面が心配でした。大きくなるにつれて体重測定用の入れ物が日に日に小さくなってぎゅうぎゅうになってきたことや、赤ちゃんたちに自我が芽生えて暴れるようになってきたことも大変でしたが、大きくなっていくこと、少しずつできることが増えていく変化や成長は大変うれしく思います」と山﨑さん。

ツキはシグレのことが大好き過ぎて、すぐにべたべたくっついてちょっかいを出しがちなんだとか

成長を見守る

10月14日には一般公開となり、ますますその愛らしさとほとばしる生命力を振りまいているベビトラたち。11月2日には命名式が行われ、1番目に生まれてきた子は「ツキ(月)」、2番目に生まれてきた子は「シグレ(時雨)」と名づけられました。「ツキは丸顔でお目目くりくり、模様は間隔が広めで薄め。シグレは楕円形の顔に凛々しいお目目、模様は間隔が狭めで濃いめです。飼育員の眼からはまったく違う顔つき見えるので、判別は簡単です。模様形や位置は人の指紋同様に一生涯変わることがないため、判別は一生できます」。

まだ猫のように小さな体ですが、顔つきは少しずつおとなに近づいています

赤ちゃんは2年半から3年ほどでおとなと同じくらいの大きさに成長するといいます。お母さんに必死についていく姿、短足でよちよち歩く様子、2頭でわちゃわちゃ遊んでいるところなどは、子ども時代ならではの愛らしさに溢れています。これからは、ぐんぐんとたくましく成長していく姿を私たちに見せてくれることでしょう。

はしゃぎすぎたのか、シロップに回収されるシグレ。
しょんぼり顔もたまりません

「赤ちゃんのために来園してくださる方や遠くから応援してくださる方には、今後もすくすくと成長していく姿をあたたかく見守っていただきたいと思います。トラという動物の数が少ないのはもちろん、ホワイトタイガーというのは世界的に見てもごくわずかしかいません。そんな希少な動物たちの未来を一緒に守っていけたらと思います。みなさまに会えることを、赤ちゃんそしてスタッフ一同楽しみにしています」。

 

伊豆アニマルキングダム
静岡県賀茂郡東伊豆町稲取3344
TEL 0557-95-3535
営業時間:9:30~16:00(最終受付15:00)
https://izu-animal-kingdom.com
X(Twitter):@izu_anikin
Instagram:animalkingdom_official
YouTube:IZU ANIMAL KINGDOM
伊豆アニマルキングダム公式YouTubeでは、親子の夜間見守りカメラの映像を毎日ライブ配信しています。

RIKU
愛犬のミニチュアダックスフンドを飼い始めたことをきっかけに一眼カメラを購入。2016年に動物園でトラとユキヒョウを見て動物の美しさに感銘を受け、本格的に写真を撮り始める。会社員として働きながら、休日に日本全国の動物園に足を運び、主にネコ科動物を撮影。SNS を中心に作品を発表し、Instagram、X などの総フォロワー数は36万人を超える。2023年に刊行した初の写真集『ほぼねこ』(辰巳出版)は大ヒットとなり、世界的動物写真家の岩合光昭氏や M-1 グランプリ王者「令和ロマン」松井ケムリ氏、人気コラムニストの辛酸なめ子氏らから称賛の声が寄せられた。
X:@rikunow
Instagram:riku_0710

写真集『とらのこ』

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