この世界の片隅で、ネコ。

2021/1/14

この世界の片隅で、ネコ。EP:105『ねこのおまわりさん』

リード(紐)を付けた猫を見かける。室内飼いの子が散歩する時などに必要とされる。 猫をつなぎとめる行為には賛否両論あるだろう。 だけどそれぞれの「家庭(もちろん猫も含めて)」の事情がある。僕はその判断が正しい事を祈るのみだ。 リードをつけた猫で思い出す子。ある居酒屋の看板猫「タロ」は店の開店準備が始まる頃ぐらいから、長いリードをつけて外に出ている。 このタロ、看板猫どころかお店のある通りの主みたいになっていた。 本人も自覚があるのか、自転車に乗ったまま狭い通りを走る高校生に「シャーッ!」と威嚇していた。 ゴ ...

2021/1/14

この世界の片隅で、ネコ。EP:104『ねこおじさん』

『ねことじいちゃん』や『おじさまと猫』など、近頃は「男性と猫」を扱った作品が出てきた。 ちょっと驚きだ。一昔前なら「かわいいニャー」とか言いながら猫に近づいていく大人の男がいたら変な目で見られてただろう。 自分はやってたけど。(ちなみに学校の休憩時間に『猫の手帖』を愛読してた。教室内の反応は想像にお任せする) 女性は普通の猫好きから餌やりおばさん(善か悪かはここでは触れない)まで幅広くいた。 だけど二十年近く猫と関わってきたなかで「ねこおじさん」は確実にいた、息を潜めて。 たとえば昼休みの公園。ねことおじ ...

2021/1/14

この世界の片隅で、ネコ。EP:103『ニャン生いろいろ、尻尾もいろいろ』

猫には様々な尻尾がある。短い子から長い子まで、個性豊かだ。基本的には長い、いかにも猫という感じの直線の尻尾もいいけれど…。 僕の住む九州は短い尻尾が多い印象をうける。 キャット・ストリートのケケ君は短くて鍵の字になっている尻尾。 よく仲良しの黒猫と友情の確認「しっぽクロス」している。黒猫も短い尻尾なので意気投合したのかとても仲良しだ。 ほとんど尻尾は絡まないがピタッと2本くっつけている姿はいじらしい。 若頭は長い尻尾の先端が折れ曲がっている。 いつぞやの夏か、三毛かあさんと猫じゃらし(エノコロクサ)で遊ん ...

2021/1/14

この世界の片隅で、ネコ。EP:102『ツッコミ』

普段はクール、それでいてカワイくてカッコイイ、それが猫だろうか。 だが猫と接していると天然ボケな面も散見される。結構「ツッコミ」どころ満載なのだ。 大阪人でなくとも思わず「そうなんかい!」と言ってしまうのだ。 長屋の猫。なんにでも興味を持ち遊びにしてしまう。 ある風の強い日、ビニール袋が飛んできた。 きっとワシャワシャして遊ぶんだろうな、すぐ飽きるけど。 ビニール袋を受け止めようと待ち構えキャッチする態勢。 …ところがそのまま顔にクリーンヒット…。 おもわず、なにしとんねん!とツッコミ。 チラリと僕を一瞥 ...

2020/12/29

この世界の片隅で、ネコ。EP:101『おしり』

猫のどの部分が好きですか。目とか頭とか耳とか肉球…。 僕は「猫のお尻」が一番好きです。特に九州に来てから顕著にそうなりました。九州は短い尻尾が多くて、必然的にお尻が強調されている猫が多いのです。 「お尻好き」を決定づけた運命の「白い猫」がいました。 この町の繁華街から一本入った路地を歩いていた時。目の前を白い猫が横切りました。その時は「ああ、猫か」としか思わなかったのですが。白猫の前には塀。そこをピョーンと飛んで塀の上を歩き始める、その後ろ姿が…。 「!?」 僕は仰天しました。ボブテイルにより露になったお ...

2020/12/28

この世界の片隅で、ネコ。EP:100『ネコメシ』

猫がご飯を食べている姿。なぜあんなに愛らしいのだろうか。 カリッポリッカリッポリッ…。 心地よい音を立てて食す。 ピチャピチャピチャ…。 只の水なのだが小さな舌で懸命に飲んでいる姿。 チュパチュパチュパ…。 仔猫がミルクを飲む音。 愛おしい。 猫の食事は遅い。せわしないニンゲンの世界では何でも「速さ」が求められる昨今。 そんな時代には猫の食事の速度の「遅さ」が「優雅」に思えてくる。 フランス料理のフルコースを食べているかのような速度だ(猫はグルメだし)。 ワンちゃんには失礼だが「犬食い」というと日本では下 ...

2020/12/26

この世界の片隅で、ネコ。EP:99『猫コント』

グレーの毛が素敵なイケメン猫がいる。 胸に大きな鈴をつけて貰っているのが微笑ましい。 外国の方が住んでいる下町の家の子。 お宅のベランダと目の前にある小さな公園をのんびり行き来してどこか優雅な生活だ。 公園のベンチに座っているとヒョイと顔を出す。 手を伸ばせば頭を撫で撫でできる距離まで近づいてくるのだが 「…うーん。やっぱりいいよ」 と控えめでちょっと怖がりな子。 下町散策する際によくそのベンチに座って一休みするのだが…面白い。実に色んな猫が行き来してて。ひとつエピソードを。 グレーの子はいつもどこからか ...

2020/12/24

この世界の片隅で、ネコ。EP:98『リードの数だけ』

最近リードを付けた猫をよく見かける。それについては賛否がわかれるところだが、まあ飼い主さんはその猫をとても大切にした結果なのだろう。 駄菓子屋さんの看板猫はしょっちゅう脱走するそうで過去、何日か失踪した結果、リードを付けられることになった。最初は不満げで何か言いたそうだったらしいが、文句は言えない。 普段は店内で飼い主のおじいちゃん・おばあちゃんと一緒にウトウトしながら店番をやっているのだが、昼下がりになると「ニャー」と鳴く。飼い主さんも「はいはい」と応じて店の隣の小さな公園へ。長いリードを店の窓にくくり ...

2020/12/23

この世界の片隅で、ネコ。EP:97『猫社員』

ある時、ネットを眺めていると 『野良猫の「お巡りさん」、任命式で脱走…居心地が悪かった?(読売新聞オンライン2019年9月20日)』 という微笑ましい見出しが躍った。 でもよく考えたら…仕事についている猫は多い。 今までいろんなお店で猫たちと会ってきたが、印象としてはお米屋さんと八百屋さんに"猫社員"がいた。もちろん担当は「ネズミ捕り」。それでも昨今は衛生状態の改善と共に猫も「商売あがったり」だろう。 次に意外に多かったのが「理容室」。別に髪を切る訳でもなく、ネズミが多いわけではなく…。 給料泥棒ではある ...

2020/12/22

この世界の片隅で、ネコ。EP:96『別居』

2016年、熊本を襲った大きな地震。お世話になっている方々、猫たちのいる地区も甚大な被害を受けた。人も猫も皆、無事だったのが不幸中の幸いだ。 そんななか。 ハナちゃんという雌猫が全壊したとあるお宅で飼われていた。飼い主さんの転居先は猫が飼えないので、近くのお寺さんに預けられた。 しばらくはお寺で過ごしていたハナちゃん。しかし1週間後にいなくなった。最初に探した場所は勿論、全壊したお宅。やはりいた。 何度もお寺へ連れ帰ったが、やはり元居た場所が良いのか戻ってしまう。仕方ないのでお寺さんは餌と水を届け毎日通う ...

2020/12/20

この世界の片隅で、ネコ。EP:95『箱入り娘』

公園のすぐそばにあるお宅の出窓。網戸越しに 「あっ、きれいな猫の置物があるな」 と思って近づくと…動いた、というか消えた。そう、本物の猫だった。 かなり小柄で華奢な体にフカフカの毛。これは相当、気品高い猫のようだ。しばらく公園で時間を潰しまた出窓を見ると『置物』のような気品高き猫はじっと鎮座している。目が合った。あ、もう驚かさないからね…と言う前にまた消えた。相当、人見知りで臆病な子。きっと外に出た事が無い"箱入り娘"なんじゃないかな。大事にされてるんだろうな。 別の日、いつもの公園。また出窓を見ると…い ...

2020/12/22

この世界の片隅で、ネコ。EP:94『駅裏』

宮城県仙台市に住んでいた2006~7年頃。繁華街とは駅を挟んで反対側、地元の人からは『駅裏』と呼ばれる地区に住んでいた。夜の街だった駅裏も再開発の真っ只中。空地が広がり始め、マンションが林立。 そんな地域にポツンと長屋や神社などが取り残されていた。 写真:sFH000014 お米屋さんには、お米の粒の様な白い猫が店番をしていた。引き戸が少し開いているが外には出ない。狭い工事中の道路は車の往来が激しい。いつも少し寂しそうに引き戸の隙間から外を眺めていた。 神社には生活の場を追われた猫たちが雨をしのぐ為に集ま ...

2020/12/22

この世界の片隅で、ネコ。EP:93「目は口程に物を言う」

何かを伝えたいとき。人間は話す。だが猫は喋れないぶん、いろいろな手段で伝えてくる。 猫同士の場合、多いのが「アイコンタクト」。 ちらっと相手に視線をやるだけで相手の意図がわかったりする。 とある神社にハチノコと呼んでる猫が、初めて見る猫と一緒にいた。どうやら友達のようだ。 僕はそちらに近づいていく。ハチノコが足にスリスリしてきた。挨拶。こんにちは。 だけど初めて見る猫は脱兎の如く駆け出した。ごめん、そりゃ怖いよね、ニンゲン。 友達は神社の端っこまでニンゲンから逃げていた。しかし気になるのかずっとこちらを見 ...

2020/12/22

この世界の片隅で、ネコ。EP:92「おにぎり」

横浜・山手にある外国人墓地。敷地内が一般公開される日があったので久しぶりに訪れた。 洋館が立ち並ぶこの周辺では絵描きさんが熱心に筆を走らせている。 そうだ、もう十年も前の事だ。絵描きさんの団体がエリスマン邸や山手234番館を熱心に描いていた。 そこへ一匹の真っ白い猫がやってきた。普通の白い猫ではなく、絹の様な質感を持ち一点の曇りもない白色の毛を持った猫。僕は見惚れてしまった。美しすぎてうまく表現が思い浮かばなかったので…「美白猫」と名付けた。 横浜、山手、洋館…。美白猫はきっと山手のお金持ちの豪邸で貴族の ...

2020/7/27

この世界の片隅で、ネコ。EP:91「首輪物語」

赤、青、黒、鈴つき、鈴なし…、猫の首輪にはたくさんの種類がある。 黒猫に赤い首輪の組み合わせが個人的に好みだ。あ、白猫に黒い首輪もいいかな…。 そんな風に人それぞれ、猫それぞれ(?)、首輪にはなんだか個性が表れる。 とあるデザイナーさんが飼ってらっしゃる猫、グリちゃんはとても、いや、とてつもなく大きな体をゆすって歩く巨猫。ほぼ同い歳のワンちゃんと一緒に育った猫で性格は狂暴、まるで土佐犬ならぬ土佐猫だ。 こう書くとワンちゃんも狂暴な性格なのかと思われるが、優しくてとても穏やかな性格だ。なぜグリちゃんが狂暴に ...

2020/6/5

この世界の片隅で、ネコ。EP:90「頭上注意」

『のせ猫』ってかわいいなぁ、と、写真集を眺める今日この頃。 説明すると猫の頭や手に「みかん」とか「りんご」とかを乗せている写真集の事だ。完全に『のせ猫』にノックアウトされた僕だった。 親友である猫「ハチ」が誕生日を迎えた。 飼い主さんのお宅へプレゼント(といっても撮りためたハチの私製フォトブックだが)を持ってお邪魔した。昔は荒々しかった気性のハチ。それでいて喧嘩がめっぽう弱いところが実はチャームポイントだ。 最近は歳をとって丸くなったのか自宅で寝ている事が多くなった。 それでも「はっちゃーんあそぼー」とピ ...

2020/6/5

この世界の片隅で、ネコ。EP:89「街のあちこちで発見!こんなところにネコ」

猫は場に紛れる天才だ。僕はこれを「まぎれねこ」と呼んでいる。たとえば。 家と家の間の狭い塀。僕にとってほんとに「へぇー」としか言いようがない。 そうです、ダジャレです。 通勤途中にある塀だから毎日毎日、朝ごはんのおにぎりを食べつつ通り過ぎていた。 いつもどおりの日。 たまたま塀の前で立ち止まり靴ひもを結んでいた。すると2匹の猫が塀の上からこちらを凝視していた。 あれ、いたの!? 視線の先にはおにぎり…。もしかしたら毎日見られていたのかも。まったくわからなかった。 下町の裏路地。 もう閉店した理容室の前で馴 ...

2020/5/1

この世界の片隅で、ネコ。EP:88「距離感」

猫と付き合ううえで大事だと思っていることがある。 それは「距離感」。 はじめて出会った猫に触らせてもらおうとして近付くとほぼ逃げられる。ましてや急いで走りだしたりすると脱兎の如く逃げられる。 基本は足繁く通い「悪い人間」ではないという信頼を得ることだと思う。そしてやっと触らせていただく。これでやっと友達…かな? お寺のクロは飼い猫という事もあって人懐っこく、すぐに友達になれた。 「距離感」は思わず「近い近い!」と言ってしまうぐらいフレンドリーだ。 カメラなんて構えるとレンズに親愛の頭突きをくらわせてくるほ ...

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