猫だって……

2022/5/19

猫だって……「十猫十色」

珈琲豆店の小太朗くんとチャイくんは保護猫同士。冷静沈着な兄貴分とやんちゃな弟分。いいコンビです。 ボク、チャイ。母さんは、「ヤギコヤ」っていう小さな珈琲豆店をやってるんだ。 小太朗って名の兄ちゃんとお店の2階に住んでるんだけど、ときどき母さんに「コタロー、チャイー、降りといでー」って下から呼ばれるの。猫好きのお客さんが来てる時なんだ。 「きれいな猫さん」「物静かで賢そう」って言われるのは、小太朗兄ちゃん。ボクは「どうしてお目目がそんなにピカピカなの」「いつまでも仔猫みたいだね」って言われる。兄ちゃんが5歳 ...

2022/5/13

猫だって……「さびしさをこらえる時もある」

田んぼに囲まれた丘の上にある美術館には、猫がいっぱい。通い猫である虎之介くんには、こんな思い出が……。 ボク、美術館の通い猫、虎之介。週末の美術館の開館日だけ、絵描きのママの車で出勤してるんだ。 10月のある土曜日、いつものように、お庭でカマキリをおちょくったり、マツボックリ集めをしたり、木登りしたりしてひとり遊びしていたら、キャリーケースを下げた人がやってくるのが見えたんだ。 美術館でいちばん古株のミー姐ねえさんとボクは、すぐに駆けつけた。だって、キャリーからは、知らない猫の匂いがしたんだもん。 やっぱ ...

2022/5/6

猫だって……「みんなの笑顔がうれしい」

靴箱に入れられて捨てられていたニケくん。今では、ママといっしょに預かり仔猫を育てたり、訪問セラピーで大忙し。 今日は、ボクのお仕事の日。家を出る前に、ママにリードを着けてもらうと、スイッチオンになるんだ。 今日の行き先は、介護付き有料老人ホーム。何回も行ってるから、もうおなじみの訪問先だよ。 ママは、CAPPっていうアニマルセラピー活動に参加してるから、こうやって介護施設や児童施設なんかへの慰問活動にボクを連れて行くんだよ。 ボク、お出かけが大好き。ニンゲンも大好き。小さい時からリリ先輩の慰問活動を見学し ...

2022/4/28

猫だって……「ありのまま愛されたい」

photo: 楓papa サビ猫の楓ちゃんは、自転車置き場暮らしから、保護猫カフェへ。ひっそりとケージの中にいる楓ちゃんの写真に一目ぼれをしたのは……。 photo: キャットラウンジME アタシ、楓。 2歳くらいまで、駅の裏の自転車置き場の陰をうろついて、夜は自転車のカゴの中で寝てた。歩く時、ちょっと体が揺れるの。 「お外で暮らすのは、この子には酷すぎる」って、ボランティアの人が、保護猫ラウンジに里親探しを頼んでくれたの。 そんなアタシの写真をラウンジのホームページでたまたま見て、「かわいい……」ってた ...

2022/4/13

猫だって……「初恋の彼をわすれない」

静かな住宅地の角にあるカフェの出窓で、今日もまだらちゃんは町の景色を眺めています。遠い昔、彼と暮らした原っぱは、もうないけれど。 アタシの名は、まだら。面倒を見てくれるエイコさんがつけた名よ。エイコさんは、娘のアヤコさんといっしょにここで、オーガニック・カフェをやってるの。 カフェには出窓があって、アタシはいつもそこに寝そべって、遠くを見てる。今はガソリンスタンドになってしまったけど、昔は空き地だった方をね。 通りかかる人が、アタシを見て微笑んだり、声をかけたりしてくれる。自転車から下りて撫でていく人もい ...

2022/4/13

猫だって……「愛されたら愛され顔になる」

ゆめくんは、ニンゲンが大好きなおっとりやんちゃ猫。愛され顔のヒミツは、6人のママが降り注いでくれた愛情にあるようです。 「ゆめって、ほんとに愛され顔だね〜」 ボク、いつもそう言われるんだ。おうちのママからも、ボクに会いにくるママたちからも。 そう、ボクには、産んでくれたママのほかに、人間のママが6人もいるの。拾ってくれた、さとママ。交替で育ててくれた、4人のママ。ボクをおうちの子にしてくれた、ゆうこママ。 みんなで「ゆめ坊、すくすく大きくなあれ」って育ててくれたの。 ボクの左目、仔猫の時にウイルスが入った ...

2022/4/8

猫だって……「ずっとの我が家がほしい」

家族にしてくれた人との二度の別れを経験した三毛猫たまちゃん。 ずっとの我が家が見つかるのを保護猫カフェの片隅で待ちわびていました。 アタシの名は、たま。一度見たら忘れないお顔なんだって。「お鼻に墨がついてるよ」ってよく言われるわ。 アタシ、今でもお客さんが来ると、お布団の奥に隠れちゃうの。もうどこにも連れて行かれないってわかってはいるんだけど。 最初に暮らしたお父さんは、アタシのこと、すごく大事にしてくれた。夜通しの仕事が多かったけど、アタシ、お利口にお留守番してたの。 だけど、お父さんはアタシの猫缶を買 ...

2022/3/29

猫だって……「邪魔な命なんかひとつもない」

居候していた牧場から「保健所行き」の宣告が! 危機一髪のちくわくんを迎えてくれたのは、ひとつ屋根の下で、ワケアリ猫たちが暮らす里山でした。 オレ、ちくわ。この前まで、とある観光牧場で暮らしてた。といっても、オレが勝手に居着いちゃっただけなんだけど。 ノラだったオレが、空腹のあまり入り込んだとこは、牛やら羊やらいっぱいいて、休日には家族連れでにぎわう大きな観光牧場だった。ここは動物好きが集まるところなんだと安心して、居候を決め込むことにしたんだ。 ご飯は、スタッフやバイトのお姉さんや、お客さんがこっそりくれ ...

2022/3/25

猫だって……「ちゃんと家族の一員さ」

小さな商店街の青果店。店先に座るのは、どっしり大きな茶白猫。毎朝、トラックの助手席に乗って出勤してきます。 母ちゃんの運転するトラックの助手席に乗って、今日も、おいらは店にご出勤。店までほんの10分だけど、道中景色が楽しめるように、助手席はおいら仕様で木箱を置いて高くしてあるんだ。愛されてるだろ。 「おう、とら、来たか」 ひと足先に店に出て、開店準備をしてた父ちゃんが、おいらに笑いかける。おいらは、父ちゃん母ちゃんの自慢の次男坊なのさ。 「藤原青果店」は、父ちゃんと母ちゃんとおいら、家族でやってる店なんだ ...

2022/3/17

猫だって…… 「いっぱいおしゃべりしたいことがある」

「猫好きが集まるサイトを開いて、人と猫のしあわせな共生をめざします。毎週1回、ブログを書いてみませんか」 神戸の通販会社フェリシモさんから、そんな声をかけていただいて、7年がたちました。 タイトルを「道ばた猫日記」としたのは、道ばたにいたことのある、または、今も道ばたで暮らしている猫たちが、穏やかな日々を過ごせますように、との思いからです。 猫たちの物語をありのままに紹介することで、その猫を見守る町や村、寄り添う人々の物語をも紹介する形になっていったのは、ごく自然なことでした。 2015年春には、ブログか ...

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