あるお寺にとてもハンサムな猫が捨てられた。 なぜこんなに素敵な猫が捨てられたのか分からない程だ。それぞれの家庭には事情があるのは承知しているが…。 通る人通る人に何かを訴えかける。 「おなかがすいたよう」 「誰か拾ってくれよう」 と言っているようだった。とにかく捨て猫は許されない。しかし僕だって同罪、傍観者だった。その事についてはとても今でも心苦しい。 だけどハンサムな猫。何日かして飼ってもいいという里親さんが現れた。関係者全員で喜んだ。キャリーケースにもすんなり入り、彼は新天地へ出発。 しかし。 程なく ...