写真・文堀晶代 本誌124号より、フランスで昨年11月に可決された動物の取り扱いに関する法律の改正案を取りあげている。前号では、動物愛護の観点から見た「伝統と文化」との矛盾に触れた。 筆者がはじめてフランスの猫と犬の保護団体への取材を申し込んだのは、2004年。先方の対応はけんもほろろだった。「猫や犬を食べている日本人が、保護を語ろうとするなんて、ちゃんちゃらおかしい」という、まったくの誤解からだ。 フランスを含む欧米において、「猫や犬と暮らすなら買うのではなく、行き場のない子たちの里親になろう」という考 ...