「後継者」 とある小さな神社。 かつて猫の主がいたのだが、ある日姿を見せなくなった。 跡を継ぐように新しい猫が住みつき始めた。まだ1歳くらいの若者様々な猫がやって来ては縄張りを主張し始めるのだが、不思議と喧嘩にもならずに去っていく。 まだ若いから眼中にないのだろうか。なんとか神社の現"主"としてやっていた。 ある日。老獪そうな雄猫が敷地に侵入してきた。若者は見当たらない。しめた、と思っただろう。色々な場所にスプレーし始めた。 賽銭箱や社、台座…いよいよ占領しようとしている。 桜の木の根元にスプレーしようと ...