今や当たり前のように書店に並ぶ日本の猫雑誌。しかし、その歴史は意外に浅く、いつも社会情勢に左右されてきました。猫雑誌はどのように発展し、猫と人間との関係や時代をどのように反映してきたのでしょうか?『猫が歩いた近現代―化け猫が家族になるまで』(吉川弘 文館)で猫好きにもおなじみになった歴史学者が解説します。 文・写真提供・真辺将之 日本初の猫雑誌 日本最初の雑誌は1867(慶応3)年刊の『西洋雑誌』ですが、最初の猫雑誌である『猫の研究』が刊行されるのはそれから60年以上後の1935(昭和10)年7月のことで ...