この世界の片隅で、ネコ。

2021/3/31

この世界の片隅で、ネコ。EP:125『寺猫』

猫スポットを巡っていると気づく事がある。猫を飼っているお店、職種の特徴だ。 まず、八百屋さん、お米屋さんが格段に多い。これには実用的な意味として鼠除けの要員として飼っておられるのだろう。 それに美容院やお花屋も多い。高い美意識がそうさせるのだろうか。 しかし今までで一番、多かったのは…お寺である。お寺で飼われている猫は多い。 なぜだろう、敷地が広いし、併設する墓地などは恰好の居場所だ。自然に住み着くのはわかる。 そこで懇意にしてもらっている猫好きのお寺さんに尋ねてみた。 が、答えは「…好きだからねえ、幼い ...

2021/3/31

この世界の片隅で、ネコ。EP:124『漫才』

とある日の深夜、寝静まった住宅街。 うとうと眠りにつこうかというとき「おうん?」とか「ああん?」とか「あおん?」とか聞こえてきた事はないだろうか。 決して昭和の不良の喧嘩ではありません。そう、ネコの小競り合いである。 (うるさいと思われる方も多いかもしれないが彼らだって必死、大目に見てやってほしい) 僕にはあの「ああん」「おおん」が漫才の掛け合いに聞こえる事がある。 「やるんか?」 「やったろやないけ」 「ほんまか」 「ほんまや」 「…」 「今日はこれくらいにしといたるわ」 で、「もうええわ」とばかりにギ ...

2021/3/31

この世界の片隅で、ネコ。EP:123『香箱』

猫の仕草で好きなものに『香箱座り』がある。いわゆる香箱である。 香箱、香る箱。なんとも風情があるというか、日本語の素敵な響きというか。 語源は他に譲るとして…知り合いの息子さんがネコの香箱を発見すると 「あっ、食パンだ!!」 とよく叫んでいたことを思い出す。言いえて妙だなぁ、と感心していた。 ところがこれを書いていてwikipediaに当たるとズバリそのもの英語圏では香箱の事を"catloaf(食パンの塊)"と呼ぶ、とあるではないか!いや、知らなかった。(皆さんご存じでしたか?) たしかに道具としての香箱 ...

2021/3/31

この世界の片隅で、ネコ。EP:122『キャッツアイ』

猫と人間の見ている世界は本当に同じなのだろうか? という疑問がたまに湧く。 たまにいませんか、何を見ているのか、遠い目をした猫。その視線の先にはこれといって何もない。 もしや幽霊!?よく猫は「見えて」いる、と言いますよね。 もちろん根本的な猫と人間の目の構造の違いもあろう。 暗いところなんて得意中の得意だ。あ、ほんとに幽霊見えてるかも。 しかし僕は思う。猫は人間に比べるとぐっと低い視点を持つ。 高いところに登るので人間の視点も持っている。 自由自在に移動するがゆえの、人間には考えられないアングルの視点もあ ...

2021/3/2

この世界の片隅で、ネコ。EP:121『猫屋根』

縁あって猫の写真をずっと撮らせて頂いているお宅がある。 そのお隣にあるお宅。このお宅の屋根、なぜか猫に縁がありすぎるのだ。過去にも色々な猫が屋根上にいた。 そんなお宅なのだが先日、また猫が住み着いたと聞いて訪れると…。 仔猫を連れた母親が堂々と屋根で子供を遊ばせていた。4匹の子。 お話を聞くと屋根の隙間の中で暮らしているそう。屋根上で走られるとうるさくないのかな…。 尋ねると「もう慣れたよ、ははは」と笑っておられた。あ、相当な猫好きな方だ。 そんな仔猫たちも里親探しに奔走された結果、(結構育ったけど)それ ...

2021/3/2

この世界の片隅で、ネコ。EP:120『こんなところに、ネコ。』

たまに猫は「えっ!?そんなところにいるの!?」という場所に居たりする。 定番なのは狭いところとか高いところ。どう考えても入れない、登れない場所にいる猫の写真や動画をよく見る。 とある地蔵堂。ベンチのようになっている上がり框があって、座って休憩していた。 すると。…グーグーグー。なにかの音が聴こえる。まるで寝息のようだ。 しかしまわりに人っ子一人いない。ましてや猫っ子一匹…だけど頭上からグーグーと聴こえる。…妖怪でもいるのか? そして上を向くと…あれっ、猫!? なぜこんなところに!? 地蔵堂の欄間のようにな ...

2021/3/2

この世界の片隅で、ネコ。EP:119『寝子』

寝る子はよく育つ、と言われる。これは猫にもあてはまるのだろうか。 そうならば地球上にいる全ての猫はよく育っているはずだ、というぐらい今日も眠る眠る…。平均睡眠時間、12~16時間! 寝る場所なんて選ばない、思い立ったらすぐ寝る、というのが彼らのポリシー(?)か。だからどう考えても快眠できない場所でも、つい寝てしまう。 細いフェンスの上でウトウトしてた子。振り子のように右へ左へウトっウトっ。見ていてハラハラした…。けれど最後まで落ちたりしなかった、すごいバランス力だ。 ご飯はみんなで食べたほうがおいしい、な ...

2021/3/2

この世界の片隅で、ネコ。EP:118『2016年4月』

2016年4月、僕の住む町が壊れた、地震というヤツで。すぐに東京へ逃亡したので、行きつけの店とか知人の家がどうなってるのかネットでしか調べられなかった、というより意図的にそうしていた。なにせ逃げたのだから、せいぜい細々した物資を送るくらい。もっと何かできたのにね。だから被災者でもなんでもなく只の『経験者』だと思ってる。 6月5日に地震後、初めて故郷の写真を撮りにでかけた。いつもの一眼レフでは不謹慎に思えたのでコンデジを買った。時は紫陽花。しかし植物はスゴイ。地震なんて何の関係もなく不謹慎なほど色鮮やかに咲 ...

2021/2/4

この世界の片隅で、ネコ。EP:117『ストーカー猫』

仲良くなった猫。 遊んだ後 「バイバイまたね」 と帰ろうとしたものの…いつまでもどこまでも付いてくる子、いませんか。 ハチという猫(オス)はそんな猫だった。いかつい顔に似合わず人懐っこい猫。 この子が帰ろうとしても尻尾をピンと立てたまま後ろを付いてくる。 往来の激しい車道なんかに出ると危ないから元の場所に戻って(もちろんハチも付いてくる) 「今日は帰るから」 と言い聞かしても、また…。 ある時、1時間弱もそんな状態だったので走って逃げた。 もちろんハチも追いかけてくる。 ストーカー猫、ハチ…。 でも気分は ...

2021/2/4

この世界の片隅で、ネコ。EP:116『ヨルシカ』

昼の猫と夜の猫。同じ猫でも何かが違う。 瞳孔が開いているからだろうが顔つきがまず違う。けれど。 猫は夜行性の生き物だ、なにか一段テンションが高くキリッとしている。 自分の時間が来たことをわかっているかのようだ。 ノリは20時くらいになると自宅そばの公園をパトロールする。 昼ノリは目が開いているのか開いてないのかわからない細さ(ごめん)なのだが。 夜ノリはおめめパッチリ!!かわいさ2倍(ノリ比)といったところか。知的にも見えるし。 そしてテンションも高く遊んでいてもすごく楽しそうだ。まさにノリノリで走り回る ...

2021/2/4

この世界の片隅で、ネコ。EP:112『じゃれあい』

猫同士のスキンシップに"じゃれあい"がある。特に攻撃する意図はなくても「おい」「なに」という感じでバシッバシッと手を出し足をだし…じゃれあいがはじまる。時折、それがエキサイトして本気の喧嘩になる場合もあるが、まあ"じゃれあい"は気の置けない仲間同士の遊びといっていいだろう。もしくは愛情の確認か。 下町の長屋、そこにとても仲の良い猫たちが居た。普段は団子になって眠り、虫を採っては狂喜し、毛づくろいしあい、また団子になって眠る…。まあ普段はこんな感じなのだが、たまに小競り合いみたいなじゃれあいが起こる。 「な ...

2021/2/4

この世界の片隅で、ネコ。EP:111『墓守』

墓地にいくとよく猫がのんびりしている。墓地という性質上、人間の出入りが少ないから居心地がいいのだろう。 猫にまつわる不思議な事があった。 川沿いにあるとある古い墓地。隣にあるお寺さんが管理している。そこにテラオという猫が飼われていた。 テラオの縄張りはもちろんこの墓地、必ず毎日パトロールしていた。 ある日、猫のパトロールが観察したくてテラオに密着、後ろを付いていった事がある。 ところどころ匂いをかぎ、つけ、ヨシッ!!という感じでゆっくりと歩いていく。 暫くして…墓地の端まで辿り着く。そこには。 「猫の墓」 ...

2021/1/28

この世界の片隅で、ネコ。EP:110『あしあと』

先日、ネットに『古墳時代のネコの肉球跡か 土器ふんじゃった?破片に足跡(福井新聞ONLINE 2020/9/29)』という記事があった。 古墳時代に猫…記事の内容は割愛するが大変興味深い。 だが猫好きの着眼点は少し違う。ああ、そんな大昔にもあったんだ! 街を歩いていると、たまーにコンクリートに猫の足跡を見つけることがありませんか。 僕はあれが愛おしくてかわいくてたまらない。塗りたてのコンクリート、歩いちゃったんだね! まるでハリウッドのウォーク・オブ・フェイムの様に見えて…。 ありがたすぎて見つけたら毎回 ...

2021/1/14

この世界の片隅で、ネコ。EP:105『ねこのおまわりさん』

リード(紐)を付けた猫を見かける。室内飼いの子が散歩する時などに必要とされる。 猫をつなぎとめる行為には賛否両論あるだろう。 だけどそれぞれの「家庭(もちろん猫も含めて)」の事情がある。僕はその判断が正しい事を祈るのみだ。 リードをつけた猫で思い出す子。ある居酒屋の看板猫「タロ」は店の開店準備が始まる頃ぐらいから、長いリードをつけて外に出ている。 このタロ、看板猫どころかお店のある通りの主みたいになっていた。 本人も自覚があるのか、自転車に乗ったまま狭い通りを走る高校生に「シャーッ!」と威嚇していた。 ゴ ...

2021/1/14

この世界の片隅で、ネコ。EP:104『ねこおじさん』

『ねことじいちゃん』や『おじさまと猫』など、近頃は「男性と猫」を扱った作品が出てきた。 ちょっと驚きだ。一昔前なら「かわいいニャー」とか言いながら猫に近づいていく大人の男がいたら変な目で見られてただろう。 自分はやってたけど。(ちなみに学校の休憩時間に『猫の手帖』を愛読してた。教室内の反応は想像にお任せする) 女性は普通の猫好きから餌やりおばさん(善か悪かはここでは触れない)まで幅広くいた。 だけど二十年近く猫と関わってきたなかで「ねこおじさん」は確実にいた、息を潜めて。 たとえば昼休みの公園。ねことおじ ...

2021/1/14

この世界の片隅で、ネコ。EP:103『ニャン生いろいろ、尻尾もいろいろ』

猫には様々な尻尾がある。短い子から長い子まで、個性豊かだ。基本的には長い、いかにも猫という感じの直線の尻尾もいいけれど…。 僕の住む九州は短い尻尾が多い印象をうける。 キャット・ストリートのケケ君は短くて鍵の字になっている尻尾。 よく仲良しの黒猫と友情の確認「しっぽクロス」している。黒猫も短い尻尾なので意気投合したのかとても仲良しだ。 ほとんど尻尾は絡まないがピタッと2本くっつけている姿はいじらしい。 若頭は長い尻尾の先端が折れ曲がっている。 いつぞやの夏か、三毛かあさんと猫じゃらし(エノコロクサ)で遊ん ...

2021/1/14

この世界の片隅で、ネコ。EP:102『ツッコミ』

普段はクール、それでいてカワイくてカッコイイ、それが猫だろうか。 だが猫と接していると天然ボケな面も散見される。結構「ツッコミ」どころ満載なのだ。 大阪人でなくとも思わず「そうなんかい!」と言ってしまうのだ。 長屋の猫。なんにでも興味を持ち遊びにしてしまう。 ある風の強い日、ビニール袋が飛んできた。 きっとワシャワシャして遊ぶんだろうな、すぐ飽きるけど。 ビニール袋を受け止めようと待ち構えキャッチする態勢。 …ところがそのまま顔にクリーンヒット…。 おもわず、なにしとんねん!とツッコミ。 チラリと僕を一瞥 ...

2020/12/29

この世界の片隅で、ネコ。EP:101『おしり』

猫のどの部分が好きですか。目とか頭とか耳とか肉球…。 僕は「猫のお尻」が一番好きです。特に九州に来てから顕著にそうなりました。九州は短い尻尾が多くて、必然的にお尻が強調されている猫が多いのです。 「お尻好き」を決定づけた運命の「白い猫」がいました。 この町の繁華街から一本入った路地を歩いていた時。目の前を白い猫が横切りました。その時は「ああ、猫か」としか思わなかったのですが。白猫の前には塀。そこをピョーンと飛んで塀の上を歩き始める、その後ろ姿が…。 「!?」 僕は仰天しました。ボブテイルにより露になったお ...

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